あのひとの吐息はいつも菫です溶けゆく雪の儚さうつし


    この想い雪花に告げて溶けてゆく好きでした、あぁ好きです今も


    せつなさを櫛で梳かして目をふ ....
青のりまみれの手が握手を求めてきた 同じ様な微生物の働きでも
分解された有機物が
人間に有益であれば醗酵で
有益でなければ腐敗だなんて
いいかげんなもんだ

森の倒木は腐敗して土になる
これは人間にとって有益でないのか
 ....
雨を轢く車の音が
電話の呼び出し音の行間に
打ち寄せてくる

湿り気を帯びたルーチンワークは
未だ真綿に包まれた意識の中

縋りつくように盗み見る
スマホには温度の無い文字列と
 ....
  うつむいて
  ひもをむすぶ
  しろいシャツに
  あかねいろが染みる
  今日はきみを 抱きしめたくはない
  ありふれたことばで 濁らせたくはない
  きみはうつむいて  ....
あなた、悪党ですか

他人を
あざわらっては悔やみ
ないがしろにしては悔やみ、を
繰り返せるような
悪党ですか

あなた、悪党ですか

他人の
たいせつなものを
盗み、 ....
晴れでも
雨でも
ころころころがす

かど取れて
かなは
ようよう丸くなる

わずらうことなく
かなは
ふくふく育つ

カナころがし
という
虫がいる
日々の忙しい業務に追われながら、私は空いた時間を見つけては公園に行った。その公園は決して規模の大きいものではないが、木々で囲まれ、遊具や砂場があり、ベンチもトイレもあった。道路から奥まった .... 抽象的であればある程
現実に在る真実を
言い当てようとすればする程
日常の当り前の暮らしを

問う

特別な感性を口にすることが理解できない者を
排除する傲慢で哲学的な趣をこらした風体 ....
美学とは通りすがりの余韻です
うかんむり招くは窓に存在のひらかれたこころひとりふたり
日曜日尖った文字がほどけてくきみのあくびが伝染するの

もりのおくかくうのさかなレンアイのうみますたまご ....
この世から卒業してく友人におめでとう言い通夜の寿司喰う BOXのティッシュが全部なくなって過去と未来が繋がっている 真実を叫ぶ口に口内炎 首の短いキリンに傘をさす 灰になって
二酸化炭素になって
NOxになって
SOxになって
PM2.5や
温暖化や
酸性雨に
荷担するくらいなら
土の中でミミズの餌になりたい
命の糧としてこの土に戻りたい
土 ....
1号車に乗っているあなたを
僕は追いかけることができなかった
すぐにホームは終わって
ホームの端っこで呆然と見送るしかなかった

もしあなたが16号車に乗っていたら
息が切れて走れなくなる ....
シロクマの
故郷と隔たるところに
わたしは住んで
いて

シロクマの故郷と
隔たらぬところに
わたしは住んで
いる



ニホンオオカミが
絶えてしまった時代に
わ ....
制服を仕立てにいくと言って
行ってしまった

トイレや脱衣所の扉が
足音に反応して閉められる
ほろにがい痛みをともなう
(バタン、カチャ
ちゃんと閉めなさい、なんて
言ってたのは
い ....
手近な男とくっついちゃって
あたしもヤキがまわったかなあと
それが照れ隠しなのは
彼女の顔を見たらわかる

手近な言葉
ありふれた言葉
黒板消しで拭くたびに
私の屋根に白いチョークの粉 ....
わたしの体はわたしのものなのか

わたしがわたしのなかの
血液を流しているわけではないし

まして心臓を動かしているわけでもない


けれど痛い



大切にするフリをしている ....
冬の空星を探して歩く君触れ合う肩にとまどう私

大切な人を静かに想うとき心の奥がほんわか{ルビ温=ぬく}い

抱き合ってキスをするたび加速する恋の温度と二人の距離と

ただ甘く咬みつくよう ....
警官に憧れていたサトシ君また冤罪で捕まっている 輝く星に深酒させられる 来たときよりも美しくなら行かない 女の幸せ
玉の輿
祖母から母へと受け継がれ
夢に描くは昔も今も
宮廷貴族のおこしいれ

こしもと 従者も引き連れて
合奏酒肴の花の饗宴
長持ち牛車
嫁入り道具も豪華絢爛

十二単 ....
/
俺は問題をつくらなければならない。
冬が白く武装するから
何回でも潰して
問題をつくり続けなきゃなんねーの。
氷が溶けて季節が死ぬ
ひとつの色が死んでなくなる。
滑る階段で開封する遺 ....
雛人形は海を渡らない

「今日は雛祭りよ」
「雛祭りってなあに?」

童話を聞かせるように
雛祭りの話を聞かせる

「ふ〜ん」
それはまるで 
おとぎ話よりも遠い世界のお祭りごと
 ....
やっぱりシーラカンスは
水の中でじっとしている
静かな静かな海の底
エンジンが故障しているからだ

 わたくシの計算したところによりまスと
 マグロの三十倍ぐらいのガソリンを
 こやつは ....
レンアイの卵


広陵な田園に聳える高枝に レンアイの卵は産み落とされる
おさない心ほど 枝の先にあるものを見つけてしまう
大人たちは  森が隠しているレンアイの卵のことを知ろうともしない
 ....
遥かな空へ伸びてゆく
日々の素朴な道のりを
彼は探しに往くだろう――

変哲も無い石ころが
日に照らされて、反射する

あの{ルビ瞬間=とき}を  
壮佑さんのおすすめリスト(5223)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雪どけ- 石田とわ短歌11*14-3-5
青のりまみれの手が握手を求めてきた- 北大路京 ...自由詩514-3-5
醗酵と腐敗- ichirou自由詩7*14-3-5
冷たい雨- nonya自由詩21*14-3-5
風のあと- 草野春心自由詩2+14-3-5
あなた、悪党ですか- 千波 一 ...自由詩414-3-5
かなころがし- そらの珊 ...自由詩11*14-3-5
権利- 葉leaf自由詩414-3-5
詩人の言葉- 板谷みき ...自由詩6*14-3-4
通りすがりの俳句トキドキ短歌たち - 阿ト理恵散文(批評 ...10*14-3-4
この世から卒業してく友人におめでとう言い通夜の寿司喰う- 北大路京 ...短歌914-3-4
BOXのティッシュが全部なくなって過去と未来が繋がっている- 北大路京 ...短歌6*14-3-4
真実を叫ぶ口に口内炎- 北大路京 ...自由詩1014-3-4
首の短いキリンに傘をさす- 北大路京 ...自由詩514-3-4
土葬志願- ichirou自由詩8*14-3-4
1号車の思いなし- ichirou自由詩5*14-3-4
さまよう息吹- 千波 一 ...自由詩514-3-4
卒業- 佐野権太自由詩8*14-3-4
春という字【詩人サークル群青三月の課題「春」への提出作品】- そらの珊 ...自由詩17+*14-3-4
- 弓夜自由詩5*14-3-4
恋する気持ち_〜Love_in_a_mist〜- 未有花短歌12*14-3-4
警官に憧れていたサトシ君また冤罪で捕まっている- 北大路京 ...短歌3+14-3-3
輝く星に深酒させられる- 北大路京 ...自由詩3+14-3-3
来たときよりも美しくなら行かない- 北大路京 ...自由詩1+14-3-3
アンチ雛祭り- Lucy自由詩9+*14-3-3
(先生十生徒)x京都÷現代詩=PINK- 左屋百色自由詩9+*14-3-3
雛人形は海を渡らない- 夏美かを ...自由詩19+*14-3-3
春とバナナとシーラカンスの速さ- こうだた ...自由詩8+*14-3-3
レンアイの卵- るるりら自由詩12+*14-3-3
旅人- 服部 剛自由詩214-3-2

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