いきあたりばったりに
集まった記憶のおもちゃ箱
きょうも両手で漁ってみるが

失せものばかりが鮮やかに
輝き失せぬ幻である

誰がもちこんだのか、モダンなデザイン 花札の
母の少女時代 ....
よぞらのなかに
じぶんをさがした

みつけたのは
ひとりたくましくひかる
いっとうせいばかり

まるでわたしみたいに
つよがっている

このよぞらのなかに
すばるとい ....
もういいよ

ぜんぜんよくないくせにさ

もういいよ

終わらせようとする
それってなんなの

理由はあるけど
いいたくないの
いえないの

子供だからじゃない
大人だから ....
 
 
待合室を浮遊する粒子
そして、その沈殿
順番に名が呼ばれ、人は減っていく
女の子が母親と手遊びをしている
ひそひそと西日が射し込む 

 
うろおぼえの夜に
指を差し入れ
震えを聴いた
波に従い 従わぬ線
脚の動きを
讃えるまたたき


岩のはざまから
空を視る刃先
曇りと筆
曇り時計


器を ....
背景から浮かび上がるように
白い山の稜線の切れ味
日がもう暮れようとしているのだ
帰路を急がねばならない

生活はひとつひとつの単位を組み合わせて
前へ進んでいく
どのひと時も微分すれば ....
{画像=120307070503.jpg}

こちらの作品は「詩誌AVENUE」様に向けて創作した短詩です。

写真は写真素材 FREE PHOTO 1.0 emrank 様よりお借りしてます ....
べんりなので
コンビニにいった

ねむらないひとが
わたしを
まっているのだ

よなかにしごとの
でんわがなった

わたしは
ことわるりゆうを
うしなっていた

 ....
私は今、遠い異国の空の下 
遥か昔に栄えた、廃墟の前に立っている 

まっ青な空に輝く太陽に照らされた 
誰ひとりいない古代の都市で 
幾百年の時を越えて吹く風に 
角の溶けた無数の柱の間 ....
生まれ育った故郷の林が大好きな 
賢治の妹トシは額に汗を滴らせ 
まぶたの裏に 
この世という牧場の出口で 
風に開いてゆく、木の扉を視ていた 

息を切らして、家に戻った賢治が 
震え ....
次の瞬間、
目の前にはグレーの斜め縞の歩道があり
潰された蛙のように両手を上げて
突っ伏していた

冷たい衝撃は
転がっている前歯のもの

遠巻きのギャラリーが安否確認をし ....
寄り添いあう小鳥たちは 
手を繋がない 
重なりあうヒトデたちは 
手を繋がない
罵りあうイランとイスラエルは
手を繋がない 
売り込みあうキリンとアサヒは
手を繋がない 
音楽と政治 ....
松の葉を踏む
鴉が
踏む
影の波
何の影か
わからない波


半分の鏡に
すべてが映ることの歪み
弦の音
空に昇る昼
ただ昼のままの昼
昼の昼


放る ....
誰かの影を追い求めて
それはいつしか自分であったりする
ことばの端数を持て余して
拙い告白を露呈する

わたしなど
と吐いてしまえば楽になる
(それは逃げることに等価して
涙を引いて生 ....
雨かと思ったら
雪どけの 水音でした

 、、、、、、、、、、、、


陽ざしのはし
いつもは気づかずにいた 木々の陰影が
光をすって ゆれている

森は確かに今も
雪絹の繭のな ....
【食いしん坊なのです】

赤ちゃんのほっぺは
つきたての餅のようだ

誰も見ていなかったら
つい食べたくなってしまうほどの

  ◇

【みみず】

おまえをみつけると
つい ....
あなたのことを
なにひとつ知らない

どんな家に住んでいるのか
どんな顔をしているのか
どんな爪の形をしているのか
どんな声で話すのか

けれど
あなたのことを
感じることができる ....
今日はイモを詰まらせた

母が昨日ふかしたふかしイモで

一本食べて、もう一本は冷蔵庫に

今日は残った一本をレンジで温めた

麦茶で流しこんだ

おとついは食パンを詰まらせた
 ....
うまれそうで
うまれない
言葉たちが息づく
まっている時間は
永遠のようにながい

水たまりを手で
かきまわすように
冷たい波紋をよびたくなくて
また無口になる

刃のような言葉 ....
 
 
澄み渡った世界の気配がする
赤い朝顔を買ってきたはずなのに
青い花が咲いた月曜日
今日はたしか
君の誕生日だったと思う
 
 
風の吹き抜ける交差点で
あなたは待つ

約束は必ず果たされると信じて

ひたすら待つ
待ち続ける

そして見上げれば雲

春の雲

おぼろげで奥ゆかしくありながら
したたかさ ....
誰かのいいわすれたことが
潮風の強い晩に
白い光となって残り
ああ、これは人間ではないな、と思った

街灯のしたで未練がましく
とどまるものは
人間の心のうちからはみでた
恨みがましい ....
寒気のする空気を切り裂く
垂直のシルクスクリーンの像
空間と平面の狭間に
ポツンと取り残された縁
アブダビの呪文に囚われた
寒冷砂漠の隊商の
砂の丘から望む
深い藍色の地溝に
蠢いてい ....
死んでいる人と
眠っている人は
よく似ています

だから
不安になって
あなたの口もとに
耳を寄せてみるのです

かすかな
寝息がきこえると
ああ、生きていると
安らかに生きて ....
ぽとり、と蝋梅
黄色い窓を覗く
すると向こう世界の隅で春が騒いでいた

「梅、桃、桜の順で咲いていくのよ」
「そうして、春になるの」

白い酒器の表面に落とされた桜
注がれた梅ソーダが ....
眠りがフクロウのようにさらって行った
わたしの寝顔を照らすのは
月や星ではなく
まるで深海魚のよう
自らのいのちの灯にほかならない


闇の毛布に包まれた
記憶の中の光彩は
彗星のよ ....
いつだって本当に欲しい物は手に入らない
だからせめて望まないようにと強がるけど

優しさに触れるたび胸の奥がなんだか痛い
君がくれた星のペンダント握りしめて思う

気付かれないように散りば ....
 
 
郵便受けに海が入っていた
海配達の人が入れたのだ
いかだが浮いてる
昨日遭難したはずの僕が
新聞を持って手を振っている
 
 
  ホラ、
  しろい星がひとつぶ
  暗い夜空を渡ってゆく
  舌に載せた飴玉のように
  甘ったるい蜜の絹糸を残して
  ホラ、冬は煌めき
  あなたの両眼に
  深く埋めこ ....
腹をすかせた人に
必要なのは
おにぎりであろう
一篇の詩など
あったところで
なんの役にも立たないのだ

心に空洞をもつ人に
必要なのは
一篇の詩であろう
おにぎりのように
それ ....
壮佑さんのおすすめリスト(5210)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
失せもの出ず- 木原東子自由詩18*12-3-7
すばる- 小川 葉自由詩612-3-7
もういいよ- 朧月自由詩712-3-7
age14- たもつ自由詩812-3-7
雨へ_雨へ- 木立 悟自由詩8+12-3-7
木蓮- 瀬崎 虎 ...自由詩212-3-7
フォト短詩_【_Link___】- 泡沫恋歌自由詩15*12-3-7
コンビニ- 小川 葉自由詩512-3-7
夢の都_- 服部 剛自由詩6*12-3-6
イーハトーヴの国_- 服部 剛自由詩412-3-6
過信- 森の猫自由詩17+*12-3-6
白いノートに捧げる巻頭詩- 夏緑林自由詩312-3-6
Another_Setting- 木立 悟自由詩412-3-6
生き方を透過する- かんな自由詩5*12-3-6
私事_繭の想い- 月乃助自由詩12*12-3-6
Peace_&_Pieces- そらの珊 ...自由詩7*12-3-6
- そらの珊 ...自由詩12*12-3-6
今日はイモを詰まらせた- かなりや自由詩312-3-5
おかえり- 朧月自由詩312-3-5
age12- たもつ自由詩912-3-5
Crosswind/Crossroad(契りのひと)- 恋月 ぴ ...自由詩29+*12-3-5
思い- 瀬崎 虎 ...自由詩312-3-5
砂漠- ……とあ ...自由詩6*12-3-5
まるめろ- そらの珊 ...自由詩20*12-3-5
十九歳の雛祭り- 緋月 衣 ...自由詩14*12-3-5
深海魚は固いベッドで横になる- ただのみ ...自由詩12*12-3-5
星のペンダント- 1486 106自由詩112-3-4
age11- たもつ自由詩8+12-3-4
カポタスト- 草野春心自由詩4*12-3-4
Life- そらの珊 ...自由詩2112-3-4

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174