今朝すれちがった女の子のビニール傘の
持ち手の色は雨の街に浮き立つ人工ピンク
沈むことのない色をのせてまわる世界で
雨にも負けズ人類は渇く
ピンクというのはなーんか迷っている色
赤と白の ....
あなたは 黒いゴミ袋好きなのに
その黒いゴミ袋に追い回される夢にうなされたりする
林の中を マカロニの湯気探してると
灰皿に乗っかって見つかる
けれどその周りの土が盛り上がってきたりして
....
僕は転がる
傷を負い
痛みに耐え
自分を抜け出せば
それで終わりにできるけど
まだ転がることができる
昼下がり
陽射しを避けて歩く公園の道
眩しさを縫うように進むとき
....
あおいの野に吹く風を追いかけて
転ばぬ 先 へ
君は風になり するり 水面の音に
消ゆ
そばだて て
それだけを拾おうとして 風は
流る る
やあ、ぼくムツゴロウ
イサハヤ湾で死にかけている
人間どもが、ぼくの棲家を奪うんだ
でも、人間の中にもいろんなヤツがいてね
ぼくを原告にして裁判を起こして
くれたんだってさ
やあ、 ....
父さんと二人で散歩に行く
父さんに水を入れると
喜んで太陽の光にキラキラしている
しばらく歩いて河原の土手で一休み
河川敷では子供たちが野球をしている
ねー、父さん、
バカ ....
さよなら、と言って
去っていったあなた
の写真に
穴あけパンチで
はじっこから
パチン、パチン、と
等間隔で穴をあけていった
ら
もう、その写真は
あなたじゃない
かもしれない、と ....
発端は、森の奥で彼女が猫を拾ってきたことから始まったのだ。
「このこ、飼ってもいい?」
そのとき彼女が咥えていたのはセブンスターだったのかチュッパチャップスだったのかあるいは鹿児島は日奈久 ....
木簡記念日(文明論)
ハロー 僕らは
なんですか?
朽ちる素材の通信で
未来のチームに
遺跡しましょう
火種記念日(短歌)
しりとりを
しりとらな ....
これは
世界でいちばんちいさな水玉です
小さな銀の河の
畔に生まれた美しい水玉です
ルリカワセミが飛び立ったあとに
青い羽のその色だけが残りました
カワセミは もういません ....
さぁ コーヒーをもらおうかな
ブルーの空 いれたての春
風にとけるまえにほら、
朝を待つ時間は長いけれども、朝が近くなれば飛び起きて走り出さんばかりに活動を始める、…実際、走ってしまう。階段を駆け下りて、最後の数段の階段と天井をつなぐ数本の柱のうちの最後の一本を右手でつ ....
約束した覚えが
そこはかとなく
ある
わたしんちには仏壇があって
歩いてゆけるすぐの距離に先祖代々の墓があって
春彼岸には野ビルが伸び
秋彼岸には彼岸花が咲く
いまは野ビルが伸び放題 ....
たばこをやめたからって何が変わるの?
って君は言う
とりあえず
服につく煙と
キスのときのにおいが
無くなるんだから
少なくとも僕にとって都合の良いことが2つはあるわけで
でもタ ....
売れないたこ焼き屋をやってる子を好きになった
屋台の前に置いてあるスツールを意味なく動かしたよ
すごくドキドキする
どうかテントの骨組みの重しに
僕のこの空気抜けタイヤを使ってくれないだろ ....
「樹齢」とあるが
墨で書いてあるから、先がかすれて読めない。
注連縄は幾重にも新しく
度重なる、史実に残る落雷に維管束をぶちまけながら
幹ばかりで、枝を短くひょろつかせた神木は
それでも春に ....
明るい陽が僕の顔刺した。痛いと悲鳴を上げる瞳
の
見える窓は僕と他人を繋げてる唯一のモノ
か
らは、楽しそうに遊ぶ子どもが見えます
....
物干し竿に吊したシャツが
風を孕んでくるりくるり
くる くる
掴んでる洗濯バサミは
一生懸命!!
※ 洗濯バサミは今日も健気 ....
黒魔術だと思う。なにか黒く光る言葉たち。
ギミックみたいな改行。
碑文、と作者は言う。それは(朗)読んではならない(おそらく)。
目で見る、使われる漢字の与える印象の強さ。詩の形の強さ。
ある ....
太陽君のブランコで
僕のスピードはいっきに上がったよ
そしてさっきようやく 帆を張り終わった
見た目はちょうどオアフ島ほどだけど
風を受ける面積はタスマニア島なみ!!
太陽君からそよ風しか来 ....
壁に貼られた黄ばんだポスターの中で
彼は永遠に身悶えしている
20年以上も前に
この世を去ったロックスター
天才的というよりも
悪魔的なテクニックの持ち主でありながら
彼の中には
彼 ....
今日は風が強くて
ほとんどどうしていいかわからないくらいだけど
一年いちどのしらさぎの日
休んでるわけにはいかないから
カイとわたしとふたりして
言葉にならないもの抱えて出かける公会堂の庭
....
私、カンガルーの赤ちゃん
ポケットから顔出して
冒険して 想像して
怖くなって引っ込む
ぬくぬくで安心で
うれしくて一回転
ドッタンバッタンしてから
上向いて
イタズラな顔をひ ....
食べかけのスイカがもう
夏に生きる虫のように臭っている
庭に埋めなきゃ
そう思ってサンダルを履いたのだが
シャベルが見つからない
春先に何かの花を植えた時には確かにあったはずだ
ス ....
何か目的があったわけじゃない。
ふいに何かに突き動かされたみたいに、
閉まりかけのドアをすり抜けるようにして電車を降りた。
大学時代にバイトしていた小さなレンタルCD屋があった街だ。
ホームに ....
青空に
ふとキリンが
浮いている
なんという
虚ろな空なのだ
ああ青空
縞模様を辿ってついにここまで来ました
ここまで来た
ふと
振り返るキリンの眼には
何も映らな ....
アスファルト道路のかたすみ
しゃがむと子犬の目線
暗いところ
暗いところ
選んで
何も見ないの
三日月のよる
うるま
うるま
はじまりのなまえ
うるま
うるま
ぼくんちどこいったん
ひんぷんのよこの
ゆーなんぎーのそよと
ゆーなんぎーはーめーの
いとのつつつと
はじまりのとおく
とお ....
きもちとか
こころとか
せかいとか
いのちとか
それからあいとか
まちがっても
ことばでは
いえないようなこと
ひとつの花のうつくしさを
つたえることばは
つねにたりな ....
死んだ君が極限にまで死に近づく事を語った春の夕暮れ
死を口にするのはこれで最後にしよう波打ち際のような憂愁
+
桜がこわい。きみはそう言った。春の夕暮れ。
汽 ....
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