笑顔が見たいと言われても
上手になんか笑えない

ほらどうだ!
と、手品みたい。

ゆりかごのようなサプライズに
にっこり身を委ねた

ありがとね
佇んでいたのだろう
あの時のわたしは

苦手なことを並べた
傷付きたくなかった
それでも出会いを求めて
やって来た

缶ビール片手に
やわらかな言葉で話す
路上に座り込み
生活者 ....
これだけ飲んで
これだけ腹を割って

笑えているのだから
明日は明日の風が吹く

野生を奪われずに行きたいね
上座のない、円卓で話したいね

ぶっきらぼうや
口さがないのに頂いてしまっても

下座もない、円卓で話したいね

ひとつ意見をしただけで
100の説教を喰らわされたのだとしても

おどおどしながら ....
乳房をなぞった手のひらが
首にしばらくとどまっていることには気付いている

思想も愛も何も無い
自尊心に勝つ為の殺人予告?

迷惑なんですけれど。

キモいから触らないで。 ....
自由にのびのびと泳がせてくれる人と
長続きするのだなと今さら知る

海水魚を飼っていた時
気遣って水槽掃除をしてくれた夫が
水温センサーを水に戻さなかったので
海水魚たちはみんな煮えました ....
五メートル×五メートル、市民農園の区画ふたつが
わたしの詩の研究室

今、研究室では白いつるバラ「新雪」が咲き乱れ
萩「あすかの」がこんもりと枝を伸ばしている
土に金属の支柱を五十センチほど埋め込み
 ....
奇数行 長谷川忍
偶数行 鵜飼千代子


時々は嬉しいこともあって
蛇の目に注ぎのぼる酒を見遣ると
それでお酒を呑む
波立つおもてにやがて 習ったよう ....
小籠りくすぐりあっているのが
お仕事に影響するのは、はた迷惑ですね

「嫁の躾しろよ」という話になる



小籠りくすぐりあっているのが
生活を後ろ楯るのはいいですね

仕事は進む ....
夏野菜をピクルスにする
間引きのキュウリと
大根と
色鮮やかなパプリカと



あなたの傍にいつもいられますように、と
ピクルスは今日も味わいを醸す
はじめて宿泊した日は
洗いざらしのシャツとジーンズで
いつ帰るか予定のないひとり旅だった
大きなリュックを背負い
フロントまでの階段を登った



しばらくして
宅急便 ....
 1

目を瞑って
灰の砂漠を
食べていると 
こころは徐々に
ひからびて 
ちっぽけな
雲塊になって 
コトコト笑う
鳥の頭蓋に
埋め込まれる 

鳥のくさめ
いや、くし ....
金属の目録に眼を通した
あらゆる色彩がひび割れる時刻に
百万年かけて落下する思考の速度で

澱んだ大気の底に広がる地衣類のような
無数の金属の結晶が犇めく都市の上空から
走査電子顕微鏡 ....
有事に無力感しか抱けず
悔し涙を流すのは嫌

「馬鹿」上等
むしろ馬鹿でいい
常日頃から小さな力を蓄える

OBが次々と狼煙(のろし)をあげる

戦争は反対
生きる人の ....
影は次々と
落ちてきて
重なって
離れて
あおい時間も
ふじいろの空間も
あなたの指で
押し広げられて
そんなふうにして
世界はできあがり
あなたが残した
古い写真の
風景 ....
朝 目覚めたら
鳥の巣箱の中にいた
市会議員選挙の告示のニュースが
母屋の方から聴こえてくる
体を起こし 何となく上を向いて
首を伸ばしてお口をあんぐり
母がテントウムシを口移ししてき ....
◇小魚

雨の後は
小川の土手が増水し
小魚たちの遊戯場になっている

水圧に押されて
寝てしまった青草を
小魚がしきりにつついて
運び去ろうとする

一本の草とて
そうはさせ ....
逆境のとき

いつも傍にいて

慰めてくれるのが

猫だ

名前すら付けて貰えない

猫だ

おい 猫よ

おまえは

すぐ忘れ去られるのに  ....


こんなにも雪に降り込められるのを

喜ぶものがいるなんて

そうやって清らかなものに

深く深く染められていくのを

待っていたものがいるなんて
   野の兎
   降る雪ものともせずに
   跳ぶ

野兎にとって
視界のきく
晴れわたった銀世界は
好ましい環境とは言えない
狐や鷲、鼬といった
天敵の眼に自分の姿を曝してしまう ....
一 

何か罪ほろぼしがしたいけど
そうね 何がいいかしら

何でもいいから言ってくれ
それじゃ すこし甘えてみたい

今なら何でもしてあげる
その気持だけで十分よ

ごめんよ  ....
一 

消し忘れた ラジオから
あなたと聴いた 歌が流れる

とおい過去から
届いた手紙のように 
なつかしいわ

今はもう
街を離れて 
海辺で暮らす
嵐(しけ)は過ぎ  ....
枕元に外した
眼鏡の瞼をそっと
降ろしてやり

寝る時も髪を
七三に分けておく

空を飛ぶ夢を
四十過ぎた
今も
見る
ずっと

一緒にいたいと
思っています。

おしゃべりしてると
ずっと。

眺めてると
もっと。

ははっ・・・。

なんだかな、
なんだかね。

こういうのは
危険 ....
  静かに息を整え
  肩の力を抜いて
  見るヒマも無かった景色に瞳(メ)を留め
  足を止めていれば
  もう思い出の中の一コマにすぎないと思っていた
  そんな季節のように
  手す ....
森の奥深くさまよっていると
重なり合う枝の
青黒い梢の繁みの中から
ふと
神の視線を感じた
見上げる先に
二つの眼光炯炯として
高妙なる
大ふくろう

神でこそなかったが
 ....
神の国はさながら

サバイバルゲーム

とことんやってみなければ

分からない

与えてようやく

見えてくるものがある

リトマス試験紙のように



そ ....
今日(四月十二日)はキリストの復活の日だそうです。
復活の日だから彼女に愛のポエムを書けと
神は言うのです
彼女って あの猫の?
と僕は訊きました
どうもそのようです
なぜ復活の日 ....
トクメイで詩を書いて人を脅すなんて
最低も最低 愚の骨頂 犬の骨だ
掲示板にトクメイを遣うのなら分かるさ
しかし詩はその人間の真髄を
もろに表わすものだぜ
それをトクメイで書くなんて ....
夏も終わって秋が忍び寄っている夜
北の方角で爆弾の炸裂する音がした
花火の季節はとうに終わっている
また爆弾の音
今度は南の方角で起こった
私たち狙われているのかしら
女が震え声で ....
空丸さんのおすすめリスト(4903)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ハンモック- 鵜飼千代 ...自由詩13*15-1-26
手をとる- 鵜飼千代 ...自由詩18*14-11-24
藪蕎麦- 鵜飼千代 ...携帯写真+ ...10*14-10-24
円卓- 鵜飼千代 ...携帯写真+ ...8*14-10-9
別にリーマンしていたら- 鵜飼千代 ...自由詩6+*14-9-29
水槽- 鵜飼千代 ...携帯写真+ ...13*14-9-17
土に暮らす- 鵜飼千代 ...携帯写真+ ...9*14-8-9
交錯詩_「お酒」_____長谷川忍___鵜飼千代子- 鵜飼千代 ...自由詩16*14-7-9
みはるかす- 鵜飼千代 ...自由詩12*14-7-9
ピクルス- 鵜飼千代 ...自由詩12*14-6-22
ホテル_ハット・ウォールデン- 鵜飼千代 ...携帯写真+ ...13*14-3-25
遠く暗い街- 壮佑自由詩20*14-3-7
金属の目録- 壮佑自由詩27*14-2-20
ありがとう- 鵜飼千代 ...自由詩12*14-2-16
地の星- 壮佑自由詩22*14-2-10
遠雷- 壮佑自由詩31*14-1-24
波打つ草原- 杉菜 晃自由詩11*12-3-15
救世主- 杉菜 晃自由詩8*12-3-13
- 杉菜 晃自由詩6*12-2-23
野兎- 杉菜 晃自由詩8*12-2-21
罪ほろぼし- ryou自由詩211-1-14
人はなぜ- ryou自由詩211-1-10
入眠- ryou自由詩310-11-30
迷惑なヤツ- よーかん自由詩310-11-14
連詩_「無題」_奥主_榮__萌木_碧水- 鵜飼千代 ...自由詩5*10-1-30
森の奥- 杉菜 晃自由詩5*09-6-5
流れ星- 杉菜 晃自由詩6*09-4-19
愛のポエム- 杉菜 晃自由詩4*09-4-13
我は清らかならねども湧く水聖にして- 杉菜 晃自由詩6*09-3-20
晩鐘- 杉菜 晃自由詩7*09-2-24

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