祇園の石段の上から
 灯の街を眺めさせたいと
 私の腕をむりやりつかんで
 つれて来た あなた

 遠い異国の昔
 王宮の血汐がはねあがった日
 革命の巴里祭
 そして日本では祇園祭 ....
感覚の光
思い出のように
余韻 響かせる時、

赤 青 黄
三原色の
鮮やか輝き
騒ぎ出し、

未知ゆく人を陽気に踊らせながら

光のオーラに弾み震え
燃え上がる水の空に
光 ....
君は丸いうさぎ
丸うさ

タヌキみたいでかわいいよって
いっちゃったけど
タヌキを目指すのは違うんだ

お腹を叩いたり
ちょうど良い葉っぱを探したり

キツネに会っても
勝負しち ....
すっかり夜だ
カーテン開ければ
満月輝く 白く白く生照らし
円かな輪郭保ち柔らかな光にて
どろんと赤々地平に昇るその巨大忘却させ

(それは死そのもの だった)

死は生に付き纏い
 ....
縁者の少い
私の身内
いとこ半の
恭ちゃん

母方は
敬ちゃんだけよと
恭ちゃんは
いつも言う

去年の春に
恭ちゃんの夫は
長い患いで死んだ

二人が家に来たのは
遠い ....
 かつて
 わたしの掌に
 高々と燃えていた火柱

 それは
 赤く 高く 太く 激しく
 掌で支え切れない程だった

   わたしの顔も 肩も 胸も
 
   焔に染まって輝 ....
寝惚けたお前の目が見開かれるくらいに
猛烈なやつをぶっ放そうか
俺はフラストレーションの岩石になってる
どこかにはけ口を求めてるのさ

指先の些細な痺れが気になる
足のつま先の痛みはい ....
哀しみに立ち尽くす人々
明け方、夢に観た
おもちゃ箱ひっくり返せ
記憶に眠る幼子よ
 にぎわう児童公園に
 一人やって来た その子
 砂場の隅っこにしゃがむと山を 
 つくりはじめる

 子連れの大人は
 見知らぬ子だから声を掛けてみるが
 自分のつくり始めた山に夢中な ....
私は
自殺はしないよ
自殺はしなくても
どの道私は
死ねるんだから生きるよ


死ねるよろこび
生きられるよろこび
光る風に
戦(そよ)ぐ影
ひとつ


行雲流水、放てば満 ....
○「7月」
「おーい 皆さん 今日からもう7月ですよー!」
と叫びたくなった今朝
「これから どうすんの? どうしたいの?」と自問する

○「血圧は正直」
何かストレスがあると
血圧が上 ....
晴れの日にも
雨の日にも
暑い日にも
寒い日にも
ただ生き長らえていくことだけが
目的のように生きている年寄りたちがいる
年寄りにも希望があれば
どんなにいいだろう
年寄りにも夢があれ ....
○「信じる心」
信じる心が根づいていれば
何か問題が起きても
ガタガタしないし
悪い方へは考えない
すぐに人を責めるようにいうのは
信じる心が根づいていないからである
そういう人は
自 ....
花咲く陽光の丘に
記憶の忘れ物
じぶん、行方不明

たぶん じぶん消え
花咲く陽光の丘、
初めて記憶の
奥に現れ

変容し続ける
記憶の忘れ物

花咲く陽光の丘にて

反復 ....
 雨
 {引用=水}
  に
 針{引用=が} 蟻

 革

  の本


 インク

{引用=は}
 柔らか

{引用= 𝘪𝘵}{引用=+}
 刻印


 香料 ....
波打ち寄せる灰色の浜辺に

渚 黒々と鋭角の境界

力動の思考 絶えず打ち寄せ

感覚を超えた存在と共鳴し

覚醒した意識の舞台にて

舞い踊る舞い躍る

渚 黒々と鋭角の境界 ....
我が家では

いただきますの後
ニャー と号く

あの日から
そうしてる



魚屋さんには夕陽がさす。それは、雨が降っ
ていても、モールの中でもかまわずに。その
匂いの中に ....
虹を作る
その生き物の背中には羽があって
だけどそれは
空を飛ぶためのものじゃないらしい
六月の晴れ間を見つけると
庭にぴょこんととびだして
霧を吹きかけて虹を作る
小さな生き物は
小 ....
 給料日 仕事上がりに立ち寄るATM
 その銀行の隣に花屋がある
 軒先、白い看板には飾り文字で「花音」

 店内は細長いスペースで奥行きあり
 入り口に色とりどりの花の苗が陳列していた
 ....
白い形の声が落ちていた
門扉が壊れて困る、という
間違い電話だった
切ることもできず
わたしはイトヨリダイ
だったと思う
そのような体をして
傾聴した
暑くて
素麺のお裾分け ....
響く光の余韻、
浄福なる感触、

それは到来し
それは逃れる

白眼の月と裏庭の太陽

  *

真紅の薔薇 咲き乱れる花園に
切り裂かれ 残響する霊性の香

直進する時に詩 ....
朝の光に包まれて
紫陽花の青、浮き上がり

意識、うっとりあけてひらき

朝の光彩 闊達に浴び
青の流出 今や止めどなく

新たな現の顕れに
眼と成るわたし
静かさの内
 都会の片隅に、にっこり
 置いとかれたお地蔵さん
 短い夢にからかわれ
 ビルからまたビル渡り
 錆びた引戸の奥で
 さよならぽつり

 きみはやわらかに抱きしめ
 つつみながら
 ....
 雨 あがり
 ぬれたアスファルトの路面に見る
 ミモザ色の浮草
 それは
 スクールスカートに
 ランドセルを背負っていない女の子の長靴

 手には二つ折りの画用紙持って
 踏切渡っ ....
習い事をする指
花粉が入ってきて
鉛筆に降り積もる
狭い心房
右と左がある
一時間後バスに乗る
土の上、優しい
柔らかな色彩の
ように息継ぎをする
発熱、発汗、
生きている ....
 その視線はどこを見るでもなく
 誰を みるでもなく
 そして何に
 留まるでもない

 体になじむポロシャツと
 洗いざらしな作業ズボン姿のおじさん

 きっとシルバー人材センターか ....
{ルビ昨夜=よべ}の雨雫そのまま丸い瓜

空の青残る夕暮れ蚊遣り焚く
 風の中に雨がむせび

 雨の中に女がむせぶ

  長く長く
   細く細く


 胸の中に
 容赦なく風が吹きこむ度
 
 血潮のいとおしさに女はむせぶ
 
   過ぐる日 ....
街では亡者たちがうろついてる
目的を忘れた間抜けたちの群れだ
どんなに掃除をしても街路は汚れ続ける
どんなに愛が溢れても醜い憎悪に変わる
焼き立てのパンにピーナッツバター
幸せの理由なん ....
廃墟から
見える現実、
偽りの世界

  *

渦巻く宇宙の岸辺から離れ
静かさの森奥深く歩み入り

この白い小部屋にて

網戸にしたまま
カーテン開き
夜を迎える

灼 ....
おぼろんさんのおすすめリスト(3597)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
遠い夏- リリー自由詩8*23-7-7
ポップ∞- ひだかた ...自由詩4*23-7-6
丸うさ- 日朗歩野自由詩8*23-7-5
夜想67- ひだかた ...自由詩423-7-2
恭子ちゃん- けいこ自由詩9*23-7-2
月に歩く女- リリー自由詩3*23-7-2
勝手にやらせろ- ホロウ・ ...自由詩5*23-7-1
転覆- ひだかた ...自由詩423-7-1
静かな山[まち角12]- リリー自由詩3*23-7-1
※五行歌_八首「死ねるんだから生きるよ」- こしごえ自由詩3*23-7-1
独り言7.1- ホカチャ ...自由詩3*23-7-1
長寿社会- ホカチャ ...自由詩3*23-6-30
独り言6.30- ホカチャ ...自由詩3*23-6-30
花咲く陽光の丘にて- ひだかた ...自由詩5*23-6-29
午後。- ryinx自由詩8*23-6-29
詩想65- ひだかた ...自由詩4*23-6-28
お魚くわえない猫- AB(な ...自由詩13*23-6-28
小さな生き物- そらの珊 ...自由詩9*23-6-28
花とボタン- リリー自由詩13*23-6-28
川のある街- たもつ自由詩723-6-28
詩想の楔- ひだかた ...自由詩5*23-6-27
静かさの内- ひだかた ...自由詩5*23-6-26
お地蔵さん- soft_machine自由詩823-6-25
夕空のまちで[まち角10]- リリー自由詩4*23-6-25
習い事- たもつ自由詩823-6-25
朝のシャンソン[まち角9]- リリー自由詩9*23-6-24
今有るものは詠めないよ- けいこ俳句3*23-6-23
風の中に- リリー自由詩8*23-6-23
咆哮の特性- ホロウ・ ...自由詩4*23-6-22
夜想63- ひだかた ...自由詩5*23-6-22

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