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瞳の奥の炎が揺れて
捉える差異、収集する印画紙
あなたの心は何処にもないし
永遠はわたしの中にもない

向日葵が項垂れ色を失っても
奪えない若さ、その感覚、愛を
運命のように色付けた
 ....
寄せては返す波に
少しずつ後ずさりする

わたしたちは些細な願望や欲望を叶えて
どうにか生きながらえているね、平成

何か言い訳をしたくて仕方ないだけなら、
たとえば、あの鐘を撞いてみれ ....
並木道のやわらかな絨毯
ざくざくと二足の靴がふみ鳴らす
転がるように進んでいく

寂しい色したフェンスの影
まるでレースみたいだった

ざわめき

小さな音が重なって騒がしく
虫と ....
適当に引っ張り出したTシャツから
今は使っていない柔軟剤の匂いがする

どうせ乾いていく通り雨の先

住宅街の暗闇でこっそりと線香花火に火をつけて
笑い合っているうちにぽとりと落ちた
光の ....
嵐の到来を伝えるラジオの音
突然の雨がアスファルトを冷やす
雲が覆い尽くした赤黒いアーケードを足早に歩いた

湯気のように霧散していくこともなく
ただじっとりと身体に纏わりついている
ぐず ....
白い光があなたの耳を透かしている
あなたの血管が浮かび上がる
透けた肉は赤く
あなたの心臓はいま動いている

あ、また、つい、なんて凝視しては
なんでもないよと手を握る、握り返す
あたた ....
あれから七年、今日も立川行きの快速に乗っています
いつだって反対側のホームに渡ることができるけれど
ルーチンになった行動に、諦めが付くようにもなる

あの頃を取り戻したみたいな窓から滑り込む沈 ....
行き先のことはわからない
水中で俯瞰する 沈んだ街
絶え間なくぶくぶくと
光にむかって昇っていく

義足をつけて歩く人魚が
満員電車に身体を押し込み
やがて泡になるまで
探す かつての ....
冷え込んだ街の空気がしつけ糸になる
瞬く間に指先から地球の温度に馴染んでいって
フェルトのように絡み合う

人間も冬眠できればいいのにね

美味しいものをたくさん食べて
寝床に綿を敷き詰 ....
飛んでいったコンビニ袋が
最近見なくなった野良猫に見えました
木枯らしが渦を巻いて

去っていく名前のない怪物は
耳の端を赤く染めている

そのうち冷めるからといって
一瞬のぬくもりを抱 ....
だれかの手袋が車に轢かれる季節がくるね
あと二十四歩でたどり着く家の明かりは暗いまま

金木犀散らす弱い雨に一つの傘をさす
住宅街の自販機にはまだ温かい飲み物がなくて
裏側に隠れた太陽を待ち ....
空丸さんの青の群れさんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
秋の啾啾- 青の群れ自由詩219-9-20
はじまりの鐘- 青の群れ自由詩718-12-28
地面を飾る日- 青の群れ自由詩718-10-29
夏の改葬- 青の群れ自由詩1418-8-28
錆びる- 青の群れ自由詩1218-6-20
桜の季節- 青の群れ自由詩718-3-27
_百年先で待っててね- 青の群れ自由詩1018-3-16
沈む街- 青の群れ自由詩718-3-5
冬の裁縫- 青の群れ自由詩1217-11-9
受容と共有- 青の群れ自由詩1017-11-2
センチメートル- 青の群れ自由詩617-10-12

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