七月を纏って
汀を歩いてゆく
寄せては返す 透明な波

やがて小さなさびしい桟橋へ
たどりつくだろう
そこから灰色の舟で
向かうだろう
いちばんなつかしい日へ
記憶と予感との ....
あたかも 森が海を恋しがるかのように


 僕たちは
 いつかはそこにたどり着けるのか

 僕たちは
 いつかはどこかにたどり着いてしまうのか



 あたかも森が海を恋しがる ....
孤独なシャウトが
天を突き破り
哀しみとなって降って来る

奥底の故郷を希求する
無防備剥き出しの飛躍
心の壁を打ち壊して

廃墟を抱えて彷徨う私たち
廃棄され得ぬ二元論
主観と客 ....
まばゆい夏制服の午後をも
陽はゆっくりと、やがては暮れ

あれほどまでに心の通じた学友とも
いつの間にか、もう間に合わず
真夏の空、玄関口
立ち尽くす我
草木の揺れ、
うねる大気、
光の庭

あゝ世界は無関心に
私という存在には
全く無関心に
広がり在った、圧倒的に
その時私は気付いたのだ
異郷のよ ....
暗闇の中の絵本と恵方巻


零れ落ちた砂たち 零で待っている


言葉が壊れてしまった物語


扇風機 みえない敵とたたかった


青空を大事にしたい胎児たち


きみの ....
縁側で
ぷっと
西瓜の種飛ばし
放物線の先を
追っている
幼い子供が
独り居て

遠い夏の日
夏の午後
その日を生きる
幼子が

風に吹かれて
風に吹かれて

名無しで ....
黄昏の光を受け
よろめく羽虫は
遠い木霊のなか
孤独と静謐に留まる

変わりゆくすべてに
変わらず沸き立つもの
遠く木霊する声
異様に絡み合い
広がる宇宙の輪郭を
響きのなかに伝え ....
柔らかに
優しく
時に荒々しく鋭く
立ち上がる
旋律が
わたしの魂を震わせる
それは
深い夢のなかから訪れる
ひとつの奇跡

(それを夢みた人は
母親に捨てられ
狂人に撃ち殺さ ....
光に貫かれ
すべてが踊り出す
この七月、
白い波しぶきを浴びながら
流浪の旅人は
麗らかな海辺の街をいく

静かに客人を待つ庭先には
石と薔薇、石と薔薇
石に刻み込まれた眼は
鬱屈 ....
この冷え切った白い部屋で
あなたを抱きしめる
何度でも火を起こし
苦痛の肉を背負い
地獄に溺れ天国に昇る

夢だったのだろうか
あなたが現れたのは
輪舞する精霊を見たのは

あなた ....
財産はささいな歳月のなかさ


時空を飛び越えてポテトチップスに


変わらないかわいい川の岩乾く


夜をほどいては引用された星


きみと見ていたアニメのオープニング

 ....
波打ち際の賑わいに飽きて
少し沖へと泳ぐ
足が地球に着かなくなれば
急に独りが押し寄せる

海は突然生き物になる
いくつかのうねりを助走にして
高くそびえ立った
生まれたばかりのその腹 ....
奇妙な旋律が反復される
たましいの奥底に眠る宇宙を起こしてと
剥き出しの孤独な個が表層を滑走しながら
たましいの深淵を開いていく

寂寥の荒野に響く木霊
黄昏の斜光
橙色に燃え上がる人声 ....
苦しむことができることに感謝

粘ることができることに感謝

闘うことができることに大感謝

灼熱の太陽の下で 労苦して働いていても

天国のように涼やかな

自然の風を感じられる ....
向こうの山に陽が沈むころ
痒みは痛みに変わるだろう

肉身がたましいに迫っている
普通でいられぬ苛立ちが
切迫した恐怖となる

救いはない
死の蒼い顔が踊る
今頃、娘はどうしてるだろ ....
銀色のプラットフォームは静かだ
何かが終わってしまったような
白い虚ろな光があたりを満たしている

駅名表示もない 時刻表もない
すべての列車はもう過ぎ去ってしまったのかもしれない
他の乗 ....
朝に身一点を感じれば
一日は恐れずに足らず

繰り返す日々に
こうべを上げれば
また光の青空が広がり
僕はたゆまぬ努力する

勇気を持ち
リアルなひとりの人として

宇宙の瞳を凝 ....
流れる
水のように
澄んでいる
信じている
包まれ抱擁され
揺らめく斜光のなか
神々は軽やかに踊り
隠された故郷を開く

恐れるな、
闇を病を
絶望の果てに灯がともる
君は遠く ....
闇に沈もうとする
光を掴もうと
身を委ねる
本来の独りに戻り
続く肉の苦痛を乗り越え
たましいの岸辺に接岸する

自らの存在の核心を
闇に沈みゆく光に曝し
記憶のなかの抱擁に
溢れ ....
静けさの含み持つ何か 
自らの心落ち着いた時に
期せずしてやって来る何か

過去へ遡行しながら
未来から到来する
未来から到来しながら
過去へ遡行する

胸奥から込み上げ溢れ 溢れ込 ....
指に指の毛が生えていること
永いあいだ、すっかり忘れていた

まだ僕に夢も希望もあったころ
いつかの祖父らと田植えをしたのに
水を つつむ グラスを
つかむ 指を ひらく

床に着くまでのわずかな時間にも
水はこぼれてる
それまで包まれていたものが
ゆっくりはじけた

みじかく鋭い悲鳴が
こんなにも全てを変 ....
ささやく 残照の海
なれた 忘却の罪
水は 空と結ばれ
夏の 夜をことほぐ

うたうべき歌を秘め
ひとり影だけを踏み
あの人を想う

気化した銀が まるく冷え
やがてひろがる 天の ....
何処にも行き着くことはなく
そっと明かりを灯すように
静かに確かに歩んでいる
過程にのみ意味が開き
繋ぐ意味に花が咲く
そんなひたむきな息継ぎを
ただただ静かに晒している

(目眩くよ ....
コンビニの旗がはためいている
僕はイートインでアイスコーヒーを啜る
いつ痛みだすか分からない肉を抱え
明るい街を見ている
理由もなく歓びに包まれ
明るい街を見ている

見れる、感じれる
 ....
剥き出されている

神経は逆立ち
熱風に鳥肌立つ
紅の樹木は激しく波打ち
瞳をくりくりと輝かせた
木登り少女は姿を消した

何にもない、何もない
意味は全て剥奪され
記号だけがひょ ....
この時期になると
雑草がぐんぐん伸びてきて
家庭菜園の野菜を覆い隠してしまう
野菜が育つ時期には雑草も負けじと育つ
肥やしをやらなくても手入れをしなくても
ひとりでぐんぐん育つ
草取りや草 ....
意識が躍動する朝に
子供たちが踊る

鮮やかに心臓が脈を打ち
光の街が浮き上がる

歓びに充ちた朝、
自分の存在の輪郭が
世界に溶け込み
深い深い息を繰り返す

わたしは生きるの ....
○「自己責任」
昔は
全体責任といわれたが
今は自己責任といわれる
どちらが生きやすいのだろうか

○「努力」
「努力にまさる天才なし」
昔は頑張ればなんとかなる時代だったが
今はど ....
おぼろんさんのおすすめリスト(3597)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 塔野夏子自由詩6*22-7-23
ゴル四題- AB(な ...自由詩222-7-22
シャウト- ひだかた ...自由詩6*22-7-21
夏制服- クーヘン自由詩3*22-7-21
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ねむいやみ- 水宮うみ川柳4*22-7-20
童夢(改訂)- ひだかた ...自由詩522-7-18
リアル- ひだかた ...自由詩4*22-7-17
Walls_and_Bridges*- ひだかた ...自由詩422-7-15
石と薔薇- ひだかた ...自由詩5*22-7-14
痕跡- ひだかた ...自由詩3*22-7-13
ほどいた糸を- 水宮うみ川柳2*22-7-13
夏の泡- そらの珊 ...自由詩9*22-7-13
たましいの歌- ひだかた ...自由詩522-7-12
笑顔のファイター- ひろのふ自由詩122-7-12
均衡- ひだかた ...自由詩4*22-7-11
銀色のプラットフォーム- 塔野夏子自由詩6*22-7-11
朝に- ひだかた ...自由詩422-7-11
流れる水のように- ひだかた ...自由詩4*22-7-10
ひたすら- ひだかた ...自由詩5*22-7-9
フルサト- ひだかた ...自由詩8*22-7-7
田植え- クーヘン自由詩10*22-7-7
つつむ- soft_machine自由詩122-7-5
七夕- soft_machine自由詩122-7-5
永遠- ひだかた ...自由詩7*22-7-5
ありがとう- ひだかた ...自由詩422-7-5
荒野(改訂)- ひだかた ...自由詩5*22-7-4
雑草パワー- ホカチャ ...自由詩1*22-7-4
光の街- ひだかた ...自由詩722-7-3
独り言7.3- ホカチャ ...自由詩1*22-7-3

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