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コンビニの灯りに集まるクラゲを
殺し屋はすべて撃ち落とした
その間にも人は計画を作り続けた
幸せになることはとても簡単だった
書いたばかりの遺書を握りしめて子供が走る
町はずれまで行 ....
海の近くに本が落ちている
頁をめくると
漁師町の屋根はどこまでも続き
伝えたいことは
すべて終わっている
誰に叱られることもなく
海鳥が飛び方を記憶している
バイクが走っている
私の名前を引きずっている
どうしてだろう
フェンスばかりが青くて
言葉は汗ばんでいる
買ったばかりの紙袋が風になびく
その側で人が笑っている
 
 
アパートに似た生き物が
背中を掻いている
古い窓を開ければ子供の声が聞こえ
秋の風も入るようになった

父が死に
母が死に
君は僕と同じ籍にいたくないと言った
もう昔みたい ....
 
自転車の花が咲いたよ
靴ひもの言葉で
僕は君に告げた
今日も生活の中で
信号は赤から青へと変わる
軟らかなコンクリートの
優しさに包まれながら
もう少し眠っていたいけれど
僕の身 ....
 
 
夜、本から紙魚が出てきて
僕を食べる
文字じゃない、と言うけれど
紙魚はお構いなしに
僕の身体を食べる
だから負けずに
僕も紙魚を食べる
本当は枝豆の方が好きなのに
食べ続 ....
 
 
昆虫が窓を開ける
五月と
そうでないものとが
出て
入って
混ざり
離れる
言葉の中で
空はまだ
青く
美しいのだ
日用品と
出来立ての虹を買って
君が帰ってくる ....
都会について語ると
都会は沈黙する、
唇はいつも僕にあるから

生き物たちが寝静まった深夜
列車に乗って
都会という名の駅で降りる
駅前では高層ビルが
ひんやりと脱皮をしている ....
深夜放送が終わる
テレビを消す
ビルの谷間から
ヒグラシの鳴き声が
聞こえる日がある
そうかと思えば
砂を一粒も見かけないで
過ごす日もある
ざーっ、と
砂嵐の口真似を
ひ ....
牛丼屋でウシが食事をしていた
まさか共食いか、
と思ってよく見ると
豚丼だった
食べ終えたウシは
お父さんごめんね、と言って
手を合わせ
泣き始めた
他のお客さんは皆
見て見ぬふ ....
 
 
家の隣は空港だった
何機もの大型ジェットが
毎日離発着していた
やがて、空港は遠くに移転し
跡地には都会ができた
あの空を飛ぶ飛行機には
手が届かなかったのに
今では窓から手 ....
 
 
最初から、少年も
少女もいなかった
ただ、名前すらない、
願いのようのものが二つ、
風の中で
寄り添っているだけだった
大人ってばかだね
大人ってばかだね
そんなことを
 ....
少年は夢の中で
少女を追いかけて走った
他愛もない遊び
もう少しでつかまえられる
というところで目が覚める
隣では妻が寝ている
自分はこの少女の何を
つかまえることができただろう
 ....
 
 
夜の駅、少年と少女は
ベンチに座っていた
この町を出たかった
手の中には僅かのお金
二人だけで生活するには
あまりに幼かった
それなのに小人料金では
もうどこにも行けない
 ....
消化器系の弱い犬が
夜明けの床を舐めている間に
約束という約束は
余すところなく履行された
誰もいない窓口では
山積みの証明書が
音をたてずに失効している
名前のようなものが書かれた ....
少年はカブトムシをつかまえた
兄が教えてくれた秘密の場所だった
早く少女に見せたくて走った
その頃、少女は黙祷をしていた
自分の汗が少し臭いと思った
生活というものは量であると
感じ始 ....
朝、君のおでこにキスをする
そのまま頭蓋骨にかじりつく
前後逆だよ、と言うので
前後正しくかじると
痛い、と言う
僕はきれいな犬を飼って
周りの人に自慢したいと思った
市民プールに雪が降る
ハムを食べ過ぎたと言って
嘔吐しているうちに
友達の一人は
立派な大人になった
紙のような声で鳴く鳥が
夜明けのある方へと飛ぶ
その頃になると
すべては塩辛く ....
 
 
ケント紙の家の中で
リンゴを煮ていると
蟻が集まってきて
椅子の傾きを直してくれる
サーカスのあった夜
話もないのに
冷蔵庫を開けた
 
 ‬
71

右手に吹いた風が
左手に届く
200CCの献血
等級の低い列車で
ここまで来た
会議が始まる


72

プラスチックの空
消し忘れた電線の跡
眠るだけ眠ると ....
 
 
身体の中に
雨が降る
雨は水になる
集めると
水になる

川の字になって寝る
真ん中は
いつも私だった

結婚し、子どもが産まれ
いつしか右端で
身体を少し曲げなが ....
 
百葉箱に住んでいた校長先生が 
退職することとなった 
わたしたちはそれを寂しいことと思い 
お別れの言葉と
鯖を送ったのだった 
美味しい鯖ですね、と 
校長先生は美味しそうに食べ ....
 
 
霊安室に母が椅子を並べている
「みんな死んだのよ」
いつこの仕事に就いたのだろう
死んだ体を扱うように
丁寧な手つきで並べていく
手伝おうとすると
「いいのよ、毎日、お仕事、 ....
上りのエスカレーターに
幽霊が立っていた
ぼんやりとネクタイを締めて
小さな咳をしていた

駆け上がる人が
春のように
体をすり抜けていった
見えない、
それだけで幽霊だった
 ....
 
 
物、その影は
量となり
嵩となる
影という影は
新たな影をつくり
高く目を瞑ると
擬音語のような
か細い音を立てて
雨が降り始める
わたしは先ず
折り急いだ
紙のこと ....
 
 
今日、豆腐は
朝から不在だった
テレビの画面でも
新聞や本などの印刷物でも
その姿を見かけなかったし
豆腐、という言葉すら
出てくることはなかった

妻との他愛もない会話に ....
 
 
豆腐のプラモデルを買った
部品が全部そろっているか確認した
思ったよりもたくさんの部品があった
毎日空いた時間に少しずつ組みたてた
その間に何通かのダイレクトメールと
公共料金の ....
 
 
水面、生まれたての木漏れ日
酸化していく時計と
ミズスマシのありふれた死

導火線を握ったまま眠る
わたしたちの湿った容器は
身体と呼ばれることに
すっかり慣れてしまった
 ....
 
 
カザフスタンから来た
優しい女性看護師が
僕の脚をさすりながら
もう痛くないかと聞く
もう痛くないと言うと
良かったと嬉しそうに言う
カザフスタンはどんなところか聞くと
日本 ....
 
港で生きてると
いろんなことがあるよ
と、港の猫は言った

港で生きてないと
いろんなことはないの?
と、僕は聞いた

港以外のところで生きてないから
よくわからない
と、猫 ....
壮佑さんのたもつさんおすすめリスト(96)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
simple_plan3- たもつ自由詩914-3-30
simple_plan2- たもつ自由詩1214-3-24
simple_plan- たもつ自由詩814-3-23
電話- たもつ自由詩2313-9-9
生活- たもつ自由詩913-9-8
紙魚- たもつ自由詩1013-5-16
息切れ- たもつ自由詩913-5-12
都会図鑑6- たもつ自由詩8*12-8-4
都会図鑑5- たもつ自由詩512-8-2
都会図鑑4- たもつ自由詩712-7-25
都会図鑑3- たもつ自由詩612-7-24
ボーイ・ミーツ・ガール(もうひとつの)- たもつ自由詩13*12-7-20
ボーイ・ミーツ・ガール(僕だけの)- たもつ自由詩8*12-7-17
ボーイ・ミーツ・ガール3- たもつ自由詩8*12-7-14
ボーイ・ミーツ・ガール2- たもつ自由詩2*12-7-11
ボーイ・ミーツ・ガール- たもつ自由詩14*12-7-9
キス- たもつ自由詩112-7-4
夜明け- たもつ自由詩412-6-30
眠い朝- たもつ自由詩512-6-29
「その海から」(71〜80)- たもつ自由詩612-6-26
- たもつ自由詩712-6-21
卒業- たもつ自由詩512-6-20
名札- たもつ自由詩812-6-17
幽霊- たもつ自由詩612-6-14
- たもつ自由詩812-6-10
豆腐の不在- たもつ自由詩912-6-9
部品- たもつ自由詩1312-6-7
湖畔- たもつ自由詩812-6-5
カザフスタンの看護師- たもつ自由詩912-6-3
港の猫- たもつ自由詩812-6-2

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