あじさいの花房は梅雨の色
差し出した白手を青く染め
この七月の静かな一時
あなたは寂寥と戯れる
うっとりとした顔で戯れる

時は輪切りにされ垂直に立ち
折り重なっていく哀しみが
心の記憶の麻痺を誘う
夜な夜な闇の奥で呻いては
心の涙を溢れさせ

いったい、何があったのだろう?
実感は薄れ
過去の断片が浮かんで沈んで

時は個別的な死 ....
終電の吊り革に手首を入れてしまえば刑は執行される。
僕らの手首は絞首刑により、その電車はきっと彼処行き。
記憶体、
ざっく ザックリと 切り開かれます
映像群、
ぽっか ポッカリと 映し出されます

汽笛、
鳴ります 遠い国

流れる流れる追いつけない

洋上の青 浴びる太陽
溶け合 ....
あなたの悩みの種が、僕故に撒かれたものであればいいのに。
あなたが僕を想って夜も眠れず、僕故に胸を痛めたらいいのに。
目が覚めたら
朝からどんよりと疲れている私とその身体があった

昨夜は熱帯夜だった
ダブルベッドの上で
乱れた寝具は汗と脂のイヤな匂いがした

人それぞれに体臭がある
人それぞれに口臭 ....
かすかな不安に怯えていたの


まどろみのあさ
白いレースのカーテンは揺れ

陽はあたたかくこの部屋へ
安らぎを落としていたわ

綺麗な花よりも綺麗な花瓶がテーブルに置いてあ ....
腕に舌先をあてると塩辛くて嬉しくなる。
こんな僕も夏の一員なのだと嬉しくなる。
動画サイトで演歌に涙する
私だ

昭和が好きなのは
昭和に産まれて育ったからだ

妻も私も共に
両親は他界した

けれど
夫婦は実家の墓参を
もう長い事していない

その事に ....
スカートのすそひるがえし走りさる君の背中がただ真っ白で

十七才忘れられない最強のあたし恋などバカにしていた

この胸のこの心刺すこのナイフ透明な血をドクドク流す詩

真っ黒なコ ....
肉身の疼く
夜陰の沈黙に

心は乱れ不安に駆られ
詩と死と戯れる余裕すらなく

焼酎を二杯、三杯と

焼け付く視野に
蜘蛛の巣張り

払いのけても払いのけても
辺り一面の糸は切 ....
熱風吹く光の午後、
女の子が木に登って
何かを夢中で取っている

何を取っているの?

思わず私がそう問い掛けると
女の子は秘密を見られた顔をして
突然姿を消してしまう

木の下に ....
任務を遂行する
者達のヘリが
轟音響かせ
空を行く

青い青い海原だ

揺れる送電線、揺れる送電線

彼らは何処へ向かっている?
この無限の海原を

粛々と 粛々と

風に ....
青、
樹間に揺れ
白い巨鳥、
羽ばたいて
僕は行く
天に呑まれ

光の矢、光の矢!

蒼穹は割れ
漆黒の宇宙が唸っている
小雨つづく六月、小さな
悲しみが路傍に立っている

嘘をつかれて、嘘を信じたのは
あなたの涙があまりに寂しげで

それが一番うそっぽいから
しずかに自死しようと歌った

私は私の ....
あじさい柄の、
日傘が咲いています。

梅雨の間の、
晴れの日の、

左目が痛みます。
ピアスを開けた時に
世界が見えると思った
痛くて痒くて重たいのに
僅かな可能性が揺れていた
誰かの真似をして来ただけで
変われるような気がしたから
歴史や運命を投げた穴に
光を通して明る ....
あくび一つしてみては
生の実感とやらを
噛み締める
この明るい昼日中、
ひっきりなしに白雲流れ
外気は熱波、うねりにうねり
私は不安と恐怖を抱え
青い空を眺めている

歪んだ視界に映 ....
誰かと誰かが出会う場所
誰かと誰かが別れる場所
騒めきが空気に混ざると
手を振る仕草が綺麗に見える
旅立つ人も見送る人も
特別な気持ちを切符に挟んで
鞄にしまいたくはないから
同じ地図の ....
婉曲な月が浮かんでいる
高橋留美子とつげよしはるが好きで
藤原新也と東京漂流する夢をみる

彼女の方程式は誰も試さないほうがよい
ゆれうごく等記号の
ちっちゃな解決なんてほっとけばよいのだ ....
斜光射し込む裏庭で
子供が一人うずくまり
紫に色づく紫陽花を
両手で触れながら
眺めている

うねる夏の夕暮れ
深まる闇

子供はやがて居なくなり
闇に包まれた裏庭に
紫陽花だけ ....
緑に鼓動をぶつけて
甘い炭酸でドキドキを割る
夏休みがロマンを抱くと
少し言葉が追い付けなくて
心だけが先に走っていく

僕は緑に倒されながら
短い文庫本の真似をする
次の季節が来るま ....
あたたかなあなたのひざを枕にしシャイな笑顔と目があうプリズム


はいっ!という返事が真っ直ぐだったので顔を二度見た。初恋でした。


こらえてる、腰も砕けて座り込むほどの失恋でも ....
無音の現に
頭突っ込む
頭呑まれて
言葉を捨てる
要らないんだ
要らないんだ
伝達言語、要りません
白壁囲う白い部屋に
伝達言語、要りません

 *

壁を叩く
沈黙の壁叩く ....
最近は毎日が
元気出したり
落ち込んだり
嬉々としたり
鬱々としたり
したりしたりの
繰り返しだ

それでも今日は

緑照り映え、陽光に
貴女の顔は、明るんで
悪くない、悪くな ....
覆い被さるように
緑は濃く
樹間から
漏れる光は白々と
揺れる木葉と踊っている

久々に開設されたイートインで
私はアイスコーヒーを啜っていた
季節は新緑を通りすぎ
梅雨入り間近な曇 ....
男娼としてメキシコで生きる嘗ての学友に、昨夜、ふと逢いたくなった。
若き夏にピアッサーで開け合った左耳の孔が、昨夜、微かに痛んだせいか。
その堤防は黄昏に
染まる海の静かな波の音に
つつまれていた

おだやかな心象風景のなか
ふたりだけが
迷っていた

それは
爽やかな夏の音楽が
昼間は鳴り響いていたから?
 ....
無音の夜
また到来し
月はない
月明かりだけある
白々と
辺り、白々と
浮き上がり
寸断された記憶の
恐怖、また襲い来る

私は私の実感を保てず
意識の外郭だけが生き残り
やが ....
降り続ける雨は永遠の化身
わたしたちは閉じ込められている
どこかで花の匂いがするけれど
確かめに行くことはできない

濁った窓の外から聞こえてくる
心を削り取る無数のノイズたち
に耳を傾 ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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刻印- ひだかた ...自由詩320-7-6
手首- クーヘン自由詩1*20-7-6
出来事- ひだかた ...自由詩420-7-5
僕故に- クーヘン自由詩3*20-7-4
目が覚めたら- こたきひ ...自由詩320-7-2
泣かない誓い- 秋葉竹自由詩420-7-1
一員- クーヘン自由詩3*20-6-30
動画サイトで- こたきひ ...自由詩320-6-30
アオハル春雷- 秋葉竹短歌420-6-28
予兆(改訂)- ひだかた ...自由詩320-6-25
木の実(改訂)- ひだかた ...自由詩720-6-17
着任- ひだかた ...自由詩420-6-16
光の矢- ひだかた ...自由詩420-6-10
そんなことより大切な人生を- 秋葉竹自由詩920-6-9
残った夢- ナンモナ ...自由詩12*20-6-9
閃光- ミナト ...自由詩3*20-6-9
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- ミナト ...自由詩320-6-9
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推移- ひだかた ...自由詩520-6-6
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三千世界に、春陽かがやけ- 秋葉竹短歌620-6-6
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