ありがとう
過去へ照り返す言葉だが
同時に現在からリズムをつないでいく言葉でもある
この原野に幾つもの植生が交替していく間
地図のない遠い行路を本能だけで突っ走っていった
あなたの内 ....
微熱があって
今朝はブラックのコーヒーが
舌でざらついた
飼い猫は冬になってからというもの
こたつを定位置にしている
決まった居場所というのは
誰しも安心するものだろうか

手の ....
ダイキライ白い金魚が逆さまに泳いで赤く月は燃えてる 言葉の宇宙さかさから読む 悪いことをしたわけじゃない
好きな人の名前を言っただけ

大切なものを大切だと
この自分と永遠に不可分なものがあるのだと
これはもうひとつの塊なのだと
無理やり取り去ればそれは切除では ....
   透明な空に
   透明な鳥が
   飛んでいる

   草を蹴って
   跳ねる子供が
   捕まえようと
   手を伸ばす

   晴れた空は入口
   空想の世界への入口 ....
叔母さんが亡くなった
いとこが
「顔も見てやって」と
お棺のふたを開けてくれる
御顔を覗くと
少しも苦しそうでないので
ホッとして
「おばさん」て小さい声で言って

お葬式には少し慣 ....
歳時記に君の名前を書き込んで松尾芭蕉を越えるのも恋 死ぬ気でやって死んだ 時折 挫折します

嘘です

いつでも挫折しています

そのうち挫折があたりまえ

嗚呼 挫折こそわが人生わが歌

骨折も痛いが

挫折も痛いああ痛い

坐骨神経痛を略 ....
 久しぶりだよね
 日曜日お父さんと二人でいるの
 何よその目
 なんか警戒してるっぽい
 あ、いっしょにお風呂入ろっか
 なぁんてうっそ冗談
 慌てちゃってかわいいんだから
 え、親を ....
私は人魚になりたかった
折り紙で作った貝のブラジャー
母の真珠のネックレス
油性ペンで足に描いたウロコ
市民プールではドルフィンキックばかり鍛えた
私は海に帰りたい

ひしめきあう社会の ....
道路の白線は爪で引っ掻いたようにボロボロで、白痴の老婆が
荷車を押しながら線に沿って歩いていた。そばを、猫が心配そ
うに見つめている。

風車を持つ少年はバースデーの母に、摘んだ花を届けようと ....
ね、といって目を閉じた
静かにその翼を閉じるように
ね、あなたの見る夢のなかに
白い鳥、翼をひろげて飛んでいった
その羽ばたきがかすか、耳もとにくちづける


ね、あなたは今も孤独なのだ ....
スーパーで買った卵が
ふたつ割れていた

 ものごとには
 必ずしるしがある

リビングの時計の
電池が切れて止まっている

 ほんの些細な
 どうでもいいようなことだけれど
 ....
みんな眠ってしまった
わたしは静かな夜を履いて
よく乾いた死骸をひろいあつめる
時間、音、大型ラジオ
そういうものたちを

きっとある
この夜の留め具になる死骸が
みればすぐに ....
言い訳にならぬコトバに頷いてデコボコの月丸くしていく 一限目から必殺技の名前考えている 三千世界におはよーございまーす 表情の少ない
甥と姪が泣いている
眼を腫らしてはにかんでいる

泣くことなど想像もつかなかった
山男の義兄が
もう少し生きて欲しかったと泣いている

葬儀の場は
涙の大きなプールで
 ....
あなたを指した指に
刺されたあなたの
痛みが刺さり

腕を駆け
胸に針刺し
脳にとどまり
錆びついた月に沈んでいく舟を助けずに飲むワインが渋い もういちど夢へ会いに行く 冬眠から目覚めないでいる 壊れた羅針盤で
/これがこの詩の一行目ではない
壊れた羅針盤で一針一針丁寧に縫い付け
詩人の口を塞ぐ
孤独を売りさばき建てられた黒い城
その地下室で真昼に暗殺された
一羽の青い鳥に対し何を ....
箸が並んでいます
きれいに連なって並んでいます
じいっと
待っているのです

箸が並んでいます
もう
ここには帰ってこないのです
        かなしみが
        かなしみが
        ふってくる
        
        おともなく
        
        しずけさに
 ....
白い珊瑚礁から 若い泡が立ち上り
陽を拝む前に 歳老いて消えるのを
何十何万と見てきた

覚束無い身体を揺すって
光の涙をゆうらりと
遊び心を腐らせた碧瑠璃を
黒ずんだまなこで愛している ....
 
もうちょっと、ちょっとだけ飲ましてな

そしたら

添い寝してあげるね、お月さま



 
 
グワシにもI LOVE YOUにも見える手話
壮佑さんのおすすめリスト(5223)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 葉leaf自由詩6+13-11-22
笹舟の行方- かんな自由詩5*13-11-22
ダイキライ白い金魚が逆さまに泳いで赤く月は燃えてる- 北大路京 ...短歌213-11-21
言葉の宇宙さかさから読む- 北大路京 ...自由詩313-11-21
罪悪感でいなくなれるよ- クナリ自由詩7*13-11-21
霊感の鳥- まーつん自由詩9*13-11-21
お葬式- Lucy自由詩16*13-11-20
歳時記に君の名前を書き込んで松尾芭蕉を越えるのも恋- 北大路京 ...短歌613-11-20
死ぬ気でやって死んだ- 北大路京 ...自由詩613-11-20
挫折の人- ただのみ ...自由詩23*13-11-20
レインボーお父さん- 平瀬たか ...自由詩513-11-20
さようなら、人魚姫- ハーブ園自由詩613-11-20
「白線の上で」- 宇野康平自由詩313-11-20
白い鳥、飛んでいった- 石瀬琳々自由詩12*13-11-20
しるし- 大覚アキ ...自由詩613-11-20
夜の金具- はるな自由詩713-11-20
言い訳にならぬコトバに頷いてデコボコの月丸くしていく- 北大路京 ...短歌813-11-19
一限目から必殺技の名前考えている- 北大路京 ...自由詩713-11-19
三千世界におはよーございまーす- 北大路京 ...自由詩313-11-19
葬式- ……とあ ...自由詩22*13-11-19
人差し指- イナエ自由詩9*13-11-18
錆びついた月に沈んでいく舟を助けずに飲むワインが渋い- 北大路京 ...短歌413-11-18
もういちど夢へ会いに行く- 北大路京 ...自由詩713-11-18
冬眠から目覚めないでいる- 北大路京 ...自由詩213-11-18
くちばしに- 左屋百色自由詩10*13-11-18
- 乱太郎自由詩2213-11-18
おとのないよるに- 石田とわ自由詩14*13-11-18
海月のまなこ- 雨慈ムシ自由詩6*13-11-18
そしたら- 殿上 童自由詩14*13-11-17
グワシにもI_LOVE_YOUにも見える手話- 北大路京 ...川柳1313-11-17

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