生きるために生きる
生き物である私は
あるお方のおかげで
人間に戻ることが出来た
私にも善悪とその他がある



大丈夫大丈夫
と自分に
言い聞かせる
曇りという字の
雲の上に ....
ささやかな雨は降り
こまやかな雨が降り

時は溶け
時は進む

あなたは在った
あなたは消える

あなたはいない

軽々しく生きて
重々しく生きて

あるもの在る、 ....
神経が



















 ....
虚空を見つめる
あなたの眼差しが
まるで異星人のよう

わたしには余り時間が残されていない

在るものを凝視しながら
進む時を生き
在るものの輪郭を確かめながら
肉体に滞在し

 ....
柔らかさから 数えられる
甘くて暗い音色が好き

欠けてゆく 微かに
シンバルに似た月が好きで
砂丘の向こう
足ふみならす鬨の声
青空にぽっちり
あらわれる 黒点が
道にあふれる
 ....
窓の外のそらはどんよりしていた。
インドのモンスーン由来の雲が流れ着いたらしい。
「光のない練習曲」を聴いている。
ポップに弾けて
落ち込む必要ない
突き破った、
突き抜けた、
肉に悶え肉と苦悩し
極北の荒れ地にて
砂場で遊ぶ子供、
離れていく
別れていく
夢中で明るみ


弾ける笑い
魂 ....
はらはら バラバラ
落ちる気分、
ゆっくり ゆっくり
持ち上げて

今日の朝に、この時に

光の中にひたりゆく
光の海をおよぎゆく

打ち寄せる波、開ける青、

艶やかな黒髪  ....
地平線を
コンガリと

おいしそうに焼きながら

燃える太陽が
今朝も元気に昇ってくる

太陽の正体を
最も感じさせてくれる

朝夕の
ほんのわずかな時間

太陽の正体を
 ....
なしなしの
うちで少しは
あり探す
多忙なウサギの
あとをついてき

アリスなら
同じ数字の
トランプも
個性見つけて
付き合えるかな

脳内が
AI化するにつけ
環境は
 ....
夜よ、夜よ、夜よ、夜よ。

夜のとばりの中へとわたしを、
連れて行っては、くれやしないか?

夜、風切って、走った、むかし、

走りながら、どこまでゆけば
夜のとばりへ ....
 
  

なまたまごを
グシャッて割るように
こころを裸にされてしまった

ひとすじ、
流れ落ちたのは
悲しみを無視して
終わりにしようとして
笑ったとき。

その唇、
 ....
このあおくうつくしい一日に

イメージ、
内部から現れ

捉え結ばれる言葉、

移り変わる呑気な時に
垂直の打刻を喰らわす

瞬間、

命は苦痛と共に
震え温まり

揺れ ....
真っ白な
画面に向かい、
言葉 打つ

美しい、天空の青に包まれ
今日という営み 始まった

画面に向かい 独りに凝集し
私という生、あって
熱、沸き立ち
浸透する 肉に

苦 ....
雨は降らないから
マニキュアを塗る

誰にも見せない爪を
どこまで研ぐべきか

痛々しくても
一日が終わるまでに
新しい人になりたい

青い爪を乾かして
今日初めて
空を見たよ ....
すみわたる水色
アルルの跳ね橋
輪はひろがってひろがって
川面に輪は
波打ちながら広がって
すべて一体に自ら保ち

水色、降って
降り注ぎ
わたしはいるよ、
ここにいる

 ....
○「結婚·離婚」
結婚しない人たちが増えている一方で
離婚する人たちも増えている
シングルマザーとかバツイチとかに
驚かなくなった
子どもが三人いても離婚したり
姉妹三人とも離婚したり
 ....
青空が破れるような暗闇にふときづいたのは別れのあくる日


黄昏の風が鋭く首すじを切りつけるよな初めての街


ほほえみを忘れたころに斜めから好きとか云うから泣きたくな ....
本当の破壊衝動はいつだって自分自身のはらわたに届く衝撃を待ち続けているものだ、それが芸術の本質だと言ったらお前はどんな顔をするだろうか、そこにどんな答えがあろうと俺の認識が歪むことはないだろう、な ....    

その夜、
過去からの自信なさげな夢が
乱れ、散らばって、
天の川のフリをしていた
その星の筺のなかに
そんななかで
正しい星ってなんだろうという
答えのでない
問いか ....
缶けりをしたくても
缶が拾えなくなるくらい
公園はきれいになりました

危険な遊具は
取り除かれて
芝生だけが残りました

ゴミ箱は見当たらず
吸い殻一つ見つからず

スリルは
 ....
思考といういきものが
紅に染まる夜明けを迎える

  *

ある日、

手を握っていてくれた白衣の人
わたしだけ、荒れ果てた末、
冷たい手術台に横たわり
傷だらけ血塗れに肉、痛み裂 ....
ロマン呼ぶプラネタリウム人気ある星の魅力を伝える語り

秋になり最初に彼岸花が咲く秋の流れを掴む人々

コンピューター台風進路予想する計算されて導き出される

大通り抜け角を曲がれば砂浜へ ....
曇天に
木葉 舞い落ちる
その 間 を
ママチャリ 忙しく
通り過ぎ

進む時間、
間の一瞬に 秋、現れ澄んで

降り出した雨、濡れる手のひら
手相に無数の皺、走り
老いゆく、自 ....
最近
三度目の正直
なんていう

ことわざが話題となった

さる
皇族の関係者が

三度も挑戦して
やっと弁護士の司法試験に
合格したらしい

二度あることは三度ある

 ....
原則は
ゆつくりリズム
なかに韻
ときどきうまく
まとまれば吉

問題は
良心の音
ハモネプし
君の根でなく
みんなのおとね

無意識は
今の時代は
常識で
阿吽の呼吸
 ....
裂き開く
何を?
世界を

炸裂させる
永遠を
何に?
無常なる、
この現に

日常を今を肉の痛苦を
噛みしめながら
しっかり生きて
ひたすら耐えて

意志と勇気と明晰、 ....
夜の澄んだ空気にあてられ

街を歩いて湖畔に向かった

ざわめく気持ちに呑まれながら

歩みはただ疾さを増して


静寂の水面が鏡となる

自分の姿をそこに映して

湖島の闇 ....
飛び散った
ルーズリーフみたいに
元には
戻れない

さよならは突然
風を集めてしまうから
あなたの匂いを
消していくのかな

私のマフラーを
食べてしまう夜に
与えられた帰り ....
一と他が響きあう
秋晴れの空に

金木犀の香は舞い上がり
匂い立つ大気の遥か彼方

宙からとめどもなく溢れ流れ出る
黄金の欠片、降って来る



響きあう一と他は
漂うような旋 ....
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