blue
ミナト 螢

雨は降らないから
マニキュアを塗る

誰にも見せない爪を
どこまで研ぐべきか

痛々しくても
一日が終わるまでに
新しい人になりたい

青い爪を乾かして
今日初めて
空を見たような
 
部屋の中で
時計の針の音が
心を縫い付ける

こんな夜に
読みたい本が
ないなんて


自由詩 blue Copyright ミナト 螢 2022-10-25 20:15:06
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