犬が一人きり、吼えている。  
見知らぬ国の 
誰も行ったことのない森の 
ごわごわ風に身を揺する 
名も無いみどりの木の下で 

その遠吼えは 
あまりに切なく 
心を貫き、刺すよう ....
 し ご と を し の ぎ

  こ こ ろ こ か げ に

 み え ぬ わ き み ち 

  と き が と け だ し
 

 
美しく病んだ六月の背中で
僕らは夢か ....
あたたかく降り積もった雪の下に埋めた
女になってしまう前の、
何でも言葉に出来ていた少女のわたしを

女になるというのは
自分が一番遠い他人のように感じる生き物に
なる事なのだ
女になっ ....
此処が かつては 断層地帯だったんだって
いつも 伝える前に 通り過ぎてしまう

うんぜんねんまえ だとか
単位じたいも 分からない時代のことを
上手く 伝えられぬ 恐怖

そんな事態を ....
あっちゅと畑で取ってきた
モンシロチョウの卵は
タイミングが悪く
キャベツの葉が萎びるまでに
孵化しなかったので
学校で廃棄処分になりました



モンシロチョウの卵を
 ....
薄い日常の積み重ね
毎日毎日の積み重ね

ほんの数ミリでも
五〇年過ぎれば一八〇〇ミリ以上
厚みを持って人を越える

人知の及ぶ範囲。
一八〇センチの人の高みは
薄い日常の積み重ね
 ....
父さんの骨の入ったロケットをして
初めてのように一緒に眠る
あの仔ののこした紅い首輪を腕に巻きつけ
初めてのように一緒に眠る

あとは、特には

戻って来てほしいのは
あの日並んでみた ....
祈りのような音楽が溢れる部屋で
僕は君の美しい背中を見ていた

雨のような雪が降り
呼吸をやめた肌を冷たく濡らす
いったい誰が
あの眩しいばかりの日々をさらっていったのか
僕には到底分か ....
{引用=
ファミリーレストランで、家族が蟹を、食べていた。母が、父が、姉
が、蟹を。脚を砕き、殻を剥き、みそを啜り。時折、ウェイターが空
いた皿を下げにやってきたが、それに目もくれず、蟹を、食べ ....
遠雷や移転進みたる水没地 渋谷のあちこちにハチ公 お見合いにチワワ連れてきたのか ロボなりに女装している 世界一高い山よりも
海は深いのだという
だが海面が下がれば
山の方が高くなる

火星には
世界一深い海よりも
さらに高い山があるという

しかし火星に海はない
それゆえに
高い山 ....
ガーベラ バレリーナの背筋の通る首のような 滑らかな
その首かしげ

少年も青年も 性を見ずに純粋に触りたくなりそうな 一目惚れの可愛さに
くちもとが 止まる
世界が止まったと錯覚する 若い ....
ふたたびの春が突然舞い降りて僕の心はにわかにざわめく

いたずらに恋は心を乱すけどときめきだけが私の宝石


忘れてた恋が今さら燃え上がりどうしようもなく君が愛しい

忘れない時がどんな ....
おそらくは
やわらかな春の香り
おそらくは
かぐわしい早乙女のような
おそらくは
この世に用意された
おびただしい
喜びと悲しみのあわいで
おそらくは
それは
幻の香り

さく ....
奈落の底から 天上世界にまで突き抜ける滝が
私の体の中に 降りてゆく

これまで
沈鬱がわたしを咥えたまま 離そうとしなかった 私の目の前に
ただ黙って耐えていた私に 滝が現れたわ  ....
            130603


突然
滝とはなんですか
滝とは
あの水が滔々と流れ落ちる瀑布のことですか
流れる汗をかきながら抹茶アイスで滝を見ながらひ ....
偏差値の低き俳句や若葉雨 ラムネ瓶祭りのあとに横たわる 指名手配に似てきた 夜明け前にはいつも
街路樹が一瞬だけ背伸びをする

夜のうちに出されたゴミ袋は
浅く水たまりに浸かって
少しの間まどろんでいる

生きていた時のこと
本当に言ってほしかったこと
使い ....
君が
はじめて私の手を離し
自分の羽根で
よちよちと
はばたいていった日のことを
母は忘れることができない

君はとうに
逞しい翼をひろげ
上空の風に乗り
母には見ることもできない ....
{引用=
街は、いつも
 こぶしを振り上げる 動乱のような
非日常を 人の心にやどす


ちいさなネオンの明かりに立つ少女


夜を踏む女の ピン・ヒールの 短い天使の影


 ....
イボイボした奴 中身の綿はスプーンでほじくる 否 掬う
苦味にパンチの効いた緑色の君
薄くスライスさせる 太いと苦味のパンチにマジパンチくらうから

炒めても 叩いても 機嫌悪く睨んでも 痛ま ....
大木になりたいから大木になるよ

あなたに木陰をつくりたいから

それは宇宙いちの木陰だから

あたまのうしろで手を組んで

得意げに目をとじて

風の声や鳥の声

光のささや ....
パンケーキに溶くるバターや南風 坊主憎けりゃ寺を焼いてしまえばいい 下町のエジソンが思いつきで開いたカフェ
壮佑さんのおすすめリスト(5223)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
空の波紋_- 服部 剛自由詩4*13-6-5
散策迷路- ただのみ ...自由詩19*13-6-5
「花曇り」- 桐ヶ谷忍自由詩29*13-6-5
ハムカツ- 藤鈴呼自由詩1*13-6-5
モンシロチョウの観察2- 鵜飼千代 ...自由詩24+*13-6-5
おとな社会- ……とあ ...自由詩11*13-6-5
スクリーン- もっぷ自由詩413-6-5
僕は君の美しい背中を見ていた- 倉井自由詩213-6-5
ぼくらの七日間幻想- sample自由詩713-6-5
遠雷や移転進みたる水没地- 北大路京 ...俳句2*13-6-4
渋谷のあちこちにハチ公- 北大路京 ...自由詩513-6-4
お見合いにチワワ連れてきたのか- 北大路京 ...自由詩713-6-4
ロボなりに女装している- 北大路京 ...自由詩213-6-4
基準- かわぐち ...自由詩5*13-6-4
ガーベラ_踊りたくて- 朝焼彩茜 ...自由詩11*13-6-4
相聞歌- 未有花短歌7*13-6-4
花まんま- そらの珊 ...自由詩22*13-6-4
抹茶アイスと滝- るるりら自由詩10*13-6-4
抹茶アイスと滝- あおば自由詩8*13-6-4
偏差値の低き俳句や若葉雨- 北大路京 ...俳句6*13-6-3
ラムネ瓶祭りのあとに横たわる- 北大路京 ...俳句313-6-3
指名手配に似てきた- 北大路京 ...自由詩513-6-3
人魚- 春日線香自由詩413-6-3
えんじのベレー帽- Lucy自由詩23+*13-6-3
Taxi_driver- 月乃助自由詩613-6-3
ゴーチャン- 朝焼彩茜 ...自由詩613-6-3
大木になるよ- 吉岡ペペ ...自由詩613-6-2
パンケーキに溶くるバターや南風- 北大路京 ...俳句4*13-6-2
坊主憎けりゃ寺を焼いてしまえばいい- 北大路京 ...自由詩213-6-2
下町のエジソンが思いつきで開いたカフェ- 北大路京 ...自由詩313-6-2

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