毎夜訪れるこの、
微睡みの夢見がちな
覚醒状態において

歌 鳴る、歌 鳴り響く

波押し寄せ盛り上がり波頭創り
必ず砕け消えゆく現を貫くもの、

毎朝、太陽を仰ぎ熱、感じるたび
 ....
茫洋として
掴みどころのない
この現の相貌に
いつ亀裂入っていくか
それをひたすら待っている

南米ペルーの段々畑
マチュピチュの傍にて
三メートルに成長する
ジャイアントコーンを
 ....
三月二十九日 金曜
天氣 晴
起床 六時三〇分
就床 九時二〇分

朝眞桑へお礼の手紙を出した
花屋さんに寄つて草花の種を買ふ
午後花畠に撒く
西洋撫子・サルビヤ・昇藤・百日草・ダ ....
中学生の頃
僕は数学が嫌いだった
正解があることが嫌だったのだ
正解とはそれ以外のものを間違いとすることだ
鋭いナイフで切り取り
「はい、これが正しい答えです」と示されることに抵抗を感じたの ....
ある時
自分という存在は無い
と思った
こう思ったことで自分の大切な部分を守ったのだ。
今になっても時々
自分という存在は無いと思う。

五月のなかばをすぎた頃
夜、水を張られた近くの ....
あんまり桜がきれいだから
少し寄り道していこうか
寄り道はいくつになっても
心が踊る

野焼きを済ませたばかりの土手は
あっけらかんとした楽しい黒焦げ
ショートカットにしたばかりのうなじ ....
   


まだ
緑の生い茂った頃につく花梨の実は
毎年のように
手が届かないところについていて
酒に漬けると美味しくなるとか
蜂蜜を加えたら喉の薬になるとか
はす向かいのKさんは毎 ....
とおくのびていく
声、
ういういしくかなしく

しずかさの相貌を帯び

わたしは待機し
ふるさとを想う

ふるえながらふるえながら

明日のことは
誰にもわからないから

 ....
 今夜は生ハムのサラダで
 軽めの赤ワイン
 Cotes du Rhone を開けて乾杯といこう
 仕事をあがってから一人で
 デパ地下のデリカフロアへ出掛けてみた

 五月のゴールデンウ ....
雨が
少しばかり
降った夕、

円に閉じ込められ
濡れそぼった
喧騒の街が

内側から
破裂しそうに
なりながら

青に黄金に
風は吹き
吹き続け

一日の針を
進め ....
 高架橋の手前で母子とすれ違う
 歩道へ吹き出してくる走行車の反響音
 二車線道路が湖岸の県道まで下っていた

 すれ違った時
 赤子はカラフルな膝掛けに包まれていた
 ちょこっとだけ小首 ....
今朝も亦出会いありけり名草の芽

畑の菜を朝餉の材に春{ルビ長=た}ける

イタリアンパセリひと籠摘みにけり
仕事で硬化した私は
社会に消費されて一日を終える
駅からの帰り道
我が家に近づくと
三階の角部屋に灯りがともっている
この部屋こそが妻と子の部屋
この灯りに膨大な愛が集約されている
この ....
夜の上水を歩く時に目の前の暗黒と後ろの暗黒の継ぎ目がなくなる
ごうごうごう、と発電機が鳴る場所の街灯はずっと夜のままだ
欅の大きな木が暗黒を作っていた、そうわかったのは月が見えたからだ

塾の ....
翼はあげないよ
と鳥がいった

人は進化の頂点ではないし、そもそも退化かもしれないので

と考えている間にも世の中は刻々と変化する
美味しく生きよう

昼前は肌寒かった
ごろごろしな ....
 その日の空は画用紙に、水彩絵の具の青を薄めに溶いてから
 ほんの少し白を混ぜて丁寧に塗った様な色だった。
 山裾を走る県道の側に建つ総合病院で、予約の外来診療を終えた僕は
 急な傾斜が緩やかに ....
朝に目覚めて
濡れ光るアスファルト、
無数の影、映し

傘、さしたり ささなかったり

遠く近い山並み、蒼く連なり

冷たい風吹くなか
人、忙しい営みに生き
人、愛し愛され裏切り裏 ....
ひらかれる
わたしの意識
ひろびろひろびろ
かぎりなく異界の感触
内から内底から湧くように

霊性帯び現れる在るもの在るもの

まどろみの
覚醒のさなか
わたしは実に平静だ

 ....
君と出会って
一秒の間に
星を溶かすほど
熱くなった
この指で
約束したんだ

誰も信じなくても
震えた命は
ひとつじゃないから
もっと先まで
信じていたい

僕等は同じよう ....
主旋律だけ辿り響かせ
垂直に時 輪切りにし

断面に 瞬間、開ける

この瞬間の輪輪輪輪
連なり眩暈して、
時 新たに生成され

星一つ見えない濃密な夜空の時に
叫んでみても何一つ ....
寄せる波、返す波

うねり唸り、

瞬間 瞬間が生成し
時間 瞬間より成り

只、瞬間の持続のみ 在り。
哀しみの大地は驟雨に濡れ
ぽっかり空いた穴を晒して

いずれすべてが終わり
いずれすべてが始まり

刻まれる時に僕らは抗いながら
ただ奥まり静かに見守っている

裂け開く瞬間という恩 ....
寄せ来る哀しみ噛み締め
天空と大地の律動と呼応、

耳 澄ませ

五感さえ確かに在るなら
次の次元に突き抜けて

思考、感情、意志 制御し

更なる次元に突き抜け
伝達の
言語の
壁となり迫る
この春の夜、
向かい家の橙の灯り
暖かな光放ち 心和らげ
言語溶かす、言語溶ける

円形の円やかな
喉仏、震わせ
改め放つ

言葉、

魂 篭 ....
音の鳴る部屋で春猫着席す


誰も知らない部屋からの春の歌


パルティータに託す春一つ屋根の下
 透けるにほどない
 まあたらしい光

 君は旧い水道橋で 淡く色を重ねた
 針は移す影に 勢いよく溶け出す
 多くは柔くよく凍え
 縫われながら解かれるだろう
 疑いながら けれど喜べ ....
 川縁に一人立っていると
 背後を笑い声やら靴音がぞめき行く
 銀閣寺道

 並木続く小径に沿って
 川幅いっぱいを埋め尽くす淡い色
 水嵩を調節する一枚板で堰き止められた花片が
  ....
真白く波打ち
降って来る
後から後から
降って来る
もう無数の花びら
降って来る

葉桜に近付く桜の大樹、
夜通し自らの実り散らし
花は花びら 時の空隙埋め
ひたすら花吹雪舞わせ続 ....
曲がり角周ればかなた山桜 コレより先に今
七色に/こんなんばっか
囚われやしない。
殆ど同じ様子に
ギミックもモアレも陶酔する

浮世をうたいくらす
千波丹頂の消息

さて
ワタクシ達は
何も見えてはいけ ....
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