夏がもこもこしている 海に砂漠がない 大雪の翌日

退院間近の幼い息子を迎えに行けるように
シャベルを握り、腰を据え、無心になって
門前に降りつもる雪の{ルビ塊=かたまり}を、掬って、投げた。

玄関から顔を出した、姉さん女房 ....
公園で母と子が手をつないで歌を歌っている


私は5歳の時 
3ヶ月間入院生活を送っていた
当時の大学病院の小児病棟は
母親が付き添う様になっていた
私には3歳と生後5ヵ月の2人の妹がい ....
 
割れたガラスを見て永遠なんてないわと思うわたし


そんなんあたりまえやけ!

と、けとばしてみる




 
アナウンスが流れる

線路内に鹿が入り込んだため
列車は3分遅れて隣の駅を発車しました


その鹿はどうなったのだろう

寒いホームに
誰もが無言で
同じ方向をむいて並んでいる
 ....
春満月4回転のジャンプかな 妊婦の多い病院で父が死ぬ夢 音は雪に食べられてしまい
部屋は
かえって生きものの息づかいでみちている

台所の戸棚のなかで
じゃがいもの芽が伸びてゆく
張りつめた胸の皮膚のしたを
薄くなった血がめぐっている

 ....
言葉の針に意図を通すのは難しい
何を繕うでもなく
きれいなシシュウを夢見ては
チクリチクリと傷つける日々


   《針子のトラ:2014年2月11日》
よーく見てください
西から見ると
富士山の頂上は
ちょぴり
尖ってます

南から見るとほとんど平なのに

ちょっぴり尖ってる方が
カッコイイ
空もなく
風もなく
光もなく
雨も降らない
季節がない
そんなところに命があるのだろうか

あるよ。
声がした
家の建つ
ベタ基礎コンクリートで
固められた
土の中から
芽吹 ....
語弊があるような言い回しは避けて
誤解を生むような表現は消して

本当に伝えたいことだけを

傷つけないように
耳を傾けてもらえるように

心を開いてもらえるように

気分を損ねな ....
あなたはそれを
必然だと言う
わたしはそれを
偶然だと思いたい

あなたはそれを
どうしても運命にしたいらしい
わたしはそれが
無数の枝分かれの末端にしか見えない

この世界で ....
真冬の太陽がみえますか
季節外れは何処にでもやってくるもの
移り変わりを気にし過ぎてはいけません
星空は近いですね
朝がくれば部屋は暗く
引きこもりなら誰にも負けない自信
昨日誰かが笑 ....
ちいさな錯覚



のぞんだものはちいさな錯覚
祝福も花束も要らないちいさな錯覚
それだけで良かったのに


ありふれた水も飲み干せてしまうような
不安定な曇りの昼下がり
虚無の ....
挨拶したのに
ぼくを見て
顔を横にして
何もいわない人の
その一瞬が
ぼくのこころに
小さな傷を作る

返さない人の
こころのうちは
苦しくはないのだろうか

その人のことを
 ....
夕暮れの中で長い坂道を
ゆっくりと下っていく僕は
幽霊のように曖昧な輪郭で
揺りかごの記憶だけが頼りだ

草臥れた靴が愚痴をこぼすのを
僕は無言で見下ろしている
口を開け剥離した季節の断 ....
「ああ,嫌だ」
彼女は台所の隅でぬか床を愛撫しながら言う
手を入れるたびに 「さくっ,さくっ」と音がする
重みに耐えかねた雪が どさっと落ちる
たまの大雪くらいで大騒ぎできるほど平和だ

 ....
駅前でギター弾いてる兄ちゃんは終電の前サライを唄う 試食用だと思ってた ちょうちょをまるくむすんだ 冬の下総台地の端に
小さな家一軒
剥き出しの枝と幹だけの
梨畑の中に
小さな家一軒

落葉高木の梨の樹
畑の樹は灌木のようで
海軍レーダーのように
針金が渡されている

白い季節 ....
雪が降った!

私の住む町で
こんなに雪が降り積もるのは
何年振りだろう

熱いコーヒーを淹れて
窓辺に立って外を眺める
まるで紙吹雪みたいに
ひらひらと空から落ちてくる

ひら ....
  ――夕映えがきれいだった あのころ
  もし自転車にのれていたなら
  ほかの街で ほかの暮らしをしていたのかもしれない

 すでに滅びた高句麗の
 釘のように錆びた川がながれる
 ....
あなたがむかし
わたしにつけた縄を
こんどはわたしが
あのひとに結びます

雪は屋根のうえでだらしなくなって
白がすこし疲れたようす

毎朝 沸騰する
わたしの身体を知らないでし ....
混み合った雑踏を、お腹を庇いながらゆっくりと進む
おくるみに包まれた雛の存在に人々が気付いたら
群集は我先にと手を伸ばすだろう

雛は知を持たず、それでいて神秘に通じる鍵を持つので
その血は ....
「ご試食にひとつどうぞ」と貰ったし、今年のバレンタインは1個 ペンギンのいない二月の動物園 浜汁を啜るふたりはもう他人
壮佑さんのおすすめリスト(5223)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夏がもこもこしている- 北大路京 ...自由詩414-2-17
海に砂漠がない- 北大路京 ...自由詩3*14-2-17
詩人と雪掻き- 服部 剛自由詩9*14-2-16
春の小川と春の青空- ichirou自由詩9+*14-2-16
けとばしてみる- 殿上 童自由詩11*14-2-16
鹿- Lucy自由詩27*14-2-16
春満月4回転のジャンプかな- 北大路京 ...俳句214-2-16
妊婦の多い病院で父が死ぬ夢- 北大路京 ...自由詩114-2-16
じゃがいも- はるな自由詩12+14-2-15
針子のトラ- ただのみ ...自由詩27*14-2-15
ちょぴり尖っている方がカッコイイ- ichirou携帯写真+ ...2*14-2-15
- そらの珊 ...自由詩16*14-2-15
本当のこと- Lucy自由詩21*14-2-15
わたしは買わない- nonya自由詩22*14-2-15
雪を知らない子供たちに降る夢は- アラガイ ...自由詩7*14-2-15
「ちいさな錯覚」- 泉由良自由詩514-2-15
無視されたら- 殿岡秀秋自由詩814-2-15
揺りかご- 自由詩514-2-14
雪の日- 藤原絵理 ...自由詩9*14-2-14
駅前でギター弾いてる兄ちゃんは終電の前サライを唄う- 北大路京 ...短歌614-2-14
試食用だと思ってた- 北大路京 ...自由詩614-2-14
ちょうちょをまるくむすんだ- 北大路京 ...自由詩2*14-2-14
梨畑- ……とあ ...自由詩14*14-2-14
【_雪が降った!_】- 泡沫恋歌自由詩21+*14-2-14
龍のいない青空- 石川敬大自由詩7*14-2-14
- はるな自由詩814-2-14
◎受胎- 由木名緒 ...自由詩17*14-2-13
_「ご試食にひとつどうぞ」と貰ったし、今年のバレンタインは1 ...- 北大路京 ...短歌414-2-13
ペンギンのいない二月の動物園- 北大路京 ...俳句414-2-13
浜汁を啜るふたりはもう他人- 北大路京 ...俳句214-2-13

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