小学校に行ったよ
山奥の
廃校になった

なにもかも小さくて
洗面台なんかほんと低くて
でも何でも揃ってて
まだ、ひとの気配がした

あんまり陽あたりがよくて
運動場も広いから
 ....
 
段差のない
同じような家のならぶ
団地に住む
友人の家に日曜日
遊びに行った

ちょうどお昼ごろだったので
お昼ごはんを
ごちそうになった

手作りの
パンとコロッケと
 ....
中学時代の恩師が猛烈に車にひかれたと聞いて、慌てて病院へ駆けつけた
3階のナースステーションを抜けて、突き当たりにある個室に先生の名があった
ノックして扉を開けると、そこには一台の車があった
長 ....
袋から取り出すと 現れたハンバーガーを

ハンバーガーを僕は買ったんだ


僕が考えていると
窓では雨が降っている
しかも 世界中ではいろいろなことが起きている
けれど あ ....
天上から
見下ろしていりゃ
そんなにエライのか
見下ろして
笑って
屈託なく
罪の意識もなく
笑いやがって

俺を奪って
程よく
一瞬で焼けない程度に
熱せられた
コンクリー ....
あ、
雨の夕刻は
アスファルト状の黒いノートにおいて
ひとつぶ、ひとつぶ、別々の
無数の濁点だ、





雨滴、
雨滴、
黒く
滲んで
広いひとつの痣として ....
神さまからひとつだけ願いを叶えてあげる
と言われたので

幸せになりたいとお願いしてみた

神さまはふむふむと頷いて
では、早速明日から叶えてあげよう
と言ってくれた

期待に胸膨ら ....
スクランブル交差点で
ゴツゴツした緑色の肌の大男が
巨大な鉈で素振りをしている
それは腰の回転を利用した
あの野球特有のスイングで
彼の腕が伸びきる頃に鉈はブンと鳴く

彼の周りにあった ....
わたしを
引き寄せた、その腕は
力強く
ふるえて
泣いた

産まれたのだ

けたたましい、君の産声に包まれながら
手のひらによせてくる、鼓動
二重螺旋のかなしみが
わたしのからだ ....
書くという漢字には斜めの線がない。

書く、という言葉を聞くとき、わたしはどうしても、カクという金属的の響きを受け取ってしまう。引掻いて、削っていくこと。
曖昧な気分や感情を、紙に写していくので ....
 
ピーマンになって
人生を振り返ってみたけれど
からっぽだから
何も思いだせない

生まれた家のことも
父と母がいたことも
きょうだいがいたことも
結婚したのに
好きな人がいたこ ....
マドラーがカラカラ音を立てて回って
眼のおくの鏡をこわす
そのさらに後ろに立ち、
屈折点を見つける
湾曲したテーブル・ラインと
ホロスコープのような照明
見上げると荘厳な電飾が
取りまい ....
{引用=「さむいのなんのって、」
「あんた、八月だよ、ゆめでもみてるのかい」
「ばかにするない。おいらあ狸にだってばかされたこたあないや」
「そりゃあむこうはなのんないさ」}

…っじいじい ....
優しさの前に立ったとき
どうしようもなく
人見知りをしてしまう
なかなか差し出せない手を
ぎゅっと握って
その手のひらは
汗だくになってしまう


嬉しさの前に立ったとき
どうしよ ....
乾いた空を見あげて泣いていると
(おとうさん
(あんまりやさしい気持ちになると
(涙がでたくなるんだよ
という

疲れたときは
ふうせんかずらの種をあげる
それから
ビールを買ってあ ....
君は太陽なんだ

煌々輝いて
世界を光に染めて
命を育んでくれる

僕は影だ

黒々と形を作り
何も見えないように
形だけの存在


君は眩むくらい輝いていて

僕は其の分
色濃く形を残すから


君 ....
夜勤明けてひとりで酒を酌む
やなことはやらないでおこう
きっとあのひとは許してくれるから
太陽がしらけた空にひかる
暗い空に光っていればいいのにねえと
稲垣足穂的につぶやいても
太陽はあく ....
露に濡れた車の窓に
髪のあとがうっすらとあって
遠くもない思い出をちくちく突く
真冬の明け方は思いの外冷えもせず
終わると思った恋は終わりもせず
まだ暗い南の空にカラス座

不幸のヒロイ ....
今年も背中を見せる
あなたの上着の裾を つまんでみる
皆 走っているからね
この子とふたり 取り残されているみたいでね
寂しくってね

私の指の小さなダイヤモンドが
電飾と歌を歌っている ....
剃髪に立ち会った日の陽の光 淡く結んだらせんのつづき



葉脈にミシンをかける神様は季節のすきまは縫い合わせない



にんにくで追い払うんだ君のこと季節外れの桜の匂い



 ....
 
十くらいはなれた
妹に
よく似た娘に
やさしくしてしまう

やさしくした後で
そのうかれた顔は何だと
誰かに言われたわけではないけれど
きっと僕は
そんな顔をしてる

もっ ....
吐息が
しろく曇るのを見ると
少し、安心できる

わたしの日々は
ほぼ偽りかも知れないけれど
熱だけは、進もうとする熱だけは
たしかに思えて
安心できる



いつだっ ....
みなみの風、稜線のむこうから白のむれ
あなたは北から

奥そこ、しずかな砂のうえにからだをおいて
あと三日ほどねむって
ちいさい時分にみた夢を思いだしている
しろく、生あたたかく
とおく ....
るるるるる
るるるるるるる
るるるるる
崩壊するる

保育園のオルガンは息があらい
足踏みがねばついている
牛乳をこぼした
園児は花とともに卒園して
入学する前に死んだ

夜のこ ....
早朝に剃刀を買うコンビニで 剃髪用です 袋いいです


昼下がり主婦がミシンを踏む音は 人を撃ち抜く練習に似て


夕暮れが鼻血のような色してた 鉄のにおいが漂って、冬


 ....
駆けて来る
駆けて来る
薄氷を割るように
静かなギャロップで
はるかの足並みで


銀のたてがみをひるがえし
地上へと駆けて来る
お前の目の中で火が燃えている
お前が見つめると
 ....
秒針の一周で
思い出すこと

君の瞳
君の笑顔
君のくちびる
君の言葉
君の仕草
君の指先
君の髪の色
君の肌の色
困ったとき見せる君のさみしい目
ふくれっつらしてほんとにふく ....
古い古いソウルミュージックが
ラジオから流れはじめたその夜の
23時
僕は窓をあけ、風を誘い込んで
ノロノロと車を走らせる
マービン・ゲイ そしてマイケル・ジャクソンを口ずさみながら
誰か ....
そこに
風の道はなかったけれど
風を運ぶものはあった
見えない軌跡を引きながら
きみの空中ブランコが接近してくる
渦まく風のすべり台では
空のクリオネたちが目をまわしていた
宙を満たして ....
「急に泣きたくなる」
という設問を読んで
泣きそうになる

つきつめると
あふれてしまうので
空みみのふりをして
「いいえ」に丸をつける

+

淡い花のきもちになって
窓の外 ....
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