ある日突然
夜空に輝く星がすべて
音符になってしまった

街中の人々は目を凝らし
よく見たが
空にあったのは
2分だの、4分だの、8分だの
そんな音符たちばかり

テレビでの専門家 ....
おそろしげなる{ルビ杣人=そまびと}の
十人かかりて動かせぬ
切り倒されし杉ありき
杉と契りしむすめごが
赤き襷をきりと締め
えいやと綱を引きやれば
やれかなしやと大杉は
するりするりと ....
凸凹配位座はいつでも漂っていて
なにかの拍子に
繋ぎ合っている手のひらの合間にもある
ついさっきまで当たり前のことが
風ひとつ吹いただけで
何ひとつ理解できなかったり
その道理に畏れたり
 ....
お池のコイ
腹を浮かせて
ぱくぱく
お母さん私は今日も
息を吸っています
音がないコーラス
コーラス隊は女ばかりじゃないのですね
コイなんですって
コイですってば
コイです夕方の ....
ロマンチックは
たったひとりの食事のようで
たったひとりのセックスみたいだ
ロマンチックは体では作ることができない
言葉
はロマンチックを形作る
ロマンチックはカタカナなので
哀愁として ....
もう何年もピアノを弾いていない
楽譜を開きながら
革張りの椅子に浅く、座って
ペダルに足の先をかけて
最初の音の位置に
両手を

ずっと忘れていた
音楽の流れない日なんてないのに
蓋 ....
青い空 青さにきっと届かない

ショルダーバックに 
一冊の詩集 開かないと知りつつ


金閣寺へ


参道 
しゃがりしゃがりと 修学旅行や外国人
右に左に掻き分けて
観光 ....
――油膜のような色なんだ、赤にも緑にも見える。

Tはテーブルの上のカップに視線を注いだまま
落ち着かない様子で呟き口に手を当てる
僕は僕で
冠雪して間もない山なみを窓ガラス越しに見ながら
 ....
今日は見えないゴミの日だ
見えないゴミの収集車で
見えないおじさんたちが持っていく

見えないゴミのステーションで
隣の岡田さんに会ったけど
見えないので何を捨てているのかわからない
も ....
攻撃 性 の 毀損 触知 される 指先 の 韻律 多孔性 の 羊 は 曖昧 な 感受 性 留まり 口づけ していく 細密 な 皮膚 たどる 読解可能性 の 脂質 明証 された 受注 白亜 の 細胞 枠 .... ネギを買いそびれて
僕たちはネギの話ばかりしていた
こんなに真剣にネギの話をしたのは
何年ぶりだろう、なんて

今でもネギを見ると
あの日のことを思い出す
だから僕は
ネギを食べなくな ....
 Fiorinaさんや原口くんや山田さんの後塵を拝するつもりは全然なかったのだが、たまたま私事が一段落して現代詩フォーラムに来てみたら、みなさま方の力作がありました。
 Fiorinaさんは「批評」 ....
  

自転車置き場で
空を見上げるのがいい
そこに風でも吹いてくれれば
なおいい
そんなとき
携帯電話の電池でも切れていて
何か大事なことや
大した事じゃないことや
君にとっては ....
五反田へは
品川まわりの方が早いけど
君を思いだすために
久しぶりの家並みを見ながら
今の僕には池上線が
ちょうどいい速度で
君と出かけた日
洗足池で降りだした雨は
五反田で本降りにな ....
風、吹いた。

わあぁん

高圧線が、たわんで
山のりょうせん
ならした

わあぁん わ あ

さかいめは
鉄筆でなぞってしまお
へこんだところに
つめ
あてて
息もしな ....
それははちみつのいろ
きんいろにかがやくアスファルト

カーブの手前
かげのように
染みがきえない

きえないでいる

からすの世界はあかむらさきで
いいものだけ光ってる
たとえ ....
アンモナイトを食べたら
夜目が利くものだと思っていた
嵐が近くなればなるほど
私は理科室が怖くなって
階段をスロープした
スロープした

スロープした



手順を間違えて私は嵐 ....
男の料理は色々うるさい
彼の作るカレーは実に凝っているらしく
野菜だの果物だのがどっさりと入っていて
長時間煮込むのだそうだ
それはさぞかし美味いだろう
しかしうるさい

特にすりおろし ....


引っ張られたから
振り返ってみたけど誰もいない
左手は引っ張られたまま
そこから伸びる

からんでいる指の先
坂道

たぐってみた
釣り糸みたいだけど
おかしな色してて ....
三分でラーメン喰って破滅してドンブリもろとも叩き割る街

朝の椅子 朝の冷たい君の耳朶 朝の冷たいコーンフレイク

初七日の間口五尺の半なまの太郎次郎のひきにくの花

ひだまりの 庭で ....
こわばる 二重線 傾ぐ 喘息性 の 羽虫 そぶり は 従順 に 丁字路 に すべる 解氷 とおざかりして 響く 多穴 反射角 織り 食傷する 隘路 速度 齧って 綴じ込む 標識 削り 映写 の 反復  .... なんとなく後ろめたしと思へども夜に備えて眠る日盛り

働くも働かざるも自由なり君に逢ひゆく自由なしとて

ロボットの腕は緻密に動きゐてその暖かき体温あはれ

深夜0時冷たく硬き弁当を昼飯と ....
夕方と夜の境目
湖畔の輪郭が紫色に曖昧になったころ
湖に身を乗り出し水平に手を伸ばすと
足元に流れ寄る無数の細かな波が
浮力となって
まるで
湖の上を滑らかに飛んでいるかのような気分になる ....
川原を散歩していると見たこともない不思議な形をしたものを見つけた。
石とは少し違う。言葉で言い表すには難しい。
なんというか見えるのだけどよく見えなくて
捉えどころのない形。
そんな感じだ。
 ....
腰のものを赤く染めて鳥が鳴く。
うぶめ、と呼ばれる鳥である。
産の穢れに死んだ女は鳥となる。
ほう、と鳴くが聞こえるか。

生まぬとしても女は女と男は言う。
うぶめの悲しみを知らぬは幸福と ....
ゴミラは疲れてしまった。
うつむいて
とぼとぼと茶色い海辺をあるいた。

テトラポットが陽気な声で
「あたしはゴミじゃないわよ」と言った。
でもゴミラは知っていた、
テトラポットはゴミラ ....
あたしはエステに通った、
あたしは美容整形をした、
たぶん美しくなった、
あなたにわかる?

あたしはアルマーニの香水と、
ブルガリの時計と、
プラダのリュックと、
エル ....
おかあさんおかあさん。

腕がいっぽんしかないおかあさん
にほんあるおかあさんさんぼんしかないおかあさん
よんほんもあるおかあさん無数の
おかあさん。

本を読むうたをうたう食器を洗う道 ....
孤立する、空隙 の、脅威 [組み合うことのない手と手] 凝縮する 太陽 の 欠片 [死はヒトの子供と共に] 有害電波 の 水面 蛾 の 死骸 から 立ち上る ひとつの 囓る ともがら [動輪 が 領域 .... こどく な 葉 が あつまる ように できた こころ
笛 が こころ に なみ を たてるよ
さわさわ ささめいて 散ってゆく こころ は
くうきょ な すがた に なりながら いちど だけ ひ ....
あおばさんのおすすめリスト(15331)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ぱにっく☆は〜と♪- たもつ自由詩1203-11-13
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月の村- AB(な ...自由詩1003-11-13
カープ- サダアイ ...自由詩603-11-12
東京のロマンチックめ!- サダアイ ...自由詩1203-11-9
特技- 林帯刀自由詩603-11-8
「小さな虹」と- バンブー ...自由詩303-11-5
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ネギ- たもつ自由詩1603-10-30
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いぬ- 林帯刀自由詩1203-10-17
ちょうりじっしゅう- 嘉村奈緒自由詩403-10-16
- Six自由詩803-10-15
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フライング- 岡村明子自由詩903-9-17
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ゴミラの消失- 佐々宝砂自由詩5*03-9-11
裸、あまりに裸- 佐々宝砂自由詩303-9-8
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孤立する、空隙_の、脅威- ななひと自由詩303-9-1
散り落ちるこころ- ななひと自由詩203-8-31

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