テレビでクイズ番組を放送していた
面白そうだったので
テレビの中に入ってみる
星空のきれいな高原みたいな場所に出る
子どもの頃、幸せな気持ちで
家族と一緒に来た気がする
振り返 ....
 
 
誰が決めたのかわからないけれど
いつの間にか
どこまでも一列に並べられた
みかんの上を歩くことになっている
一歩踏み出してみる
みかんは潰れ
小さな悲鳴が聞こえる
なるべく潰 ....
夏 それは 虫かごの季節
緑色の 四角い プラスティック製の 住まいに
友達を 集めようと 躍起になる

自分の背丈よりも長い 網を手に
上手く バランスの取れない姿は
ヤジロベエのよう
 ....
サイズを合わせろと木端にダメだしされて
身体中の関節を外してコンパクトに納めたけれど
これ以上小さくなれないんだよ
もうそれじゃ
何がしたいんだかわからなくなっちゃうんだよ 

掴むものに ....
ほんとうは
レンジであたためなんてとんでもない
だーくな箱の中にとじこめて
ボタンを何回かピッピピッピ押して
なにかされるんです
ひきつって声も出ないたぶん食べものが狂い死んで
あたためら ....
カラスアゲハの
遠慮がちな青みかたが
なんともいえず爽快だったから
ぼくは急いで
シャツを脱ぎ捨てた
もしかしたら肩甲骨あたりに
あるんじゃないかと思って
見落としてきた空への切 ....
眠たいときのように
井戸を掘りつづける。
ぼくは
素足

まま
空腹をかかえて
朝だった。
朝のコップ、
飲んだら
消え



いきつぎ、

白桃
ぶどう
し ....
最寄駅に着いた深夜
ドシャブリ
たった 1メータだが
タクシープールへ向かう

みんな 考えることはいっしょだ
長蛇の列

あたしは 日傘は持っていたが
キャスケットを目深にかぶり
 ....
 
 
公園の水たまりに小さな魚が一匹いた
海水魚のようだった
昨晩の雨に迷って
ここまで泳いできたのかもしれない
このままでは水が干上がってしまう
魚は少しずつ弱っているように見える
 ....
転がる空き缶を追う犬
犬は追う生き物だ
しかし犬は追わない
目前の暗闇を

餌の残りを掘った穴に隠す犬
犬は穴を掘る生き物だ
しかし犬は掘らない
飼い主の墓穴を

わたしはそれを不 ....
たとえば、わたしは、とても広い大地に立っている。
大自然が 与えた ゆたかな大地。
わたしは、太陽を正面に見据えている。
わたしの 後ろには影ができている。

太陽がまぶしいぶん、影 ....
人体模型を誘拐した時
何か 黒いものがその筋肉に付着しているように見えた
今となっては少しだけ思い当たる
下着を見られた 夜だ
あれは





そんなに見られて 恥ずか ....
7年ぶりに観覧車に乗ると
向かいに、スニーカーを履いた蝉が座っていた
「じー、じー、じー」
「みん、みん、みん」
僕は蝉の言葉はわからなかったし
蝉は人の言葉がわからなかったから
とりあえずお互いのま ....
 
 
水のノートに
垂線を引いていく
印刷された罫線と縦横になって
小さな枡がいくつかできる
溺れないように
慎重に枡に指先を入れてみる
体温より少し低い水の温度が
むかし一緒に寝 ....
ひとつぶずつじぶんとおんなじ空間に砂利をつめたら動くだろうか



もししろい砂利が鍵ならぼくなどは鍵穴だらけのにんげんなのだ



陽が照って砂利のぼくらがわらうとき奥 ....
気合もろとも
弾ける
空に

バッタとは
よく名付けてくれたものだ
宙に跳ぶ瞬間を
実に巧く音に写しているではないか

気合もろとも
爆ぜる
空に

この細い脚だから
気合 ....
 
 
手の子どもが
粘土をこねている
いくらこねても
粘土は粘土の形にしかならない
粘土を裏返してみる
にぎやかで美しい色の都会が現れる
足の子どもは
都会に行きたがる
昨日草む ....
部屋にぽつんと一人
歩き始めるための外出をするには
外の空気は不当に暑い。

アスファルトの上で血液が沸騰する
サニーサイドアップをアスファルトで、
だが、外出のための条件は整った。

 ....
合歓(ねむ)の木の上で眠りをむさぼる不らちな内臓
不透明な猫が目覚めたところだ
今そこにいた所に白っぽい魂を残して
静かにとなりの木に移る

走り去る猫
睾丸は膨らみ過ぎて目玉と区別がつか ....
空色から生まれた風が、
少しの遠回りをして やってきて
季節の話をしてくれる

静寂に波打つ風紋の砂の褥

焼けた肌は、夏を貧欲にむさぼり
求めるそれを手にするまで けして 止めようとし ....
重心をほんの少しずらせば
スローモーションに身体は傾き
世界はするりとひっくり返る


そのままで
そのままでいて
頭の上に足をつけたきみが見えるよ


わたしたちが歩く世界は
 ....
 あるところに、ある森に、ある森のちょっと原っぱになったところに、ある森のちょっと原っぱになったところのお花がちらちら咲いているところに(そのお花は黄色や白いお花です)、小さな小屋があって、それはクマ ....  
 
軟骨で出来たビルに
バッタが遊びに来ます
電信柱の破片が砕けて
少量の砂になります
 
 
+
 
 
過って網戸に
大きな穴をあけてしまう
その大きな穴から
たく ....
  緑のべ
  胸の静かな鳥、飛んでる  嘴鳴子 (呼びやる、手がさざなみだ)
  ぜんぶがぜんぶ静止画のようにただの一片を切り取った
  狭いから 気をつける  体を食べる線に 付き合う
  ....
ムンとした暑さ
もう4時だとういうのに
熱気が引かない
都会のコンクリート

娘の夏服を買いにいく
まさかの連続定休日

一点買いなのに
レジは長蛇の列

ネットカフェの
パソ ....
固く
手と手を結び合って
地上へと落下していく
ダイビングみたいな
加速度で
八月は
僕らの肌を
隅の隅まで染みわたる

皮肉にも
僕らはさほど一途じゃないし
さほど薄情 ....
朝から
ひぐらしの声が聞こえてきて
やっぱり
帰りたい って
思った


そんな日でも
快速電車は
あの頃のアパートを
速度を上げながら
通り過ぎる


耳を澄ませば
 ....
どうやったら解くことができるのだろう
幾重にも結んだのであろう縄の結び目を
彼は自慢げに僕に見せ付けてくれる
確かに凄いのだろうけれど
同じところを結ぶだけだったら
そんなに難しく ....
 中学の頃科学部に入っていた。十三歳の透き通った体には、夢想によって薄められた血液が集まるための小部屋が必要だったし、十三歳の墜ちてゆく倫理は、それまで入射していた論理の湖から溢れ、また日々を結合させ ....  
 
ふと、わたしは紙になる
紙になったわたしを
見知らぬ女性がか細い指で折る
骨も関節も内臓もない身体を折ることは
とても簡単なことらしい
女性は几帳面に折り目をつけ
やがてわたし ....
あおばさんのおすすめリスト(15331)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
回答- たもつ自由詩410-8-14
みかん- たもつ自由詩810-8-12
かっぱっぱ- 藤鈴呼自由詩2*10-8-12
これ以上小さくなれないから- 鵜飼千代 ...自由詩19+*10-8-12
レンジ電子_(想起させるものに、忠実に)- 乾 加津 ...自由詩8*10-8-11
スカイ・フィッシュ- 千波 一 ...自由詩10*10-8-11
テレパシークイズ- 榊 慧自由詩810-8-11
痛いドシャブリ- 森の猫自由詩4*10-8-11
下り列車- たもつ自由詩1310-8-10
犬__—鳥獣虫魚より—- 非在の虹自由詩310-8-10
そうさ_世界は_美しい。- るるりら自由詩13*10-8-10
裾をめくった- 嘉村奈緒自由詩6*10-8-10
蝉と月- クローバ ...自由詩2*10-8-9
波紋- たもつ自由詩610-8-9
八月「砂利」のおぼえ書- 黒田康之短歌210-8-9
バッタ- 曲がり屋 ...自由詩610-8-8
ひと- たもつ自由詩610-8-7
酷暑- ……とあ ...自由詩13*10-8-7
猫_—鳥獣虫魚より—- 非在の虹自由詩110-8-6
砂の塔- 月乃助自由詩17*10-8-6
鉄棒遊び- あ。自由詩16*10-8-5
クマさんのパン屋さんとウサギさん- ふるる散文(批評 ...5*10-8-5
夏は終わる- たもつ自由詩510-8-5
打ちつけられて- 嘉村奈緒自由詩1510-8-5
いいことがなかった日に- 森の猫自由詩6*10-8-5
スパイラル- 千波 一 ...自由詩3*10-8-5
その蜩- AB(な ...自由詩610-8-5
縄の結び目- くなきみ自由詩2*10-8-4
眼鏡の定義- 葉leaf自由詩610-8-4
折鶴- たもつ自由詩710-8-3

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