腐る。
ギリギリのところで
なんとか持ちこたえている
としたら
死がとても怖い
かくれんぼしていて
うっかり見つけてしまった
小鳥の死骸にうごめいていたうじむし
その卵が
この空気中 ....
寒い

たった今

布団乾燥機のプラグを握りしめたまま
目が覚めた

酩酊して
コンセントを探していて
力尽きた

おい
俺よ
この六畳の部屋で
遭難死するところだったじゃ ....
さわやかな朝に
無愛想なカッターナイフ
笑いながら手首を切ると
色とりどりのビーズがこぼれ落ちて
アタシは嫌でも
自分がコンビニだと思い知らされる
だから意地でも口紅は塗らない
薄利多売 ....
ああ、これコピーしといて、ついでに死ね
必ず最後に死ねと言う職場の先輩に
自分はただニタニタしながら、はい、と答える

おい、オマエお昼一緒に食べようぜ、ついでに死ね
はい、いいですね、よろ ....
モテるやつからホームラン打ったのになにも変わらなかったあの夏 子を寝かしてから泣く予定 ガラス越しに驚かされた人に驚いた それからも
春は繰り返す

ゆがむ 水の記憶の上に

橋 畦道 雑木林
学校 郵便局 診療所
ヤチブキ
エンレイソウ
カタクリ
エゾエンゴサク

プリズムのフレームに
予め切 ....
夕暮れの少し前の空が
薄桃色に発光している
家々の壁も
屋根の雪も

空にはまだ白い月
解き放たれた風船のように
心細げに浮かんでいる

さっきはビルの上にいたのに
おとなりの
 ....
花が草が虫が獣が 生国を知っている 
潤いがたちこめて 生き物たちを通わせるのです。

人間のしでかす すべてのことは隙間だらけ
人の皮膚の隙間という隙間を ふるふると震わせる霧

穴ぼこ ....
水を張った洗面器
顔を沈める姉
ストップウォッチを押す弟
呆れて素通りする母
あくびをする猫

どれだけ息を止めていられるか
平凡な家庭のちゃぶ台の上で
流行ったのは
危険な遊戯
 ....
もうさがさないでくださいあたいのこと
どこにもいないのですから
かぜのなかにさえ
あなたのこころにさえ

人魚でもない星でもない
あるいはおんなでもない

もう時間がないのです
いつ ....
風光るてめぇだけは光らせねー 保険効くのか聴いてから帝王切開 おにさんこちらてのなるほうへ
追いかけても
誰も捕まえられなかった
嫌になって
薄目をあけると
どうやら
周りに誰もいない
口惜しくて
やみくもに走ったら
迷子になった


何 ....
掘削船がやって来る
おれの堆積した泥土を掘り返す
脳だけクラゲの揺蕩いで
光の海に温む予定が台無しだ

  山の麓に猫女が住んでいるという
  噂の真相を求めて捜す者も多いらしい
  捜 ....
寒い季節に
ちゃんと寒いと少し
安心する

うまく笑えない私だけど
咲いている花をみて
少し安心する

道路工事のおじさん
地面をほっている
がりがりとどかどかと
そのうえに
 ....
誰かの何気ない言葉に
突然引っ掻かれたりする

私とは何の関係もなく投げ出された
明るい言葉なのに
いきなり蹴飛ばされたりする

だから
TwitterもFacebookも
とてもこ ....
行きなれたスーパーに買い物
行きなれた道
歩きなれた10分間
頭に帽子深々被って
首にマフラーぐるぐる巻いて
耳にイヤホン突っ込んで
丸まって下を向いて歩くの
行きなれたスーパーだから
 ....
丸1年間
給料なしで必死に働く有限会社の社長がいる
貯金を切り崩し 社員とその家族を守るために

「あと1年は石にかじり付いてもやる」
「真面目だけが私の取り得だ」

社員も彼を信じて必 ....
御褒美の、早いひとがいる。
御褒美の、遅いひとがいる。

人生の開花予報はいつなのか?
そんなことは、知ったこっちゃあないのです。

(明日は明日の風が吹く)
と誰かさんが言ったっけ。
 ....
集中力があって熱中症 幸薄そうな女から宝くじ買っている なにもない
雪だけの原を歩く
目の前の白
後ろに点々と足跡だけが残る

まるで世界に
自分だけがとり残されたような感覚
孤独の影が走る


ドサリ、と音がする
木から雪でも落ちた ....
こんなふうに
穏やかに
労りながら
暮らしていけると思ったやさきに

何の前触れもなく溶岩のように
吹き上がる
怒りを
とどめようもなくぶつけてしまった

慎重に
優しく積み上げ ....
シャリシャリと雪を歩く靴の音が楽しい
と言ったあの人は溶けて消えました。

晴れて、屋根に積もった雪が溶けてポタ
ポタ落ちています。

むかし、あれは小さなお化けの足音だと
いじわるなお ....
うちには時計が大小20以上はある

掛け時計 置時計 目覚まし時計
腕時計 携帯電話の時計 PCの時計
給湯器の時計 ファックスの時計 
炊飯器にも時計が付いてる

時計が多過ぎてうんざ ....
お母さんって
優しくて、ふんわりしてて
なんだか甘い匂いがする

うちのお母さんは
いつもくたびれてて
髪のセットもしないまま
仕事に出ては
アルミの粉の匂いがしてた
ささくれと、ア ....
午前2時
風にのって同報無線が聞こえてくる

行方不明の方の情報が明かされる

パジャマ姿 86歳のおばあちゃん

念のため外へ出ると
パジャマではとても耐えられない寒さだ

そん ....
うろおぼえの風景の中を
戻って行く
繋いでいく

抜け出したい
と思った時
光が見えた

根毛を伸ばし
水を吸い上げる
双葉を拡げ
光を浴びる

暖かかった
柔らかかった
 ....
壮佑さんのおすすめリスト(5223)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冬時間- そらの珊 ...自由詩15*14-2-13
コンセント- ichirou自由詩11*14-2-13
朝の思考α- 自由詩614-2-13
麻酔- いぬぐす自由詩7*14-2-12
モテるやつからホームラン打ったのになにも変わらなかったあの夏- 北大路京 ...短歌414-2-12
子を寝かしてから泣く予定- 北大路京 ...自由詩814-2-12
ガラス越しに驚かされた人に驚いた- 北大路京 ...自由詩214-2-12
水の村___Ⅰ- Lucy自由詩13*14-2-12
帰り道- Lucy自由詩11*14-2-12
【霧】生国______- るるりら自由詩20*14-2-12
危険な遊戯- そらの珊 ...自由詩17*14-2-12
- 梅昆布茶自由詩1914-2-12
風光るてめぇだけは光らせねー- 北大路京 ...俳句314-2-11
保険効くのか聴いてから帝王切開- 北大路京 ...自由詩6*14-2-11
めかくしおに- Lucy自由詩22*14-2-11
黒い掘削船- ただのみ ...自由詩22*14-2-11
寒の花- 朧月自由詩614-2-11
呟きの恐怖- 森川美咲自由詩4*14-2-11
セブンスターのボックス- こいち自由詩314-2-11
誠実でなければ守ることの意味がわからない- ichirou自由詩9*14-2-10
葡萄酒の晩餐- 服部 剛自由詩7*14-2-10
集中力があって熱中症- 北大路京 ...自由詩414-2-10
幸薄そうな女から宝くじ買っている- 北大路京 ...自由詩714-2-10
_雪原の足跡_- 小林螢太自由詩14*14-2-10
溶岩- Lucy自由詩14*14-2-10
「雪のせいにする猫」- 宇野康平自由詩214-2-10
【_時計_】- 泡沫恋歌自由詩17*14-2-10
母さんのうた- 岸かの子自由詩5*14-2-10
さまよえる黄昏- ichirou自由詩11*14-2-9
モンタージュ- Lucy自由詩10*14-2-9

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