雨が降る
漆黒のタール、銀に輝かせ
雨が降る
懐かしい匂い、散布しながら
雨が降る
遠い記憶の感触、浮き上がらせ

今宵すべてすべて静まり返り
わたしは独り寝の床を整える
未知の予感 ....
わたしの潮位はあたたかいですか

あの肌のぬくもりよりも

潮汐ふたつ

重ねたりして

潮騒も遠く

弔意をしるべ

さすれば息が上がっても

さすれば息が絶えても
 ....
いつでも蛇口を捻れば水は出るのに、スーパーマーケットにミネラルウォーターを買いにいく人たち。ちまたにあふれている。
私は含まれない。

非常事態になるほど売れるのはなぜだ?

いつでもLIN ....
小雨は
薄日を乗せて
銀の色

濡れて
照り映える
ふくらはぎ

白く優しく季節に溶け

小雨は
薄日を乗せて
銀の色

遠く
夏の予感を
膨らませ




 ....
天変でも地異でもなかった
なのに
突然変異の如くあらわれて
人間の社会を襲ってきた

闇雲に
人身に侵入して
その組織を壊すから
人心を恐怖と不安に陥れた

テレビをつけたら
感 ....
ええ、いいわ。
ええ、もう、わたし、死にましょうか?


なぜ、悲しいうたばかり
流れるこの街で
くっだらない日常に
悩まされなければならない?


いつかみた、あの子の詩は
 ....
半日授業を終えた土曜日の少年ら、帰路の細道にて行方知れず。
彼らが次に姿をあらわす頃、彼らは首筋からムスクの香を漂わせ。
サイダーあめより、
冷やっこいサイダーがほしいのです。
ふきだす汗のように、
瓶肌から冷たい清涼感が染み出す。
つつじの香りもたのしいです。
紅の波打つ
ツツジの原に

揚羽舞い舞い
光の海

広がり流れて
透き通り

両手を大きく
広げてみれば

遠く花野が
開けていく

  *

鈍色空は私の心
鈍色 ....
水曜日の水面に笹舟が浮かんでいるのを見ました。
それは来週の水曜日に僕が折った笹舟なのでした。
あそこで泣いているのはちいさな風の音
あそこで笑っているのもちいさな風の音
草の根分けて風の根わけてくる 風の音

風の子らが草の根わけていく
茂みや屋根を踏み鳴らしていく

坊やの手に ....
君は長らく歩いて来た
独りぼっちでこの長い旅路を
天辺に着いては転げ落ち
また振り出しから天辺目指し
繰り返し繰り返し歩いて来た

今終焉を迎えるに当たって
君はまだ旅の途中
もう放棄 ....
いくら人が絶望しようが

系統進化の囲いの呪縛から人は

逃れ去るこはできない

他のオブジェクトに侵入し

自己増殖する魅惑

おお

これこそ始原の嗤いなのである
 ....
今宵、
白い部屋に
在るもの在るもの
自らの輪郭を鮮明にして
回流する澄み切った夜の空気に
すっかり馴染んで留まっている
横たわっている私もまた寛ぎ
在るものたちと繋がり合う、
揺るぎ ....
雛鳥の
巣を抱くような
恋をして

心臓を
貪るように
交わって

雪の降る
街で
そっとお別れを

そんな
お伽噺のような
時を過ごし

漆黒と
戯れる今は
孤独 ....
3密の季節が終わったらね、あんみつを食べに甘味処へ。
秘密の小道を3つ抜け、いつか見つけた、あの甘味処へ。
鳥がさえずっている
朝の息吹を感じる
そう言えば車も一台ばかり

今日は何をするかな
カタカタと打つこのパソコンの音も
読みさしの本も
私の手でその意味を読み解いていく

ただ、想い ....
私なり 書いてはみたが なかなかで
  わかろうとして 難しいと知る

有り難い 心を込めて 諭されて
  伝える言葉を 私なりにする

ひとり打つ パソコン前でひねっては
  素直に心 ....
しだれ桜が
暗闇からあらわれて
燃えるように
足元に落ちて来る

春の夜に思い出すのは
秋の夜のこと
月夜の丘で見上げた
獅子座流星群

宇宙の季節も
私と一緒に巡って
春の獅 ....
変なおじさんは変なおじさんの
同一性をなくさないでいてほしい


公共放送でアーカイブ化されるより
押入れのなかのビデオライブラリとなれ
明日がなくなるのが怖くて
今日を必死に生きている

明日がなくなるなんて
到底受け入れられないけど

いつか突然目の前の世界が全てなくなって
消えて仕舞うまで
呼吸はし続ける

私 ....
詩を棄てて街に出られなくなった
花が満開の季節なのに

見えないものに怯えてばかりいても
神経を病むばかりなのに

詩を忘れて夜に出られなくなった
欲望の渦巻くこの体には
ブレーキが軋 ....
話し合いをしたいけれど 眠ってしまったリス
明日の入園式の準備をと 慣れないパンプスにティッシュを詰め
デジタルにならない書類をトントン鳴らし 一呼吸

 肌寒いリビングに月明かりを想像しカー ....
街路樹の根元に
延々と連なるラベンダー
夏になったら咲くのだろう
この街に 夏が来るのなら

誰と誰が生きのびて
新しい詩を書くだろう

マスクをつけて歩いていると
先生が電話してき ....
言葉にしなけりゃ分からない
気持ちを弄び滅んでゆく
喧嘩をしたことがなくても
ただ相手がいなかっただけ
褒められたことがなくても
また愛想笑いしなかっただけ
未完成で良いのに
密室を作り ....
猫が
さわがしくて
あたし
朝っぱらから
ざわざわする
あたし
窓を開けて
空を見上げる

はだかの感性が
ひらひらと
すきとおる赤色で舞っている
空気がびりびりして緊 ....
 春ひと回り ぐおんぐおんと胸に降りて来る
きっと世界中の人がいなくなって
私 一人ぼっちになったとしても
 四季の小枝から息吹を唸らせて 生きていける
 
 群青から降りて来た 淡 ....
春雨が降る水曜日の午後、
刻まれた皺につうぅと雨滴が走り
男はしゃがれた声で
さようなら と言った。
こぬか こぬか
かぞえられぬ あめ

霧と 外套と 手土産と

目の やり場の 無い いらだち

無限など 永遠など

言葉に 化かしてみても

俺も 焼かれ 灰にされる
 ....
静かな春の森
やわらかな光
風と踊る花たち

森に満ちる日差しが
海のように揺り籠のように
眠る妖精をつつむ

夢を見てるのね遠い春の夢を
閉じた瞳から閉じた唇から
やさしい記憶が ....
おぼろんさんのおすすめリスト(3597)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雨が降る- ひだかた ...自由詩9*20-5-9
冥腑- ナンモナ ...自由詩6*20-5-8
私も含まれる。- こたきひ ...自由詩520-5-7
銀の雨- ひだかた ...自由詩520-5-6
砂の嵐- こたきひ ...自由詩320-5-4
あなたへ捧ぐ愛という愛- 秋葉竹自由詩820-5-3
土曜日- クーヘン自由詩2*20-5-2
サイダー、ふたつ- ナンモナ ...自由詩3*20-5-1
呆(改訂)- ひだかた ...自由詩620-5-1
水曜日- クーヘン自由詩5*20-4-29
眼を閉じてきけ- 帆場蔵人自由詩420-4-24
反復- ひだかた ...自由詩520-4-23
存在論的感染者- ナンモナ ...自由詩2*20-4-23
今という時- ひだかた ...自由詩620-4-22
孤独- ひだかた ...自由詩520-4-18
甘味処へ- クーヘン自由詩4*20-4-12
求めたくても飾りは多く- 二宮和樹自由詩720-4-5
気持ちを込めて、この朝に_- 二宮和樹短歌220-4-5
獅子座- 丘白月自由詩120-4-4
ビデオライブラリ- ナンモナ ...自由詩9*20-4-4
明日がなくなるのが怖くて- こたきひ ...自由詩620-4-4
自分の身には- こたきひ ...自由詩120-4-4
天井から見たトラとリスの茶番- 朝焼彩茜 ...自由詩520-4-4
夏が来る前に- Lucy自由詩7*20-4-2
人見知りの詩- ミナト ...自由詩220-4-2
朝焼けの猫- 秋葉竹自由詩920-4-2
春の霊- 朝焼彩茜 ...自由詩320-4-1
お別れ(改訂)- ひだかた ...自由詩520-4-1
されど_俺は- ナンモナ ...自由詩3*20-4-1
春の森- 丘白月自由詩120-4-1

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