蔓の先はしがみつくあてをもとめている
ひょろひょろと風にあおられるのも策略
つるりぬるりと小鉢の中を逃げ回る里芋を
こどもの箸が突き刺す
突き刺すのだ!

もとめるかたちはとがっている
 ....
友達から葉書が来た
「マイナーチェンジしました。これからもよろしく。」
とあった

その友達に街で偶然会った
以前は、にこにこしていてよく喋る友達だったのに
妙に暗い
そっちのマイナーか ....
ピンクの透明なライターを
すかして落ちる電球の光は
穏やかな菱形にゆれていて
口をあけてすごした何百回の夜を
あくびなみだのふるえにも似て
思い出させた
夜の路地を行く人々は
人々
だ ....
帰り着いて、パソコンを開き、眺め、水を飲む。
明日に残らないよう、ぐいぐい飲む。
窓ぎわにぴたっと頬をあて、熱を吸い取られる感触に浸りながら、街灯をぼんやり眺める。

一人の侍が、
街灯の下 ....
八十円切手を
丁寧に千切りながら、考えていた
軽四輪だったかどうだか
切断された偉そうな記憶だけが
粗大ゴミみたいに

音、

みいいんって
ああ、またかまただ
 ....
皆さんこんばんは。 

今日もわたくしは、認知症のおばあちゃん達と肩を並べて、
それはもうとけあっていましたよっ・・・! 

(どうせとけあうなら、
(もっと違う誰かとがよいのであ ....
テレビが湿っている
ただで人からもらった
のだから仕方がないけれど
水分をたっぷりと含み
少し軟らかい感じがする
付属のリモコンも
ただで人からもらったから
同じように湿って
チャンネ ....
浜辺に沈む夕日
風になびくヤシの葉
パイナップルを焼き
焼肉を楽しむ

磯でとってきた
タコ、トコブシ、サザエ
醤油をちょっとたらし
食べる食べる食べる

サンピン茶飲んで
歌い ....
夜、コンビニへ行く途中 
「 傷・{ルビ凹=へこ}み・45分でなおします 」 
という車修理の看板が 
無数の電球に{ルビ縁取=ふちど}られ 
夜道に ぴかぴか 点滅していた 

今までに ....
野球帽をかぶった少年の頃 
いつもベンチから 
マウンドに立ち、グローブを頭上に振りかぶり
構えるキャッチャーに
びしっ 直球を投げ込む
エースのあきちゃんをみていた。 

チャンスで ....
さくら色の雨が降ると真っ逆さまに春になる

鼻孔をくすぐるみどりの息吹、お腹いっぱい吸う
するとくしゃみ百連発で花粉症勃発
マスクサングラスの完全防備
裸ん坊で日光浴は皮膚癌を恐れて止め ....
懸賞好きの母が
手当たり次第に応募している懸賞が当たった
「サナギ一年分」だそうだ

当然母は家族からさんざん責められた
そんなものが一年間も毎日送りつけられたらたまったものじゃない
特に ....
最初に雨を見たのは
ぼくだった

みんなはそのとき知らなかった
窓に一筋の雫が流れて
静かに落ちていったのを
最初に雨を見たのは
ぼくだった

風はなかったのかもしれない
ただ水が ....
限り無く空に近い
水平線の向こう側で
少女は空になる、と
言ったもんだから
 
僕は黙って
海に潜るしかなかった
 
 
何処までも青いだけ
そんなことはもう
ずっと前から知って ....
気がつくと、渚が後ろにあった

最近やけに足が濡れるなと思っていた矢先のことだった
後ろなど滅多に振り返らないから気がつかなかったけれど
ふと振り向くと、後ろに渚があった
ひたひたと波の打ち ....
青い顔をした海が言いました
そんなに思いつめて
どうするんだい

あんたの顔色に比べりゃ
幾分かマシさ
私はそんな風に答えました

海の中に太陽がジュジュジュと沈んで
 ....
システムを開発する
一言で生業を説明すれば
それで済むのは分っている

予算は幾らか
工数はどれほどか
テストと納期と
自分の人生

どうする事で生活を得ているか
何をする事で報酬 ....
テレビの画面いっぱいに
モザイクがかかっている
娘は笑って見ているから
面白いアニメか何かなのだろう
低俗なものはきちんと排除され
僕らは安心を手に入れる
新聞の記事にもモザイクはかけられ ....
毎日毎日たくさんたくさん詩を書いてきたのだから
自分は百通りくらいの書き方が
出来るようになっているだろうと思っていたら
それは数字というより色に似て
水色から藍色までのグラデーションでしかな ....
あの空の中に
昔見た雲が浮かんでいた
子どもの頃に
みんなと一緒に見た雲
一人一人が雲を見て
いろいろな形を言いあった
それはそれぞれの夢だった
飛行機や船
イチゴとかカブトムシ
み ....
聳え立つコンクリートの塊

夕陽を遮る建物が
太陽の光を反射している

植えられた木々たちの傍
腐ってしまった水の中で
ぼうふらが湧いている

澱んだ空気だけが流れることなく
その ....
その夢は終着駅から始まる
分厚い切符を駅員に渡し
改札を出ると
そこから終わりのない物語の
第一章がある
駅前広場から
右の道を上れば山があり
左の道を下れば海に着く
今は左の道に菜の ....
小さい頃からお世話になっていた診療所には
セイコさんがいた

しなびた手のお年寄りで
診療所の奥で薬の調合をしたり
患者がいなくて暇な時は掃除をしたりしていた

小さい頃はよく風邪をひい ....
友達が象を飼い始めたというので
見に行った

五匹の象がいた
大きいのや小さいの
ひとしきり眺めたり触ったりして
友達の手料理をご馳走になり
楽しく喋ったりもして
遅くなったし、そろそ ....
 いずれは誰にでも
 やってくる終わりのときを
 誰が教えてくれるわけでもないけれど


それはまるで
人生という山に積もる雪が
まさにその季節に向けて
静かに融けてゆくように
 ....
沈黙とは磁石のように引き寄せるもの―

 マグリットは間一髪のところでサンドイッチを掴み取った。
パンの耳がついていたことを記述しておく。それから電話の
ベルが止んだ。向こうから、ぼそぼそと声 ....
三十過ぎて 
忙しさを言い訳に 
すっかり運動不足の僕は 
最近腹筋をはじめた 

しばらく鍛えてなかったので 
体を起こすたび 
床から上がってしまう両足を 
しっかりと抑えてくれる ....
とんこつラーメン屋のにおいが 
真昼の生ぬるい風に運ばれる 
新宿の雑踏を歩いていたら 
ポルノ映画館の看板下で 
自転車に乗ったおばちゃんが転んだ 

どうしていいかわからずに
ぼくは ....
とっぷりと
暮れた空の中で
赤に染まりたいと願う
 
透明な私を
あの赤で彩ったら
なんて、なんて素敵なんだろう
と思う
 
 
折角なら
あの黒い鳥にも
絵の具になって欲しい ....
鉛筆の一側面の上半分が
白く光を反射している
右目で見たときと左目で見たときでは
白い光の領域が違う
僕は透明な手を鉛筆へと伸ばすが
途中で疲れて手は霧消する
鉛筆が置かれてあることと
 ....
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