くらい頰を引きつらせて
うつむく麦わら帽子、
伸びた首すじに圧しかかる
逃げられない、罪の意識。


戦場に投げ捨てられた
100を超える銀縁眼鏡たち、
鋭く回転する、音を立て ....
有刺鉄線をいじっていたら
異常にこんがらがって溶け始めた
俺の熱のせいか、指先は既に燃えていた

 閉じ込められたまま閉じ篭もったまま

砂漠に墜ちたプロペラ飛行機
赤いいきもの達が列を ....
右手を差し出す
空間に
グラスは掴めず
ゆらゆらと
さ迷い
宙に静止する
行き場を失い
伸びたまま

  *

探し物は
見つからず
宙空でくてんと
伸びた手が
在らぬ方 ....
土塊を捏ねる
指先に気を集め
煮え立つ熱を流し込み
ゆっくりしっかり力入れ
未定形の粘る分厚い土塊を
思い思いのまま捏ねくり回す

捏ねくるうちに不思議なこと
土塊と指先は拮抗しながら ....
生きる希望
なんて簡単に手に入らない

惰性に転がされて生きているんだからさ
転がりながら生きているんだからさ

生きる希望なんて何処に有るんだよ

生きる希望よりも
絶望に励まされ ....
青年ではなく青魚として、この夏をするりと越えてみせる。
一人ではなく一匹として、父の川を泳いでいた頃の身軽さで。
不条理な場面に引っ掛けられ
怒りに駆られ足掻いたら
余計不条理な沼に引き摺り込まれた
泥沼、ドツボというやつだ
晴れない濡れ衣を着せられて
反射的に手を出して
いつも馬鹿を見るのはこの自分 ....
うっすらと血の滲んだ眼で
見上げた夜明けの空

朱の明星に涙がこぼれた
訳ではなくて
視界がぼやけていた
意味は不明

この心に立ち込める闇
闇は妄想へと生い茂る

私は名前を棄 ....
 心の野辺

ゆらんゆらんと
揺れる森の紫陽花は
暗い雨空に青く浮き
翳る心のこの野辺を 
仄明るく照らし出す



 お買い物

遠く揺れる紫陽花に
呆けた顔して立ち尽くす ....
蜃気楼
その名で呼んだ色街に
架かって照れてる、夜の虹かも



その過去の
醜聞まみれで死ぬ人生、
夜のうわさの拡散する街


このなみだ
風の奏でる優しさで
洗い ....
絵心なんて欠片も感じられない
相応に絵の素質なんて持ってないだろう

公衆便所の個室の壁に書かれていた
下手くそな絵の落書きは
下品で卑猥だった

作者は用をたす前に書いたのか
用をし ....
七夕の晩、みそ汁の具は短冊に切った人参と大根なのです。
根菜の短冊に恋の願い事をする男、僕はそういう男なのです。
あじさいの花房は梅雨の色
差し出した白手を青く染め
この七月の静かな一時
あなたは寂寥と戯れる
うっとりとした顔で戯れる

時は輪切りにされ垂直に立ち
折り重なっていく哀しみが
心の記憶の麻痺を誘う
夜な夜な闇の奥で呻いては
心の涙を溢れさせ

いったい、何があったのだろう?
実感は薄れ
過去の断片が浮かんで沈んで

時は個別的な死 ....
終電の吊り革に手首を入れてしまえば刑は執行される。
僕らの手首は絞首刑により、その電車はきっと彼処行き。
記憶体、
ざっく ザックリと 切り開かれます
映像群、
ぽっか ポッカリと 映し出されます

汽笛、
鳴ります 遠い国

流れる流れる追いつけない

洋上の青 浴びる太陽
溶け合 ....
あなたの悩みの種が、僕故に撒かれたものであればいいのに。
あなたが僕を想って夜も眠れず、僕故に胸を痛めたらいいのに。
目が覚めたら
朝からどんよりと疲れている私とその身体があった

昨夜は熱帯夜だった
ダブルベッドの上で
乱れた寝具は汗と脂のイヤな匂いがした

人それぞれに体臭がある
人それぞれに口臭 ....
かすかな不安に怯えていたの


まどろみのあさ
白いレースのカーテンは揺れ

陽はあたたかくこの部屋へ
安らぎを落としていたわ

綺麗な花よりも綺麗な花瓶がテーブルに置いてあ ....
腕に舌先をあてると塩辛くて嬉しくなる。
こんな僕も夏の一員なのだと嬉しくなる。
動画サイトで演歌に涙する
私だ

昭和が好きなのは
昭和に産まれて育ったからだ

妻も私も共に
両親は他界した

けれど
夫婦は実家の墓参を
もう長い事していない

その事に ....
スカートのすそひるがえし走りさる君の背中がただ真っ白で

十七才忘れられない最強のあたし恋などバカにしていた

この胸のこの心刺すこのナイフ透明な血をドクドク流す詩

真っ黒なコ ....
肉身の疼く
夜陰の沈黙に

心は乱れ不安に駆られ
詩と死と戯れる余裕すらなく

焼酎を二杯、三杯と

焼け付く視野に
蜘蛛の巣張り

払いのけても払いのけても
辺り一面の糸は切 ....
熱風吹く光の午後、
女の子が木に登って
何かを夢中で取っている

何を取っているの?

思わず私がそう問い掛けると
女の子は秘密を見られた顔をして
突然姿を消してしまう

木の下に ....
任務を遂行する
者達のヘリが
轟音響かせ
空を行く

青い青い海原だ

揺れる送電線、揺れる送電線

彼らは何処へ向かっている?
この無限の海原を

粛々と 粛々と

風に ....
青、
樹間に揺れ
白い巨鳥、
羽ばたいて
僕は行く
天に呑まれ

光の矢、光の矢!

蒼穹は割れ
漆黒の宇宙が唸っている
小雨つづく六月、小さな
悲しみが路傍に立っている

嘘をつかれて、嘘を信じたのは
あなたの涙があまりに寂しげで

それが一番うそっぽいから
しずかに自死しようと歌った

私は私の ....
あじさい柄の、
日傘が咲いています。

梅雨の間の、
晴れの日の、

左目が痛みます。
ピアスを開けた時に
世界が見えると思った
痛くて痒くて重たいのに
僅かな可能性が揺れていた
誰かの真似をして来ただけで
変われるような気がしたから
歴史や運命を投げた穴に
光を通して明る ....
あくび一つしてみては
生の実感とやらを
噛み締める
この明るい昼日中、
ひっきりなしに白雲流れ
外気は熱波、うねりにうねり
私は不安と恐怖を抱え
青い空を眺めている

歪んだ視界に映 ....
朧月夜さんのおすすめリスト(4208)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
陽炎の歌- 秋葉竹自由詩420-7-22
砂塵ノイズ- ひだかた ...自由詩620-7-16
探し物- ひだかた ...自由詩320-7-15
造形未知- ひだかた ...自由詩4*20-7-14
生きる希望が- こたきひ ...自由詩220-7-13
青魚- クーヘン自由詩5*20-7-12
トラブル- ひだかた ...自由詩420-7-11
血の眼で- こたきひ ...自由詩220-7-11
紫陽花(改訂)- ひだかた ...自由詩520-7-10
白痴- 秋葉竹短歌720-7-10
卑猥な落書き- こたきひ ...自由詩420-7-8
根菜- クーヘン自由詩3*20-7-8
戯れの一時- ひだかた ...自由詩320-7-7
刻印- ひだかた ...自由詩320-7-6
手首- クーヘン自由詩1*20-7-6
出来事- ひだかた ...自由詩420-7-5
僕故に- クーヘン自由詩3*20-7-4
目が覚めたら- こたきひ ...自由詩320-7-2
泣かない誓い- 秋葉竹自由詩420-7-1
一員- クーヘン自由詩3*20-6-30
動画サイトで- こたきひ ...自由詩320-6-30
アオハル春雷- 秋葉竹短歌420-6-28
予兆(改訂)- ひだかた ...自由詩320-6-25
木の実(改訂)- ひだかた ...自由詩720-6-17
着任- ひだかた ...自由詩420-6-16
光の矢- ひだかた ...自由詩420-6-10
そんなことより大切な人生を- 秋葉竹自由詩920-6-9
残った夢- ナンモナ ...自由詩12*20-6-9
閃光- ミナト ...自由詩3*20-6-9
季節の行方- ひだかた ...自由詩420-6-9

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