人生はなんて豊かなんだろう。

昨日は、あんなにもいい日だった。

記憶を引きずることなく過去を全てしる者。

君が笑えば、私も笑う。

大いなる全体となった私は、

宝石を花の上 ....
末っ子で、鍵っ子で、角っ子で、隅っ子の僕です。
これだけヒントをあげたんだから、早く迎えに来てね。
とても贅沢な我儘かもしれない
叶うなら
叶えてくれるなら

失った分の若さを取り返したい
だけどそれは
けして過去を取り戻したい訳じゃない

私は私の記憶のいたるところを
黒く塗り潰 ....
机を挟んであなたと二人
向かい合ってからどれくらいの時間が経ったでしょう?
お互いに言葉を紡ぐことは無く
視線が交わることも無い
いつから二人はこうなってしまったのでしょう?
時計を見つめる ....
蟻みたいに地道に生きてきた筈なのに
キリギリスみたいに何も蓄えられなかった

冬が訪れてきて
寒さがしみじみと身にも心にもこたえる

冬の先に春は待ち構えてない
季節は断崖に続いているだ ....
{引用=朝}
朝を見た
眼球は冷え切り網膜は焼かれ
白銀が太陽光を押し広げている
湛え切れず溢れ返り飛沫を上げている
微かな凹凸にも蒼い陰影が添えられて
美しいという言葉は不釣り合い
目 ....
 
描くのは額縁があるからではないのだ
  に切り取るもの

詩をなめる
         同じく         虫眼鏡
  色の点点     あ、あ
 あたまの中では白い       ....
バラの妖精に恋した
赤鬼の女の子
刺を角にして
ほらバラになったよ
妖精のような笑顔

今も残る鬼の俎に腰掛けて
思い出すのは
今はいない友達のこと

鬼の俎でお昼寝すれば
 ....
よる
あふれる
かなしい
ゆめだけ



あさ
こぼれる
かわいそう
ことばだけ



ひる
みちる
うれしい
ひかりだけ
十年も前





オレら



爆笑しながら






ドライバー一本 ....
まるでネズミ花火と歩くように
足がもつれて引っかかるけれど
動き始めた季節を予約する
心臓の位置が高く上がるほど
景色よりも先に進めるから
あらゆるものへ届く気がしていた
頬が染まる前のき ....
引き出しの中にも眠る
掬われないまりうすの舵
印影の消えた朱肉をいつまでもはなさない
無駄に広がる玄関の扉開けば山河原の礎石が
角松と放置されたここには誰も居ないという証なのだ
盥いっぱ ....
うさぎが会いたくて
白い 白い
自分とおなじような
白い雪を降らせました
馬鹿なこどもは
白いうさぎに合うことが
できず泣きました
うさぎも泣きました
白い白い 雪と
赤い  ....
白雲の流れ
蒼穹の遥か
気圏を抜けて
光の銀河が渦巻くところ、
君の在り処がきっとある
僕の在り処がきっとある

今宵、河童や亡霊が
西の川から遊びに来る
水滴らせ遊びに来る
それ ....
石と薔薇、石と薔薇

逃れ去る永遠は
石に薔薇を刻み込み
無数の棘で肉を打つ

失われた日々よ、〃無限の〃想い出よ
過去さえ突き抜けて行く痕跡よ

)異国の人が通り過ぎ
)記憶が一 ....
i わ
たし は 書かなくてはならない
     と
i わ たし は
b le ee di ngggg
机に滲みていきました

ある 日 わたしは 
あたま に ラジオ  ....
悠々と 悠々と
川面に浮かぶ
ひとつのボールが流れてくる

何も惑わず {ルビ煩=わずら}わず
橋を潜り 
今日から明日の方角へ流れゆく

あのように
川の流れのなかを
ゆきたいな ....
{引用=
どうすればいいのか
わからない

貝の中で
泣いていた


それから

いちど海がかれて
空がおちて
ながくもないとしつきを
二億年と少しへだてて
 ....
蟹光線を浴びてしまったせいで、僕は蟹アレルギーです。
ちなみに海老もダメなので、海老光線も浴びたみたいです。
あふれる涙は目薬のように
記憶を鮮明にする

数えきれぬほど逆さにして
割れた砂時計の記憶

泡のように雪のように
ハマヒサカキが砂浜に咲く

去りゆく季節の鳴き声
カモメの足 ....
桜の花びらが二枚で羽根に見えた
歓びや哀しみを抱き寄せるまでは
淡くて滲みようが無くても
いつかは誰かに触れて変わりたい
空が広いほど遠くなる未来
そんなの本当は嘘でしょう
心に街を創れば ....
とてもちっちゃなテーブル
だけどぼくのテーブル
幼い日は僕のテーブルなんてなかったんだ

いまは大切なものをそのテーブルに展げたりして

東京下町大衆酒場ノ味
と銘打ったトーキョーハイボ ....
坂の下は霊魂の溜まり場だった
降りて行ってはいけない と彼女に言われた
彼女は二十四の歳に逝ったままの若さだった
その代わりにある家を見て欲しいと言う
二階に八畳間が二つ在るのだけれど何か変な ....
取り終えたニットの毛玉を纏めて一つの玉にした。
ふわふわな冬のたましい、手玉に取ってやったった。
止まれ
止まれ
僕の心臓

止まれ 止まれ
愛も 酷薄な告白も

僕の人生は凍結して
秘かに逆流するといい


冬の海に
どこまでも沈んで行く
ガラスの切符 ....
固まった雪の中の
アスファルトは、なぜか、あたたかくて

歩道に車を乗りあげ
樹氷を断ち割ったあとの、氷雪を、踏み固め

青空を信じて、いく
白雪を撫でて、いく

世界を変える青 ....
光溢れる夏の午後
庭の梅の木が微かに揺れて
三才の僕はその瞬間、
〈じぶんは自分なのだ〉と不意に気付いた
なにものにも替えられ得ない〃この私という存在〃
その認識が僕を稲妻のように打ったのだ ....
今日の消印を貰ったら
明日には届くだろうか
この身体はまだ
誰にも運べない荷物のまま
木漏れ日の中でかくれんぼ
瞳がブランコで揺れる前は
寂しい夜だったのかな
どうすれば空の宅急便に
 ....
バファリンの半分は優しさで出来ている。
やさしさの4分の3はサ行で出来ている。
いつか
私が生命と呼ぶこの感覚は
私を離れてゆく

私の体は腐敗し
大事なものは消え去り
後に残るのは
生きていた時の思いだけだ

死は常に私の周りに潜伏しているが
毎日のリアリテ ....
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