地下鉄やネオンの街で育つ星


対岸へ光のように渡ってく


痛みのなかにある水を飲んでいる


人格の無いまま回遊していたい


6分の1だけ月に落ちていく
ぬかの手入れをし朝食を作りながら考える
誰もこんな風にはできないのだと

PCに更新をかけながら考える
誰もこんな風にはできないのだと

生活が複雑になりすぎた
多く一般人が置いてけぼり ....
秋も半分おわりました。
朝はもうさむいです。
夜はもう冷えています。
ついつい
長い夢をみてしまいます。
それでも
目覚めてしまうもので…
生きているからでしょうか?
枕には絡んで ....
澄んだ秋のむこうに
傾いてゆくやわらかな光があり
時折 小さな風がうごき

耳はおのずから澄まされてゆく
この秋の虚ろをよぎる
ひそかな呟きのようなものに

それはひくく何かを語ってい ....
いつかの初雪はみぞれでした

おとうさんもおかあさんも
いつもより暗くいつもより早い
そんな朝でした

いつかの初雪はみぞれでした

バス待つみんなが
弱くなりつつあるそれを
寒そ ....
夢ひとつ羊雲のように
愛はひとつも翻訳されないままに

出版されない無数の文学たちが
ちいさな夜に点滅しては消えてゆく

すべての作品の消失点が世界を成すならば
僕も世界の一部なのかもし ....
脱衣所のかごには
それぞれのすべて

喜怒哀楽も
不平不満も
脱ぎ捨てられた残り香

裸の付き合いなんて嘘だから
かごに置いていく
すべて

脱ぎ捨てても
時にそれは必要で
 ....
薄明かりの場所にいる
何もない 誰も来ない
ただ涼やかな静けさに満たされて

佇んでいると
薄明かりの中を
記憶たちが通りすぎてゆく
色のない幻燈のように

《それらは 私の記憶であ ....
完成した一日を私は見たことがない。
それを欲求するにつけ気持ち悪くなる。
どこまでつづくのか、この毛細血管内…
居場所のないことにすっかり慣れてしまった
居場所があったのはたんに周りが優しかっただけ

革命の年にテントとシュラフを積んで
やさしい風景を捜しに行った訳なのです
いまも漂泊中の修羅猫みたい ....
転ぶのを恐れて
歩き出さない赤ん坊が
膝を擦りむいた

初めて声をあげずに泣いたのは
きっとその時だった

私が死のうとした理由をたどって
行きついた先の自分

我慢さえあれば
 ....
石地蔵と夏
ゆうだち

金木犀のこぼれる石畳
空に続いてゆく秋

ちゅーはい飲みながら豆を摘んでおもった
僕をつまんでくれたきみを摘んだ僕
君の翅を食べた
君がそうすることを望んだから
君の翅はよくできたお菓子のように
心地よい甘さで
もろくあわく溶けていった
最後に君の背に残る
翅のついていた痕をそっとなぞると
それも夢の ....
人生の走行距離はもう僅かかもしれないが
スーパーカブ程好きな乗り物は無いと思っている

角栄大臣の日本列島改造論で大陸との現実の橋ができていたら
スーパーカブに跨って日本のあるはずもない誇りな ....
九月のしずかなあかるさは
透明な翳りを含んで
その中に点々と
露草の青 浮かんで

波紋するさよならを
心に溜めて
やわらかく孤立しながら
佇む意識の彼方に
ほそい岬
それは空へ帰 ....
現在、日本国内の人口の約1/3、4,000万人以上が近視と推定されている。
近視人口の増加はとどまる所を知らない 。
生活を取り巻く目を酷使する環境、パソコン・スマートフォンなどの長時間利用が主な ....
詩人の肖像は
誰にもわからない

あるときは
長く執拗な夏
異教徒の祈り

暮色の岸辺の苫屋の
清貧という夕餉

園遊会での貴婦人の
緊密なコルセットの誘惑

屋根裏の経済 ....
静かな頭蓋のなかで
記憶は波だつ あらゆる襞へ
あらゆる層へ
その波たちは伝わってゆく

記憶はささやき
記憶はつぶやく
かたちを持った あるいは
かたちを持たない
出来事のこと 出 ....
そうやっていつも気づかないふりで逃げる
上手く逃げたと思っていても
いつかは対峙する時が来るものだ
ひとり
佇んでいたプールサイドは
夏の光に汚れて立つのがやっとだった
きみが
手のひら ....
命を失える幸せ

命あるもの、みな持っている

生まれたその瞬間から

心底の利き手に持っている

決して失うことのない幸せ

たったのひとつ、確かな幸せ

今日は悲しくて ....
この胸から一枚の
夏の風景をとりだしてひろげよう
青い湖 まわりは緑の森
そのむこうになだらかな丘々
湖には小さな桟橋 つながれている幾叟かの小舟
ほとりに小さく白い館

そこで僕らは
 ....
日々に少しの余白を

どうか忘れないでいてね

なんにもしない日とか

空ばかり眺めていたりとか

そういう

一見すると無駄のような

切って捨ててしまいそうな

だ ....
暗い風が吹いた
濃くあかるい夏空の下を
暗い風が吹いた

暗い風が吹いてもなお
夏空は濃くあかるく
白くかがやく雲を湧き立たせた
蝉たちは鳴き 鳴きやめ また鳴き
鬼百合 向日葵 百日 ....
キッチンに一人っきりの秋思かな


祖母の手がせっせせっせと栗磨く


宵の秋コーヒー淹れて猫の横


まず今日の今を生きたし十三夜


温(あたた)め酒となりの部屋も灯りおり ....
壊れたピアノがひとりでに鳴って
夏は残酷にあざやかに夏のままだった
空は記憶のモザイクだった
鳴きしきる蝉の声と
ひとりでに鳴るピアノの不協和が
けれどなぜか心地よかった

記憶のモザイ ....
昼間、干しておいた敷き布団

どこか小麦の香りかな

ひとまず、嗅ぐ

犬になる

犬になっている暇はない

はやく眠らねば

眠らねば、ならぬのに

やはり小麦の香り ....
此処は廃墟
もとは何であったのか
すでに忘れられた廃墟
散らばる残骸
もとは何であったのか
すでにわからない残骸

けれど此処にも
美しく夏は満ち
光と風とを遊ばせ
やがてその中に ....
夏の子孫になり損ねました

また置いてけぼりです

誰もが暑い坂を駆けてゆくのに

白い夏制服の誰もが

それなのに僕ときたら

汗のかき方さえ習得していません

父も祖父 ....
世界は終わってしまっていた
ただ 世界が終わってしまったことに
気づかないひとりが
円形舞台のうえで
踊っていた
世界は終わってしまっているので
そこに音楽はないのだが
音楽があるかのよ ....
たぶん、それは「ケハイ」
を感じることなので。

今朝、ごみだしにいくと、
セミが鳴いていた。

今年初めての音だった。

とおもいきや、

仰向けに飛んできたセミが、
地面 ....
おぼろんさんのおすすめリスト(3597)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
無重力- 水宮うみ川柳3*21-11-2
ハードモード- りゅうさ ...自由詩521-11-2
- ナンモナ ...自由詩4*21-10-31
秋の物語- 塔野夏子自由詩3*21-10-31
いつかの初雪- TwoRivers自由詩6*21-10-29
エチュード1- 梅昆布茶自由詩1121-10-27
脱衣所- TwoRivers自由詩6*21-10-23
薄明かりの場所- 塔野夏子自由詩1*21-10-17
おぞまし- ナンモナ ...自由詩5*21-10-16
居場所のないうた- 梅昆布茶自由詩1421-10-15
一歩- TwoRivers自由詩6*21-10-9
ゆうだち- 梅昆布茶自由詩1121-10-6
君の翅- 塔野夏子自由詩13*21-10-5
スーパーカブ讃歌- 梅昆布茶自由詩1721-10-3
九月_昼/夜- 塔野夏子自由詩6*21-9-27
近視- TwoRivers散文(批評 ...6*21-9-26
詩人の肖像- 梅昆布茶自由詩2121-9-23
記憶波- 塔野夏子自由詩5*21-9-19
夏声- ふるる自由詩8*21-9-14
幸せ- クーヘン自由詩2*21-9-13
夏の風景- 塔野夏子自由詩14*21-8-29
糊代- クーヘン自由詩5*21-8-25
暗い風- 塔野夏子自由詩8*21-8-15
しっぽがほしかった- もっぷ俳句521-8-12
壊れたピアノ- 塔野夏子自由詩4*21-8-3
犬になる- クーヘン自由詩6*21-7-29
廃墟の夏- 塔野夏子自由詩2*21-7-29
夏の子孫- クーヘン自由詩6*21-7-23
幸福な踊り手- 塔野夏子自由詩5*21-7-23
犠牲者1号- ナンモナ ...自由詩3*21-7-22

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