一行で何人も殺せるペン先が細い
三日月の
燃えるような匂いが、
遠吠えの森を
濡らし始めると
いまだ熟さぬ果実のような
青い吐息は呼応して
疾走の支度を始める
あてもなく
ただ、
匂いだけを頼りに
荒削り ....
夜の闇は恐ろしい
目の前に何がいるかもわからないのに
自分がここにいることだけがはっきりしている
いっそ
自分も含めここに何がいるのか
誰も何もわからなければ
よかったと
闇の中 ....
√ Rute るーと
「 √を、開く 」
時
あなたの日々の門戸は、ぽっかり黒く
未知への通路を、開くでしょう――
(今日も天から、吹き渡る
あなたへの
air mail ....
ここに眠る
笹舟
水のように
再会
斎のあとで
奥座敷
五月闇
なんこつ忌
探幽記
賽の原
板
りゅうぐうのつかい
料理
....
この公園には獣がよく来ます
あの石積みの崩れは
イノシシの仕業
あなたの足下のぼこぼこした土
それは狸の厠
先ほど あなたの踏んだ黒い豆
シカの落とし物ですよ
昼間花見客で賑わう ....
飼い犬に似てきた
呆けた{ルビ斑=まだら}の歌声に
後ろから捕えられ
目隠し外せば 春は
娘姿の老婆
千代紙から蝶
切り抜いては
ふうっと 吹いて
この肥大した冬には
心の資産全 ....
川伝いに伸びる
でこぼこ道の向こうから
菜の花がきれいね、と
懐かしい人が
光をまとってやってくる
どこかで硝子製の呼び鈴に似た
澄んだ鳥の声が響く
あなた、
ずいぶんともう
大 ....
クロレッツを二粒
鼻腔を流線形が疾走する
春よ来いの大合唱
彼女は鼻腔に猫を飼っている
空には翼を持った豚
犬と羊が阿呆面で見上げる
五輪は四輪より速い
すべては風の前の塵に同じ ....
わたい、もやしはきらいや。
病室のベッドのうえで
母がぽつりと言う
六十年も付き合ってきて
母の好き嫌いをひとつも知らなかった
そんな息子だ
お父ちゃんがな、腹切ったときに出て ....
田楽やジョニーデップと北別府
正義の味方が悪い顔している
C51の動輪光る
平和ニッポンの裏口を
急いで回る
こっそり回る
素早く回る
古ぼけた寝台車
古ぼけた3等車
金持ちの2等車
ひととおり引き連れて
今日も上野をこっそり出てゆく
煙 ....
故あってかどうかわかりませんが
猫に生まれまして
たいへん恐縮している次第でございまして
私が人間なら大変かなあともおもうこと
多々ありすぎて
申し上げることも躊躇いたしますが
あえて ....
エクレアが溶け出す前に妄想を止めなきゃ今日も空がきれいだ
正義は勝つと言って負けた
明け方の目をみひらいて駆けてゆく夢は邂逅すうつくしい馬
やさしさをあつめて君の手のひらにスノードームの粉雪の降る
君に会うために生まれてきたという光射す薔薇窓少女のねむり
....
傘潰したいかのようにふる雨に応じるように生きる日々あり
つい泣いてわけ訊くひとも無い暮らし言いたい気持ち抑えられない
そろばんもカエルの解剖実験も避けて通れた転校万歳
大規模な改修工 ....
突然
中1の長女が私の単身赴任先のアパートに転がり込んできた
つまり家出だ
終業式まで後2日
どうしたんだ?
洗濯 掃除 ご飯の支度
全部やるから ここにいさせて
....
峯澤典子の詩集『ひかりの途上で』(七月堂)を読んだ人は、大方がその美しさに感嘆したことだろう。だが、ここで言う「美しさ」とはいったいどのようなところから発生しているのだろうか。
闇にまぎれかか ....
最後まで手をつないでてくれたから… つないでないの?じゃあ、あの手誰?
太った幽霊見た太ってた太ってた
たらいといっしょに回されている
蟄虫啓戸
すごもりのむしとをひらく
ギィっと
闇に穴が開くと
部屋は一瞬で眩しさに満たされた
クラっと
意識が旋回して
しばらく身動きが出来なかった
何の理由も告げ ....
世界でいちばん歩くのがおそい国はアフリカのマラウイ共和国だそう。国民の平均歩行速度2.05km/h。日本人の平均時速の半分以下。マラウイ共和国は空港にすら時計がなく、もちろんみんな腕時計なんかしてない ....
ウイルス対策しないままパソコンいっぱいに冬
早朝割引の列でお悔やみ申し上げられている
春が降り注ぐ
固くこわばった雪山に
冬の汚れをこびりつかせ
シャーベットに足を取られ
車が跳ね上げる泥水に
コートを汚され
春が降り注ぐ
微笑がこみあげる
春が降り注ぐ
....
{引用=
「わたしはこう思う。詩にネットも活字も媒体の違いだけで、本質的な差はないと。」
(光冨郁埜『(5)ネットと活字媒体、詩の状況は刻々と変化していく。』http://mitsutomi.we ....
壮佑さんのおすすめリスト
(5201)
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カテゴリ
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日付
一行で何人も殺せるペン先が細い
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北大路京 ...
自由詩
9
14-3-23
狼たち
-
千波 一 ...
自由詩
5
14-3-22
未来に向かって生きていけ
-
ichirou
自由詩
5*
14-3-22
√
-
服部 剛
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4
14-3-22
詩集『十夜録』全篇
-
春日線香
自由詩
6
14-3-22
夜は獸
-
イナエ
自由詩
10*
14-3-22
飼い犬に似てきた
-
北大路京 ...
自由詩
9
14-3-22
春を装う死の詩
-
ただのみ ...
自由詩
19*
14-3-21
きつねのよめいり
-
そらの珊 ...
自由詩
19*
14-3-21
IP
-
nonya
自由詩
14*
14-3-21
もやし炒め
-
たま
自由詩
30+*
14-3-21
田楽やジョニーデップと北別府
-
北大路京 ...
俳句
4
14-3-21
正義の味方が悪い顔している
-
北大路京 ...
自由詩
4
14-3-21
急行青葉号
-
あおば
自由詩
8*
14-3-20
猫の口上
-
梅昆布茶
自由詩
15
14-3-20
エクレアが溶け出す前に妄想を止めなきゃ今日も空がきれいだ
-
北大路京 ...
短歌
2
14-3-19
正義は勝つと言って負けた
-
北大路京 ...
自由詩
6
14-3-19
邂逅する夢
-
石瀬琳々
短歌
3*
14-3-19
冬模様(雑詠)1_(一〇首)
-
もっぷ
短歌
5
14-3-19
掛け布団
-
ichirou
自由詩
19*
14-3-19
峯澤典子詩集『ひかりの途上で』について
-
葉leaf
散文(批評 ...
3*
14-3-19
最後まで手をつないでてくれたから…_つないでないの?じゃあ、 ...
-
北大路京 ...
短歌
4
14-3-18
太った幽霊見た太ってた太ってた
-
北大路京 ...
自由詩
5
14-3-18
たらいといっしょに回されている
-
北大路京 ...
自由詩
4
14-3-18
蟄虫啓戸
-
nonya
自由詩
17*
14-3-18
セリヌンティウスの告白
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末下りょ ...
散文(批評 ...
1*
14-3-18
ウイルス対策しないままパソコンいっぱいに冬
-
北大路京 ...
自由詩
3
14-3-17
早朝割引の列でお悔やみ申し上げられている
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北大路京 ...
自由詩
4
14-3-17
春が降り注ぐ
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Lucy
自由詩
17+*
14-3-17
【HHM2参加作品】すべてはネット詩に回収され、しかしここは ...
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KETIPA
散文(批評 ...
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