とおりすぎていった
幸せを想いかえして
その美しいときに嘘はなかったと
時間だけ
静かに
過ぎていっただけなんだと
抛り捨てられた
七色の夢と希望に未練を感じ
感じ ....
テレビはグルメ番組だらけ
それも
長寿番組が多いという
おまけつき
いったい
この現象は何なのか
いやなこと
つらいことだらけの
この世を忘れ
ただひたすらに
食べ ....
警報機が波打つように鳴り響き
降りしきる雨、立ち尽くす人
遠くを追いかけ少年が走っていく
雨に濡れて
焦ることは少しもない、
すべて終わっていくのだから
すべて始ま ....
光り溢れる
午後のうちに
うっとり横たわり
記憶に遊ぶ
(お母様と手を繋ぎ
畑の野菊を見つめていた
ただそれだけの光景が
震えるように懐かしく)
光り溢れる
午後のうちに
....
すぎゆく時間
そして想い出すのは降り積もるゆき
樹氷がカキ氷にみえたって
食べたいの?くいしんぼう
そんなわけ無いけれど
とっても寒いはずなのに
君といるか ....
ゆるゆると柚子が湯舟でゆれている
ユーラシア大陸と言うらしい島
まざまざとさまざまなサンマ浮かべてる
人間に成れない人と慣れる人
伽藍堂 からんと鳴らす音がした ....
神様が
気層の底で笑っている
朝未だ早き夢の中
光すきとほる道筋に
遥かな希望が舞っていた
死の断崖が近付いている
残された時間が切迫する
信じることだけ許されて
生きている
....
異郷の地に立って
根こそぎにされ
もう何も残っていない
荒涼としたノスタルジア
魂の奥底から滲み出て
北の国より吹く風になびき
遥かコバルトの海底に沈む
日を追うごとに
紋様はこ ....
冬の曇天が続き部屋の中は寒い
セラミックヒーターから出る温風だけが温かい
背中で詫びながら
16本390円のフォルテをまた買ってきた
1本149円のコカ・コーラも止められない
赤字覚悟の確信 ....
伸びきって千切れることがある
寄り切りということがある
瞬発的ではなくても
加圧の果てに砕けると
加圧をやめようと思った
ときは変わり
むかしを無かったことにしてくれたら
たいせつなものを
忘れてしまっても
かまわないだろうか?
そんな夢をみた
そこではこの手に
なにも持っていなかった
....
水面下 存在したいひとの影
夕陽を閉じてさくさくと歩いてく
達筆で耽美的に書くダンボール
地下鉄は天国みたいに眩しくて
全部なくなったあとに降る雪の音
雨が降る
計り知れない空の高みから
ちいさな明かりがともる
いつもの夕べの向かいの家に
憂鬱な時、寄り添う不安
わたしの夜は一層深く
そして物語は続く
団欒の賑わ ....
うち捨てられた
むかしの白黒写真のように
たいせつなものを
なくしまてしまう心象風景
そこに欺瞞の余地などあろうはずもなく
時の狭間に揺蕩う
とても嫋やかな心象風景
たにんと ....
ハロー、ハロー
青い旗が揺れている
燦々と降り注ぐ光のなか
どてら姿のおじいさんが過ぎ
わたしはイートインでコーヒーを啜る
長閑な午後の一時です
雪の吹雪く北の国
寒風吹き荒ぶ東の国 ....
抜けるような
美しさを保ったまま
時が経過する
微かに
彼女の息遣い
振る舞われる
原色の舞い
忘れさられて
過ぎ越して
上昇する
下降する
もう一つの世界
もう一つの夜
も ....
月も星も潤む宵に
身のうちに水奏される調べがあり
その調べを辿ってゆくと
やわらかな彩りでゼリイのようにゆらめく
ちいさなユートピアがあらわれる
夜に堕ちて、
むかし旅した冬を想い出す
客船からみる黄昏の海は
ただただおだやかに
でもキラキラして
波が、人魚の金髪のようだった
想い出せるのはそのしあわせな
現世と ....
笑顔のなかに
影があるのは
ひとりの夜が
イヤだから
風吹く朝の
東へ向かい
目を細くして
歩く冬
罪の意味さえ
知らない僕に
罰あたえるの
やめてよね
好きな ....
お笑いテレビを
みていた正月
ひとりくすくす
笑ってた
冷たい風が
刺さって困る
月よそろそろ
許してよ
黒点なんて
持たない純情
偽悪ぶるのは
やめてよね
好 ....
雨の一滴が右手の甲に 落ちた
ズシリと 重たかった
ミシリと 胸の空洞が鳴った
私は慌てて滴を振るい落とした
軋む胸が一瞬、
張り裂けそうになって
人間の最大の悩みは
「人間不信」であろう
僕も根に人間不信があるものだから
ちょっとしたきっかけで
人間不信がにょっきとタケノコのように出てくる
まったく不毛なエネルギーである
言葉がでない心の花を知ってほしい
朝食の味のないレタス半分くらい
少し焦がしたバケット、ブラックコーヒーで
いつもと同じ笑顔でおはようと言えたか?
とても涼 ....
荒れた大地を掘り起こせ
大地に刻まれたその痕跡を
黄色い犬が吠え立てる
此処は腐った野ばらの戦場だ
無数無数の狂人たち
戦い吠える瞳が美しい
いずれ沃野に帰るだろう
異次元 ....
黒く輝く瞳のなかに僕はみえない
朝、狐のため息みたいな負けおしみ
この大きな都市のひとつの部屋で、ふたり
二度と逢えない悲しい予感に、怯える
....
雨滴は絶えず穴穿ち
佇む神々の声は木霊して
わたしのひとりが
目覚めるとき
大地を覆う涙は枯れ
帰っていく
帰っていく
たましいのふるさとへ
ひとりにもどり
帰っていく
....
鏡をのぞきこむと肌色の獣が
恥ずかしくないのか心はピンク
むかしの涙の跡はいまでも憶えている
無視できることを強さと呼ぶのか
遠くに二重の虹が架かっ ....
昔みた夢を忘れられない朝
あたたかいだいだい色の朝日が染める街
いつも同じ時間に同じ橋を走る人
知らない彼にシンパシーを感じ
けれど新しい自由を求めて走る
いつか ....
瞬く
無数の星が
渦を巻き降って来る
哀しみ剥き出され
眩む意識を抉られ
永遠の雨、永遠の流星群
たましいは冷え
にくみは凍え
いのちは震え
行き着くところまで
わだ ....
北極星の綺麗な夜に
あなたの優しい部屋を出る
そっと一人で
静かに
ばいばい、と
ちいさく手を振って
あなたは僕のすべてだ
僕は《あなた依存症》なんだ
そんなへんな病気 ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141