夢のあなたは当時のままで
あたふたするわたしも当時のままで
目が覚めると、ごめんと言えなかったことだけが当時のまま
長く 永く
とろみをつけて
伸ばした粘土を
年月かけて
こねくり廻す
引き延ばす
唯一の 結論
決断も出て いないのに
良くも こんなに 伸びたものだと
茶化 ....
今朝
起きてから
また寝た
見せびらかす為に
夢の中ではいつも
踊っている
写真集で見たことのある
風景がさざめきあって重なっていく
のぼっていく日の光りの中で
僕は ....
余白のたっぷりある
読み物は心が和む
白い部分は
単なる余りではなく
空想だったり
誰かの想いだったり
空(そら)だったり
色んなものを
入れ替えられるから
あくせく ....
漢字の書き取りをしながら息子が大粒のなみだをぽろぽろとこぼしている
耳という字を書いていた
どうしたんだ?と聞いたが俺には言わないらしい
その後スマブラをしたんだけど俺の勝ちがちょっと続いたら
....
空を翔る 白い翼
不死鳥の如く 聳える
青い空 高い浪だけに
この建物は 桃色に 彩られた
ネーミングが微妙よねって
君が 茶化す
未だ 茶柱も 立っていない内から
冗談は ....
詩作をするときのお供、今回は音です。
詩作のお供にBGMを流す方もいらっしゃると思います。
わたしはというとダメです。聴いてしまって集中できません。
そこで今回ご紹介するのは「Noisl ....
むしゃくしゃくしゅん
気持ちのスイッチパチンと
切り替えられたらいいのにな
どうでもいいことが
どうにもよくないからよくないね
むしゃくしゃくしゅん
花粉の前触れか
誰かが噂している ....
対向車を運転する老婦人が
お辞儀をして直進していった
交差点で
右折待ちのわたしに
丁寧にお辞儀をしてくださった
法律上
直進が優先されるのだから
お辞儀など必要ない
....
雪囲いの頃 見定めた町は
軽く 幻想的だ
いつもは 主役を重ねられない 竹藪が
尚 一層と 積もる頃
願いも 降り注ぐ
想い たけなわ
竹と縄を 手繰り寄せたら 叶うかな
....
どしゃぶりの雨の中
透けたシャツの後ろ姿のまま
途方に暮れた君が、突ったっている
僕は時空を越えて未来から訪れた
透明人間の旅人だから
声をかけることすらできないけれど
誰よりも親しめ ....
遠い旅路に目を凝らせば
吹雪の風によろめきながらも
なんとか歩いている奴の姿が
幻のようにぼやけて、見える。
(ああ、あれは幼い頃のよちよちの、
思春期の頃のぼろぼろの、年老いた
日々 ....
空から雫が降ってくる
そんな日がすきだ
同じものがからだのなかにある
こわれた玩具の痛みをしらない街に棲む
風に翻って反転する記憶の陰翳を編む
この電話も壊れてるんだ
だから意味を ....
コンパスは嫌いだ
三角定規も嫌いだ
三〇センチの定規も嫌いだ
でも
雲形定規はどう使うの?
何故四角定規はないの?
何かを描くために必要なものか?
とくと教えて欲しい
....
昨日から降り続いた雪は根雪となった
近くの川は冷たく骸のように流れている
どこかで枯れた木の枝が
石と石の間で水流にもまれ
とどまっている
流木の体の中までしみこんだ水気が
さらに流木を冷 ....
あたしはすごく疲れてしまって
家までたどり着けるのかひそかに心配で
空気はきんきんに冷えていて
闇を泳ぐようにふらふら歩けば
月が煌々と夜空を照らしているんだった
なのに街灯の明かりの下で ....
春になったら握り飯をもって山に行こう
ほつほつと出狂う山菜たちの
メロディーを聴きに
ポケットの中には手帳と鉛筆をねじ込んで
いただきに立てば、ほら
風が眠りから覚めて
息吹を開始する
....
黒人も白人も同じジャケット
中指がスマートフォンの画面こすっても音なんかでない
たぶんそれが重星だったらチキチキって音がする
近づきすぎたらキチキチキチってのに取って変わるから
ラーメンがのびる前にそこの箸取ってよお願い
....
添い寝する ぬいぐるみが
生きているような 気がしていた
少女時代
今じゃ この熟語で
足の長い女性達が 浮かぶように
印象は 変わる
あんなに 可愛らしかった兎が
タ ....
天使なんて 居ないんだよって
笑いながら 君が言う
見たことも ないのよって
聞いたことは あるよねって
私も 笑う
その唇からこぼれた
白い歯 キラキラ
太陽に 照らさ ....
シンプルな化学反応
AとBをまぜて加熱すれば、詩ができる
Aはあなた Bはわたし
つながる
つなげる
心のイヤリング
果てなき ネックレス
ちゅんちゅん
ちゅん・ちゅく・ちゅん
いつまでも 続く
おしゃべり
独り言が
つづいているの?
....
電池パックの裏蓋に写真を貼り付けて
心に姿を浮かべながら
身体の代わりに携帯電話を抱きしめる。。
コピー詩集を携えて
下町の路地を歩けば
スカイツリーによじ登り
ひしめく街並みの中 ....
「お前は死ぬことだけ考えていればいいんだ」豚の頭を撫でながらそう呟いた。いずれ僕に食べられる運命なのに、憐れな豚はすごい食欲で飼料を食っている。
どうやって殺そうか。餌をやりながらいつもそのこと ....
時々家に帰ってくる君に
野菜を食べさせなくちゃと料理する私
君は
張り切らなくていいからと言う
じゃあね、また来るからと
出て行くときには
うん、またね
あっさり見送る
君が初 ....
迅雷やカプセル型の内視鏡
もうすこしがんばれたかもしれない傘をたたむ
メインストリートからちょっと外れた裏通り
やや湿っぽい陰翳をおびた空気
そこに潜んで居るだろう様々なものを感じながら歩く
舗道の石畳の下に埋蔵された都市の歴史
踏みしめて行った無数 ....
平日の空いた車内に腰かけて
「記憶のつくり方」という本を開いたら
詩人の長田弘さんが、見知らぬ町を旅していた。
喫茶店に腰を下ろした詩人は
ふぅ…と溜息をひとつ、吐き出し
哀しい歴史を帯 ....
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