空の似顔絵を描くとね、どんなに下手でも似てしまうよね。
空には正解がないから、きっと間違えようがないんだよね。
口笛の奏で、目覚めてこの秋夜
澄んで響く何処から
明るい旋律音色のループ
微妙に低く高く震え魅惑の相
聴き入るうちに潮騒磯の香
漂いザワメキ布団が波打つ
扉開いて弓形の白浜
....
開かれる
空の瞬き青々と
白雲棚引き
行方は知らず
哀しみ溢れて
秋風の吹く
かなしみの
青が降る
透明、
ただ透明に
なっていく
己の体
幾億もの幾兆もの者達が通った道
途、未知、溢れ
枯れ果て、移行する
闇の光の奥の
ふるふる震え揺れ
時の間隙縫い
....
サンドストーム
夢遥か
砂漠の最中
逸脱し
微笑む貴女が
ただ独り
ただ独り居て
未知永劫
遠去かる背に
追いすがる
追いすがる我
独り居て
*
....
フローリングに寝転がり
爆発する太陽を浴びる
降って来る光の洪水は
世界のすべてを肯定し
温め熱し燃やし尽くす
)否、否、否
)肯、肯、肯
)越えて超えて!
病に苦しむ己も
....
・
目が覚めると、今日もプリンの一日です。
円グラフ、黄色で塗りつぶしちゃうのです。
・
夏の朝、粉ゼラチンを制鞄の底に隠し、隣町へ密輸の旅さ。
その町に住む不登校の友達に、プリ ....
君の骨をみたことある、なんて嘘をつく
部屋に入った深夜、床にすわりこむ
あたらしい夜を探して路地をゆく
生きて、辛くても、啄木鳥
瞳 ....
毎夜夢に現れる人達の
考えていることが見通せない
それぞれがそれぞれの意志を持ち
それぞれがそれぞれの言動を繰り広げ
夢の中はまんまブラックボックスだ
私の夢なのに!私の夢なのに?
....
海が見たい とつぶやいた
あなたは今日の今頃は
白いベル付きの
ドアの向こう
あなたののこした
たった一つの
小麦色の帽子をもって
記憶の底の海へ行こう
※※※※※※※※※※※ ....
そらの光が、しろいのは
せかいの悲しみが、混ざっているから。
夜になれば、小雨が降り
ほおりだされた悲しみが、忘れられている。
陸にうちあげられるつめたい海水よ、
あらそい ....
そらをとぶ骸骨か、煙かわからない
死んだあとを焼き場でみた
昼なのに、傷のある音を出す
濡れた髪を切りたい
たち止まり雲を見る、ひとは歩いている
....
雨に
濡れる
緑の丘を
白馬たちが
次から次へと
走り去っていく
その響き また その響き
凄まじく獰猛で限りなく繊細で
全ての白馬達が視界から消えた後
深く異様な沈黙が この界 ....
天空の城ラプタを観ようとしたが、そんな映画は見つからなかった。
それは、発音のままならない幼少期にだけ存在したのかもしれない。
熱風が吹く
真夏の昼下がり、
子供は遠く奥へ駆けていき
老人だけが残された
ヘチマがぶら下がる縁側で
眩む空の青、浴びながら
取り残された老人は
揺れる地平に身を委ねる
遥か彼 ....
自由律?
イエ〜スッ!
むろん山頭火さんの句に惹かれて。
ただの、マネ?
NOよ。
心からの、オマージュ!
その、第二弾ッ!
ウシガエルめの鳴き声やまない夜
....
自由律?
むろん山頭火さんの句に惹かれて。
ただの、マネ?
NOよ。心からの、オマージュ!
あの猿求めて風の中あるく
撫でたひたいが狭い猫か
まちが紫陽花ばかり自転 ....
真夏の空、玄関口
立ち尽くす我
草木の揺れ、
うねる大気、
光の庭
あゝ世界は無関心に
私という存在には
全く無関心に
広がり在った、圧倒的に
その時私は気付いたのだ
異郷のよ ....
熱波の到来、渦巻く大気
気の遠くなるような青い空
蝉時雨の下、俺は進む
光の踊る、時の未知へ
夏へ叫んで、夏へ叫んで
遠い木霊を聴きながら
光に貫かれ
すべてが踊り出す
この八月、
白い波しぶきを浴びながら
旅人は麗らかな海辺の街をいく
静かに客人を待つ庭先には
石と薔薇、薔薇と石
石に刻み込まれた眼は
鬱屈を宿しなが ....
光の矢はもう無数
うねる青のキャンバスに突き刺さり
神の息吹きはもう絶え間なく
熱風となりこの世界を掻き回す
)白衣の少女達、妖精のように
)黄色い向日葵達、満面の笑みで
)鳴き続ける ....
逃げたのはおそらく一番人生で大切な鳥、夢が横切る
これ以上吐き続ければ笑顔さえ失くす気がするじぶんへの嘘
黄昏に卑屈にならぬよう歩く知る人もなき異国の街並み
....
縁側で
ぷっと
西瓜の種飛ばし
放物線の先を
追っている
幼い子供が
独り居て
遠い夏の日
夏の午後
その日を生きる
幼子が
風に吹かれて
風に吹かれて
名無しで ....
丸く黄白い
月が
宙に浮かんでいる
この夜は
脈動静か
気は鮮明
揺れる
草葉の陰に居て
絶えざる街のザワメキを
浴びて浴びる
わたくしが
視界に飛び込む
孤独の実を
むしゃ ....
そのとき
両脇に親が眠り
その真ん中に
自分が横たわっていた
三歳の私は夜中突然目覚め
それから眠れなくなった
〈今、両脇で死んだように眠っている親達がいなくなったら
自分はこの ....
剥き出されている
神経は逆立ち
風雨に鳥肌立つ
紅の樹木は激しく波打ち
瞳をくりくりと輝かせた
木登り少女は姿を消した
何にもない、何もない
意味は全て剥奪され
記号だけがひょ ....
病床の旧友よ、それでもなお、夏への憧れを失わずにいておくれ。
学び舎は今でも坂の上に、サイダーは学食の自販機で冷えているよ。
来る日も来る日も
この苦しみから一日も早く解放されたい
という人の切ない想い
心が体が
ボロボロになって修復が難しくなっても
命の焔をか細く揺らす人は
多々いるに違いない
この社 ....
グラーツに行ってみたい。
マッハがいたころの。
時間の自由でも語り合いたい。
ムーア川の流れを眺めながら。
雨の一滴が右手の甲に 落ちた
ズシリと 重たかった
ミシリと 胸の空洞が鳴った
私は慌てて滴を振るい落とした
軋む胸が一瞬、
張り裂けそうになって
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