空の蒼い日
  乾いた独房に
  ひとふさの春が投げこまれる
  赤錆びた格子窓の向うから
  透明な一枚の手によって



  そこには誰も居ないので
  やがて、壁の ....
びいどろの中に
浮かぶ泡
気泡があるのは
不良品なのか
値下げの札がつけてあった

かなしい音が
とこしえに

びいどろに
刻まれた
唐草文様

ふるさとの野辺に咲く
名も ....
僕は病んでる自分を疎ましく思ったり

でもいとおしくもある


診察券にはだいぶ慣れてきたし

人間て病んでて当たり前なのかも知れない


検査着に着替えて腹部CTをとる

さ ....
あのときの週刊プロレス巻頭でまだ死に至る三沢光晴

野次られて吼える手癖の悪い犬牙は剥けども庭からは出ず

自販機の前で二択を迫られて買わぬが増えた職の無い春

外壁のトタンを鳴らす夜中の ....
空港が近い

日本の街がそこにある

繊細だ

愛しい

地震に身をふるわせ

原発に傷ついている

人口は減り

高齢者だけが増え

円高に蹂躙される

このなかで生きてゆく

壊されない

ちいさ ....
 あ という間に時だけが経ってゆく
から、寝て起きるのに
生きるのが 駆けてゆく
思うことはたくさんあるのに
からだは痣跡だけをのこし
かさぶたあとはなかなか消え ず
甘ったるくし ....
朝の微睡みの中
腹に行儀良く座っている黒猫
薄く開けた眼の先には
彼女の瞳がある
夢と現うつつを行き来するうち
そのまま抜け出した僕の意識は
彼女の瞳の中に落下する
{画像=120316123953.png}

月の光が燦ざめく
まだ春浅き夜更けのこと
女が独りで死にました
誰にもみとられず
たった独りで息絶えて
時計の針は零時で止まったままに

 ....
小柄な人なら入ってしまうような
大きなコインロッカーを
開ける時
必ず怖くなる

屍体を隠しておくには
ちょうどいいと
どこからか
声が聞こえて
息をとめて
扉を開く

{引用 ....
鳳凰が月を飲み込む春の空

剪定で残れた枝がホッとする

春の土 寝っ転がって自分知る

童貞が羨ましがる猫の恋

白子干 生まれ変わって白子干

古巣には戻りたくない戻れな ....
おやすみなさい
わたしたち
しんだいしゃにのる

とおいどこかから
とおいどこかへ
たびだつため

ねむりのなか
たびがある
とまることなく
しんだいしゃはどこまでも ....
 
 
自転車のか細いペダルが
今日は博物館の
涼しい庭にまで届く
始まったばかりの夕暮れの中
まぶたの絵を描き終えて
少年は柔らかな繊維になる
 
 
 
丸くて小さい
カラフルなチョコレート
 
1つ1つ食べる度
これは?と訪ねる小さな子供
 
赤だよ
 あか?
 
黄色だよ
 きいろ?
 
橙だよ
 だいだい?
 
 ....
ぼくは沸騰するスープである
ジャガイモが崩れていく
ぼくは真っ赤に茹で上がる毛蟹である
苦しさに前脚を伸ばして泡を吹く

底から熱せられていて
二重の蓋がかぶさる
重くてもちあがらないで ....
あしたひらくドア、そして窓雪のごとこころに積もる言葉はありや


思い出すなつかしいうた冬の日のふいに飛び立つ鳥の似すがた


赤い実を痛みを噛んだくちびるを指でなぞれば遠い夕陽を

 ....
さよならと
手をふる時は
指と指の間を
すこし開けて
すきまを作る

かなしみが
そこから
上手に
逃げていくように

美しい水を
手にためる時は
指と指の間を
ぴたりと閉 ....
毒のない棘
蜜のない花
種のない実

罪ですか


咎のない嘘
咎がない故
咎でない
のは
悪なのか


情状酌量
情状酌量

情を量るにゃ
何が要る


 ....
割り切っている
良くも悪くも割り切るのが早い
僕は

公式なんかすっ飛ばし
一か八かの
答えだけ弾き出す
便利な簡易計算機です


愛してました
哀しみました
落ち込みました
 ....
たとえば塵のように
グラスの中で
わたしの怒りの澱が
舞っては沈む

気泡の中にそれぞれの
口に出しかけてやめた言葉を
閉じ込めているのが
足の速い風味に伝わる

ガラスのように澄 ....
新しい、新しい、と未来ばかりに手を伸ばし 
追えば追うほど、幸いの虹は逃げてゆく 

{ルビ古=いにしえ}の魂の形象を宿すものこそ 
今・ここに新しい 

古の魂をそっと胸に納め 
自ら ....
君に捧げた花束が枯れた頃

約束した季節の巡りがやって来る頃

君の筆跡が薄れてくる頃


僕の影ばかりが遠くに伸びて

ぼんやりとした輪郭のままに生きてゆく


もう一度問い ....
無限ホテル並みにつめろと朝のラッシュ
オイラーの定理ってえっとどれのこと

正規分布の端っこのほうを生きてゆく
ロジスティック曲線地圏に六十億

ラプラスの悪魔パンドラの箱の中
二進法指 ....
 
 
ビーフシチューのネジが外れた
あっけなくばらばらになった
あんなに美味しかったのに
いろいろなパーツに分かれて
味もわからなくなってしまった
大切なものはいつか壊れる、なんて
 ....
ママの手は
てんごくのにおいがすると
五つの子が
うっとりとして
わたしの手を離さない

てんごくも
じごくも
絵本のなかに
出てきたね

てんごくに
匂いがあるなんて
知ら ....
トンネルの途中でせんせいが朝が来たよと言った
どこに来たのかなんてこわくて訊けなかったよ

それよりもiPodの電池が切れそうでおそろしいのです

地上のあの子の爆発がおさまるまでもつだろう ....
桜の木は
こっそりとばんざいをしている
みなが不安がる空いっぱいに
枝を伸ばして
切り裂いて くうを

咲いてやる
桜はきっと
その命を燃やすのだろう
私はまたすきになる
桜の花を ....
小学生の弟が
怒って泣きながら帰ってきた

友達と喧嘩して
自分のものを壊されたらしい

そんなことで…
って呆れた顔で彼を見ていたけど

そういえば
私は最近
泣くほど ....
12色のビー玉が入った瓶を 
逆さに持って 
机にこん、と落ちた一つは金色の 
きらり、と光る玉でした 

もし、空の上に 
あなたを主役にした作家がいるなら 
筋書きの無い物語を 
 ....
魔法が解ける言葉 ソツギョウ   #poem24

惚れた女の夢占いは「アンタ卒業したら死ぬ」   #poem24

校長の悪趣味な桜の木を切った    #poem24

おっぱいを卒 ....
切り立った崖の上で咲いている
スミレのために
俺は立ち上がった

国境で銃を構えて365日
誰も来ない
守るべきものは何一つなく
攻撃することばかり
はらわたの命令にしたがって
海だ ....
壮佑さんのおすすめリスト(5201)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
独房の春- 草野春心自由詩9*12-3-17
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ロンリー- 唐草フウ自由詩11*12-3-16
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【_月の棺_—ツキノヒツギ—_】- 泡沫恋歌自由詩14*12-3-16
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age22- たもつ自由詩612-3-15
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てんごく- そらの珊 ...自由詩26*12-3-14
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さくら咲くとき- 朧月自由詩312-3-13
心の健康- ジュリエ ...自由詩712-3-13
ひかりの風_- 服部 剛自由詩112-3-13
#poem24_卒業- 北大路京 ...自由詩20*12-3-13
牢獄の中の自由- 灘 修二自由詩2*12-3-13

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