一
今、僕の手元には、「{ルビ思推=しゆう}」 落合朱美 という{ルビ凛=りん}とした縦書きの
文字が記された一冊の詩集が置かれている。朱色一色の表紙には、
白い輪郭で描かれた一輪の薔薇の ....
命題
[埋葬:骸骨教会、柘榴と少女]
対話:質問形式
Q.
『ウミ女神no.10-蘭,p、ラム酒ガ在ル肢
-ファン..k?..Cake、sn)ト(ow 魔女?』
A. ....
1
一つの石を置くだけで
証明されてしまうことがある
イマソコニアルトイウコトト
カツテハソコニナカッタトイウコト
存在と不在が遺伝子のように
螺旋をえがいた姿で証明される ....
セミの抜け殻を
たくさん集めて帰った
何となく
母にほめてもらえる気がした
母はパズルのピースが足りない
と探していた
父は受話器を握り
そこをなんとかお願いします
そう繰り返 ....
家具屋さんに忍び込もう
家具屋さんで暮らそう
昼間はソファで本を読みながら
目の前を通り過ぎるカップルを眺めよう
これから幸せになる予定ですか?
それならばエキスをちょっと
分けてください ....
そう、遠くはないから。
大丈夫。
光の淵へ遊びに行こう。
夏になると
綿毛の灰色と
安曇川の水と、
母さんのトルコ土産の
キーホルダーに付いた
じゃらじゃらした青い目玉の
....
冷たい空気
りんごは蒼に染まって
夜を形作っている
街は静か
だれも目を伏せて
雪が降る季節までもう少し
動かない
ホームレス達の息遣いが
白く
空に昇って
月は悲しみ ....
僕は明日引越しをする
仕事上の都合で
電車にて
片道わずか一時間半の距離
大げさなもんじゃない
なのに
こんなにも心が寂しいのはなぜだろう
それはきっと
あの少年に会え ....
私は地道に働きます。
私は何を目指しているのだろう。
日曜日、ふとそんなことを考えてしまいました。
おうちもほしいです。
立派な家はいらないのだけど。
後ろの壁が外れかけたので食器棚 ....
夜寝る前に読書していると
開いた本のなかから
うっすらと光を帯びた手があらわれ
わたしに差し出されていた
その手を握ると
不思議な想いが心に流れ
明日に怯えるわたしの影は ....
ヘネシーの一気呑みなどとゆー
もったいないことはもう二度としないように
あるいはもいちど
そんな機会に恵まれたら
ぜひともおねーさんを呼ぶことをお忘れなく
それはそれとして
あんまり気張る ....
戦後まもなくだろう、
捨てられたガスマスクが
赤黒い錆を纏って
川の中で佇んでいる
傍らに
まだ新しい
マイルドセブンが沈む
ささくれのある人差し指で
水面に
彼の鼻先に
つぃ、と ....
ルーペを通るまっすぐに屈折した彼の意識。まなざし。
はん。ぼくはその焦点にもぐりこむ。
なんだよ。目が合う。彼のおおきくなった目、歪んで。
ぼくは彼が、今日の彼がいやだった。気持ちが悪い。
夕 ....
おまえが
おまえの母の指を握りながら
泣いていたので
どうしたのか聞くと
おまえは
母の左手の薬指の
銀色の指環を
指ごと握りながら
これが欲しいと
言って
....
錯綜している視神経の
からまりあった編み目の間に
ちいさい魚が
かかっている
つめたいつめで
そっとつまんで
涙腺の中へ
放してやろう
水草があれば尚いいが
涙腺の底には
....
立ってる君、座っている僕、違う遠さの水平線を見てる
洗濯物干しといて私ちょっと銀行強盗してくるから
ごめんなさい、なら何度でも言います。謝罪と反省はただなので
....
長い長い階段を
ずっと一人で上っていくと
大きな広場が
目の前に広がっている
そこでは言葉たちが
浮いたり飛んでいたり
大きかったり微かだったり
言葉と人が当たったり
言葉と言 ....
?.
一日中ひどかった雨も小降りになって
窓から見る白樺の木は
ここ最近やっと葉を落とし始め
冬時間に変わって
六時にはもう日が暮れてしまうようになった
公園の明かりは ....
1025:イノシシが知事公邸の裏庭を駆け回る
{引用=あんたのために
かけずりまわって
がぁー っ ていって
ぐぉーん っ て終わった
やっぱりいつかは
止まってしまうもん ....
{引用=
ふるふると
ふるるふるると
ふるものにさらされ
森は輝いているのでありました
君は小さな家の屋根に立ち
眼を細め わずかに首を伸ばし
しばらくは光の匂い ....
人殺し
火星に送った手紙
燃えてる途中
心臓をなくした
ブロック塀の向こう側も
こっち側も
壊れている
川の流れに ....
蘭の会http://www.orchidclub.netの二月詩集http://www.hiemalis.org/~orchid/public/anthology/200302/掲載の『おまん瞑目』 ....
なぜ湖がよいのか
一望にできる姿をしてゐるから
瞳のやうに澄んでゐるから
四囲の風景をとかして
もう一つの世界をつくつてゐるから
おそらくそれら諸相に根ざして
....
ここ
からはじまって
そこ
に辿りつくまでの
永遠のような
一瞬
瞬きひとつよりも
ずっと短く
宇宙の歴史よりも
はるかに長い
ここ
からはじまって
....
等しく平等に
その波は来るということ
私たちに
夜半の警報は
ちょっぴり
大げさだったけど
海面が
ほんの数十センチ
浮き沈みしただけだけど
等しく平等に
その波は来る ....
怖かったんだろうね
風が死んでたりしたろうから
ビルヂングが アロガントに まばたきもせずに
夜空を おまえを 無視したりしてたろうから
今日 ....
{引用=
帰途
田村隆一
言葉なんかおぼえるんじゃなかった
言葉のない世界
意味が意味にならない世界に生きてたら
どんなによかったか
あなたが美しい ....
ほらごらんよ
世間の片隅で小さく震え
聞こえない声で愚痴る子供が居て
ほらごらんよ
世界の中心で大げさに振る舞い
我侭を押し通す大人が居て
涙を流す術は無くしたなら
理想主義者が ....
目玉が 葉っぱの上に落ちて
コロコロと、 あ!? 目玉じゃなかった
目玉焼きだったあー。
それはコロコロと、 あ!? 目玉焼きじゃなくて
ゆでたまごだったあー。
それが 葉っ ....
遥か遠い昔
この海は空だった
雲の上を魚が泳いでいた
魚たちはいつも
海を見下ろしていた
遥か遠い昔
この空は海だった
水の中を鳥が飛んでいた
鳥たちはいつも
空を見上げていた
....
あおばさんのおすすめリスト
(15331)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
詩人・一期一会_〜其の一・落合朱美詩集「思推」を読んで(上) ...
-
服部 剛
散文(批評 ...
11*
06-11-22
ザクロに関するテキスト
-
六崎杏介
自由詩
5*
06-11-22
胎児
-
加藤小判
自由詩
1
06-11-22
セミの抜け殻パズル
-
たもつ
自由詩
19*
06-11-21
家具屋さんに行こう
-
チアーヌ
自由詩
7
06-11-21
削られる自意識と、楕円のうえでダンス
-
はらだま ...
自由詩
5*
06-11-21
BlueApple
-
マッドビ ...
未詩・独白
6*
06-11-21
駅
-
ささやま ...
自由詩
13*
06-11-20
2006.11.20すごく寒くなってきて時々考えてしまうのよ ...
-
初代ドリ ...
未詩・独白
6*
06-11-20
「__手__」_
-
服部 剛
自由詩
21*
06-11-20
弟へ
-
佐々宝砂
自由詩
3*
06-11-20
戦後の遺骸
-
士狼(銀)
自由詩
13*
06-11-20
セミの抜け殻パズル
-
たたたろ ...
自由詩
4*
06-11-20
家族指環
-
十
自由詩
25*
06-11-18
涙と魚の相関関係
-
吉田ぐん ...
自由詩
16
06-11-18
君と見ていた
-
たもつ
短歌
18
06-11-18
言葉の広場
-
ぽえむ君
自由詩
10*
06-11-18
漂流
-
水在らあ ...
自由詩
32*
06-11-18
fromAB_1025-1118
-
AB(な ...
自由詩
6
06-11-18
星月夜のビーバー
-
まどろむ ...
自由詩
14*
06-11-17
人殺し
-
カンチェ ...
自由詩
1
06-11-17
鬼女紅葉とおまん
-
渦巻二三 ...
散文(批評 ...
1*
06-11-17
静けき時間
-
杉菜 晃
自由詩
11*
06-11-17
永遠のうたたね
-
大覚アキ ...
自由詩
5
06-11-17
フラット
-
umineko
自由詩
6*
06-11-16
遠叫(TOKYO)
-
水在らあ ...
自由詩
39*
06-11-16
私的「詩とは何か」
-
青色銀河 ...
散文(批評 ...
3
06-11-16
全ては現実(ここ)にある
-
松本 卓 ...
自由詩
1
06-11-16
_キミ。
-
ヨルノテ ...
自由詩
4*
06-11-15
いつしか人は道具になった
-
ぽえむ君
自由詩
13*
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