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詩はあれで
物語はこれ
そう言える人に憧れる

球数やことばを待っているだけだから
喉にはりつく声や

ひらくのを待っている
ふくのを待っている
泡とちるのを
波によせるのを
口 ....
桟橋の果で水につま先をぬらす
少年たちと少女らがいて
軽トラからもれるラジオを背景音に
秘密をはじめようとしているところ

心にうまれる底のない穴に
無意味な詞ぽつりを吹きこめながら
指 ....
ルーペをこらせば針は意外とでこぼこしている
ざらつく空洞を液で充たした

 ニミリ

 十ミリ

 百ミリ もっと 震わせながら伸ばす

 ずる休み

保健室の時計はゆっくり回る ....
新鮮なみのりを睨む
可憐な枝の先っぽで水や 蜜をたっぷりたくわえ光と風にゆれ
何かに咥えられるのを待つ 豊かさを睨む

窓をのぞいたら 朝
朝は苦手、って 言ったらすこしは好きになってくれる ....
ながい休みを終えて 心にのこる青
とても気持ちよく泳げた日
眠りにゆく藻や蟹の子どもたちに からだを洗わせ
子どもみたいに 沖でじゃれあって

冷たい層をくぐり抜けられたら
そこにも きみ ....
うつくしい歓び いい香り
正直な夢 誰かは噓つき

貼りついた 素敵な歌声
偽物モザイク

暗い洗面台にひとり立たされ

ちゃんとお笑いなさい と
棒でおどされ
怒ったり
狂った ....
食べるものを作る人の手が触れる時
その土は地球だ

人を殺すものを作る人の手が触れる
愛する者たちの息も
貴方のものと同じ空気に違いない

星を眺めるものを磨き
星を渡るものを組み立て ....
サボテンとの別れ
身を切られるような痛み

きみとは何万語のことばを交わし
無言で見つめあったろう
きみはわたしの髭を
わたしはきみの棘を
お互い数え飽きなかった日々が
あえなく終わろ ....
悪魔がおった

まだ動ける洗濯機や朝日の凧や風に舞うはずれ馬券
潮溜まりでたゆたう割れた鏡の反射裡に

悪魔がおった

夢にも愛にも解決されない憎しみや
みなし子らが消えてしまう足波に ....
花のことばを受けとった
これで こころは繋がるだろうか

明るいからひらいたよ 暗くなってとじた
思えば散ってしまうから
窓のこちらに棲んでいる
冴えた夢 透けはじめる頃
言いかさねるお ....
歩いて、北へ
指ぜんぶ開いて 靴と歌おう
古い道 塗り替えられもせず
重ねられた ペンキ文字なぞるように

歩いて、北へ
ひと足ごとに 風向きが変わる
風は現われ 時々 私を透明にする
 ....
隣りの海で 鯨が髭を磨いてる

海老が抜けない
ささらに破れた尾びれを揺らし
海老が抜けないのです、と

わたしも歯茎を押しひろげ
まぶされた砂をはらい

やせた少年がくらりと傾いて ....
誤解を承知でいえば、僕は誤解して欲しいから話す。たくさん誤解して欲しくて
たくさん話すのです。ちゃんとの理解なんて求めてない。僕も沢山たくさん誤解
するし。誤解しながらどれかひとつ本当の貴方にいつ ....
ことば は 溶けている
いちどは 溶けて ただよう

ふわり と どろりと
ことば は 約束したり
裏切り続け

そうして 何度も溶けた ある日
うまれたばかりの 私は
つつまれただ ....
丘の上で気づく すっかり囲まれている
撫ぜられ 肌が一緒に軽くなっていった
雨を逃れ
壁に守られていても
風の群が頼もしくひびく

痛みの外で 佇んでいると
何故かしらず 異様な興奮に包 ....
肘ついて 飲みたいよ
いのちが 恋しい

眼の前で さばかれるお魚の
最期の 光を 美しくおもう

わたし 罪をもてあそび

知りながら 酔ってる
ならんで 見てる あなたもおなじ罪 ....
数日来 ガアッ! ガアッ!
と、鴨が静寂を引き裂いている
街灯の他に窓も見えない深更
珍しいこともあって

あれか はぐれたか喪われたかした連合いを探す雄の声だろうか
なんて メロドラマ風 ....
またお前が溌剌として空間を行き来する季節が来るよ
まだ蜜はまばゆい重みを湛えるまで熟してはいないが
やがてあらゆる明雪を終わらせる風の便りに指を開き
柔らかな触角で時が経てる悦びを弛まなく識るだ ....
会話はさ
次第に競技賭博の様相を呈してて
短く
鋭く
チップはみるみる減らされた

BGMの限界は知らない
誘われるがまま去った
色どりの硝子片の街へ告げる
ころりと丸い宵の滴を置き ....
硝子の抜けた窓を透け
川に浮かべた傘いっぱいに
夕ぐれの街が溢れる時間

暮れる光のにおいに
昨日と明日が
すれ違う今が翳りとなってひそみ
貨車が黙って
曳かれてゆく不安で
すぐに下 ....
ビニール被された闇が裂け
あくびの煙くささに唇が醒める
驚くほど身になじむ
布団の凹みの熱移動
ばらばらにほぐされた手足も次第に整われ

目が明けてみると
あたり一帯ふわふわしている
 ....
かみなりだ
あれはかみなりだ
あぁ、こわい
あんなにぶ厚い藍を割れるのは
それだけで神だ

鳴っている、なって白も黒も反転し
紙の鳥が燃えくすぐられる
犬は動転し
きゃっ、という気に ....
ネット間のむくつけき影が
まるい指きどり、きらりコイン・トス
お気にいりのいち枚を
載せた型をじいっと見つめ
着地するまでどれだけ回ったか
数えてるんだと笑った

投げあげられた淡黄色の ....
朝のみそ汁から
 かつて棲んだ磯の香りがした

循環する水にうまれるいのちのすき間
 それをすくいそそぎ入れた

湯気が消えてゆく空にうかぶ
 一羽のかもめ



炊きあがった純 ....
あなたがひとをもとめるとき
わがこをはむめだかのようだ
あなたがさみしささがすとき
ふるえるくものすたまのよう

あなたがみかんをしぼるとき
あめつちふたたびめぐりあう
あなたがらっぱを ....
まっすぐ転がれない実 跳びはねたいふくらみ
ひそみ音にうまれ
みどりの波にたゆたう星の娘たち
まっすぐに見つめる こころをつなぐ

つないだ胸をあかるい笑顔で満たし
しなやかな手足に結ばれ ....
あなたに教えられたことが
急に思いだされるのです
ところ構わず
仕事中でも
たとえばモニター越しに

あなたに教えられた
横になる歓びは
いつもの野原をまるで違うものに変えました
あ ....
近所の子どもらが
精霊バッタのあと足を外していた
お腹をこすり
みどりの泡をうっとりと掬う

人と群れるのを嫌がる
犬のくび輪にゆわえた
鈴にころがる心臓
そっちに行ってはいけない 海 ....
 おおきな
 朝日を 笑いながら
 数えきれない鳩が輪になって
 時の繋がりが聴こえてくるような
 羽根を打つほどうつくしい游び

 壁にぶつかるんじゃないか
 そしてそのまま吸いこまれ ....
 ひとつ択ばせてあげる
 そういわれたら

 もし較べたとして
 どちらも美しいのだから
 ひとつは激しく輝き
 ひとつは静かに乾いてゆく
 涙に浮かべた想い

 机にかさね肘をつい ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
秋のを- soft_machine自由詩524-9-29
ひみつ- soft_machine自由詩724-9-28
ニンゲン- soft_machine自由詩524-8-17
- soft_machine自由詩924-8-9
海の中の風景- soft_machine自由詩624-8-3
夜明けの宝もの- soft_machine自由詩724-8-1
その手- soft_machine自由詩1024-7-28
サボテンとの別れ- soft_machine自由詩824-7-3
悪魔- soft_machine自由詩624-6-10
偶然と_ことば- soft_machine自由詩8*24-5-21
北へ・・・- soft_machine自由詩10*24-5-8
隣りの海- soft_machine自由詩13*24-4-8
誤解- soft_machine自由詩8*24-4-3
とける- soft_machine自由詩8*24-3-30
春のあらし- soft_machine自由詩5*24-3-30
まどべ- soft_machine自由詩8*24-3-30
なんて- soft_machine自由詩5*24-3-28
ミツバチ- soft_machine自由詩10*24-3-23
in_'n_out- soft_machine自由詩5*24-3-23
夕ぐれ- soft_machine自由詩9*24-3-21
勇気- soft_machine自由詩5*24-3-20
かみなり- soft_machine自由詩5*24-3-20
さらばテニス・ボーイ- soft_machine自由詩6*24-3-20
- soft_machine自由詩11*24-3-2
あなたがするとき- soft_machine自由詩6*24-3-1
ひそみねの星- soft_machine自由詩5+*23-10-8
あなたの教え- soft_machine自由詩5*23-10-3
解放の海- soft_machine自由詩4*23-10-3
翼あるもの- soft_machine自由詩12*23-9-30
ふたつの夢- soft_machine自由詩4*23-9-29

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