1 また明日

また明日、と言って彼女は顔を伏せた。また明日、明日はいつくるのかと聞いたらまた明日なんだから明日来るに決まってるだろうと笑われたがここは明日が明日来るかわからない土地なのだ。みんな ....
布のヒツジは並んでる
一直線に並んでる
布のヒツジは横向いて
一直線に進んでる
白 茶 薄茶も隔てなく
規則正しく進んでる

布のヒツジは夢を見る
羊になる夢を見る
草原を駆け 草を ....
凪の日に書いた手紙を燃やすのは

祈りにも似てる

といっても差支えないんじゃないだろうかと

ふと思う




カタツムリと紫陽花が見たい

ともおもう

ねる

 ....
食べたもので人の身体は出来ています。
そんなことはいちいち考えずに
その日の風まかせで
献立を決めてきた

心は何で出来ているんだろう

手元が狂うのは永遠の一瞬
包丁の刃で切り落とし ....
私たちから離れた世界中の多くの人々が
私たちのことを祝福していると思うのは

確かなこと
毎日を生きてきたという

何もないのは
純粋な証拠なのだから

善と悪が交じり合った ....
紺碧の空のもと

緑の{ルビ渓=たに}に分け入り

髪より細い糸を頼りに

ときめく胸を押さえ

銀鱗が舞い踊る
 「個人はなにものかに達するためには、
 自己を諦めなければならないということを、だれも理解しない」
  (ボアスレーへ、ゲーテより 一八ニ七年九月二十五日)

 「一ふき風の木の葉しづまる」 ....
静かさ
満ちる
闇の
沈黙に
解ける悲しみ



静かさ
満ちる
光の
ほほ笑みに
解ける喜び



静かさ
満ちる
空の
青さに
解けるいつくしみ
ちょっとだけ
疲れた休みの夜の部屋
君の小声といっしょに寝たいな
こころとこころが
ただ在る
宇宙のなかの
この小さな星の上に
いろいろなこころ



私の
こころの終りには
ありがとうを
置いておく
その時に咲く花がある



 ....
また明日どんな日になり何をする?もう一人いる自分が聞いた

早朝のラジオ体操する広場今はなくなりアパート並ぶ

公園も広場もいつの間にかないマンション建つもガラ空き状態

畑とか田んぼが見 ....
   ※

物事や心は常に無常、
けれども、
今には、
今の、
今がある、

   ※

向かい風、
飛び立とうとする飛行機の、
それは、逆方向から促す推進力、
必死に生きよ ....
鉛色の空の下

紫陽花が咲くのを待っている

そこにカタツムリが居たら

梅雨空も悪くはない

四季折々の美しさがある
おっきなおっかない灰色の
雲のもくもく流れゆく
あれは私だよ自分だよ
そう言う君の声
僕の声
なんだ

そう気付く瞬間裂開し

あゝ僕も君もこの世界の
おっきなおっかないうねり
 ....
光る水に泳ぐ影を
みつめる
お空さんの
まなざし
深く真っ青
 われらはビーチグラス埋まる砂地で咲く
 浜木綿なのか

 空に憧れ
 海に真向い
 樹々にさまよい
 陽を讃え
 愛の溢れた瞳を求め微笑み合う
 ひとり あなた
 ひとり わたし
 ....
僕は考えることが知ることに似て
虚しい
それは でも 一体なぜなのか
湘南で見た夕暮れのようだった
バスの中に入ると一人
僕は今日も生きたのだと思う
青く 存在する 見たことのある海を
 ....
月は天に在るのと同じ位
確かな物事は
生(せい)だ
私は生きている
今ここに
 ふわふわ 浮いてる、どこまでも 浮いてる
 私は海の中、どこまでも透明に拡がっていく、

 私は今、肯定している、否定している、うちが外を包む、
 はい、は、いいえを肯定しているし、いいえ、 ....
その日暮らしの日射しを避けない
あ、あたらし、な、な、
死のう、一緒にな、詞無くなって
海が見えるか
何も見えないか
私と君と君と、多分君が
どこにも居ないでいられる楽園が
何も見えない ....
雨降りの日に
部屋に篭もり
ひとり積み木を
積んでいく子に

 涼やかな風、
  すーっと一筋
 網戸から

まばたき
二度、三度
見開かれた眼、
積まれゆく積み木
色とりど ....
風のささやきに誘われて
釣り人は初夏の{ルビ渓=たに}に分け入った
モスグリーンのいで立ちの彼は五月の若葉に溶けて
神経質な魚たちの警戒心を得ることはなかった
川面に近づくには音を立ててはいけ ....
苦しみを通りこしたる刻の果て
茶番の底にある静けさか
蛇が布団の上で死んでいる。いつから死んでいたのか知らない。腐ってはいないが干からび始めている。とても大きな蝿が一匹ぶんぶんと飛んでいる。開け放しの窓から風が激しくて臭いを感じることができない。反故紙が .... 先週免許の更新に行ったのだけれど、そこでは講習はやっていないとのことで、門前払いされた。ハガキをよく見ると、確かにその誤った解釈を指摘する内容のことが書いてあった。帰り道は不愉快で駅前でやっていたダン .... 漂泊の時の彼方

  伏せられた栞

緑の草原に風が吹いている
樹木にもたれて読書している
きみは近づいて訊く

 「なにを読んでいるの」

雨粒は草地に落ちて雲間には嵐の予感がす ....
日々豊かに降り続く雨は
山の頂きから川を下って
大地を潤し
海へと流れ
やがて世界の端から
宇宙へと降りそそぐ

波に流されるまま
地球からこぼれ落ちた私
遠ざかっていくのは
距離 ....
大切な悲しみを
傷つけて
悲しくなる。
光る風は
美しいままなのに



見えないのに在る
そよ風は
光り
さびしいこころに
吹いて来る



のっぴきならない
 ....
ぎゅっとにぎった手のひらに伝わる金属の鎖の冷たさ
そっけない硬い木の座面
離してはだめだよ と降ってくる、声
靴底で蹴るとざらっとして土埃
膝で漕ぐたびに
行ったり来たり
ふりこはゆっくり ....
地の悲しみの澱を素足で吸い上げて
嘔吐する
花びらの金魚
収めきれず
破裂するまなざしの気配

その歌が流れると
わたしの中に風が吹き草木を揺らした
ことばは糸でつないだ骨片や貝殻のよ ....
朧月夜さんのおすすめリスト(4208)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
閃篇5_そのいち- 佐々宝砂自由詩524-6-7
布のヒツジ- オロチね ...自由詩6*24-6-7
めも- うし自由詩3*24-6-6
虹は出そうにないけど- そらの珊 ...自由詩16*24-6-6
若者(18歳以下の限定だけど)は夢を持とうよ- 足立らど ...自由詩3*24-6-6
五行歌_【渓流】_渓魚- レタス自由詩8*24-6-5
詩想◯自己諦念、五行歌借り・『死にゆく者へ』敷衍(改訂)- ひだかた ...自由詩4*24-6-5
※五行歌_三首「静かさ_満ちる」- こしごえ自由詩8*24-6-5
おやすみ- 秋葉竹短歌124-6-5
※五行歌_六首「ほほ笑む_いのちを持っている」- こしごえ自由詩8*24-6-3
安らぎ- 夏川ゆう短歌1124-6-3
五行歌_二首- 本田憲嵩自由詩924-6-3
五行歌_梅雨待ち- レタス自由詩9*24-6-2
六月日曜の雨降り(改訂)- ひだかた ...自由詩5*24-6-2
※五行歌「光る水に泳ぐ影を」- こしごえ自由詩6*24-6-2
仏蝶- リリー自由詩7*24-5-31
帰りのバス- 番田 自由詩524-5-31
※五行歌「月は天に在るのと同じ位_確かな物事は」- こしごえ自由詩3*24-5-29
その位置:_ゼロ- 由比良 ...自由詩5*24-5-29
ゆめものがたり- 這 いず ...自由詩3*24-5-29
雨降る街の子のうた- ひだかた ...自由詩5*24-5-28
初夏の釣り人- レタス自由詩7*24-5-28
人生はゲームをクリア人達のFIREみつめたその先にある、、、 ...- 足立らど ...短歌124-5-28
- 佐々宝砂自由詩11*24-5-27
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天空の果てを想う- ヒロセマ ...自由詩11*24-5-26
※五行歌_六首「命ひとつ_生きるのみ」- こしごえ自由詩6*24-5-26
小さな冒険者- そらの珊 ...自由詩15*24-5-26
あの虫がいるのは窓ガラスの内側か外側か- ただのみ ...自由詩6*24-5-26

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