白の終わり

マラソンコースが変わった後も毎朝堤防まで走る
その道程の 掻き曇るどころじゃない
レモン臭い息たち

ゆずの終わり

できたばかりの新しい大きな橋が
デートスポット扱い ....
一年に一度だけ、
わたしと母は、海草をとりに、
江ノ島に向かう、
その途中に、枯れ木の門がある。
昔、「厚生病院」と呼ばれた場所の前を、
母の運転する車で通る。
信号待ちで、助手席から、
 ....
  母はぼくを背負って
  毎日踏み切りを渡った
  栄耀失調だったぼくは
  医者に通っていたのだ
  記憶は曖昧だが
  ぼくたち母子は貧しかった
  ある医者は
  『下痢をするの ....
空を

どこまでも飛んでみるということを
振り返った視線の、端のほうの夢の中
ほんの少しの香りで、漂っている

今、この辺りで



いつのまにか、梯子がなくなっている
あの木の ....
しゃぼんだまふくおだやかな日
ベランダへと長い優しい風
息を 吹きこむ私、から私 を

駐車場一つ向こうの昼寝してるおじいさんにも
広場で太極拳してる団地のおばさんにも
公園で笑う子達にも ....
笹公人さんの歌集『念力家族』http://po-m.com/forum/bookad.php?did=29415から32のお題を拝借してつくったものです。

1.念力
念力の半端にかかり雪解かな ....
地へ
冷たい雨として
雪終えた空が
地へ
雪終えた空が
冷たい雨として



黄色く丸く
眺める
ショーウィンドウの
ウールの子供服の



の方角、の ....
なんだか重いな寝苦しいなと思うと
大きなわけのわからない生き物が
胸にのっているんです
そんなことが毎日です。

ふうっと煙草の煙を吐いて
彼女はティーカップにくちびるを寄せ
とつぜん苦 ....
 真昼の冬空 
風は片っ端から雲に形を与えていたが
僕は言葉に出来ず 見つめる視線は気絶した
灰色が潰れた雲の上でジェット機が飛ぶ
ぼろぼろとなった空の鼓膜は 僕の声はおろか 
トラクターの ....
花がさいたよ

どこか 風の中で
そんな声を聞いた
五月

娘はぼくの手を引いて
お歌をうたう

元気よく帰ろうね
水滴を鏡に落とし異世界の虜となりぬその未亡人

遺伝子の螺旋ドレスにして踊る女の口はひたすらに赤

水銀のぎらりを飲んでみせるからわたしと一緒に歩いて下さい

丸ボタンひきちぎっても ....
黒頭巾ちゃんは、おおかみにばりばりと食べられた後、おおかみの内側からはらわたを噛み千切り、ぬめぬめとした何枚もの膜をカッターナイフで切り分け、血まみれになりながら脱出しました。
そして何事もなかった ....
  灰色の山に日が沈む
  昔純情だったぼくも
  椿ではなく壊れた機械だ
  モダン・タイムス
  笑う気持ちがよく分かる
  チャールス・チャプリン
  喜劇は悲劇だ
  幾重にも金 ....
  柳と風
  プラドー美術館
  黒いマントの少年がよぎる
  鳥ではない
  黒いマントの少年だ
  マドリッド
  ボスとブリューゲルを見に
  はるばる来たのだ
  信号待ちに ....
屋根裏部屋には
消しゴムの標本があるって
かりふぉるにあおじさんが
声高々に自慢してた
その中に
砂消しもあるんやろかと
梯子に右手をかけると
親指がちょとだけ(約1cm)
 ....
   エトピリカを待つ
   絶滅寸前の
   マボロシの鳥
   600mmレンズを据えて
   何時間でも
   ポイントを決めて
   弟とぼくと
   二人のカメラマンが
   ....
娘が補助輪無しで
自転車に乗ることが出来るようになった
それは昨日のこと

最近左手がきかぬと
父がペットボトルの蓋を人に開けさせた
それは今朝のこと

僕は時のパズルと戯れながら ....
ひとりベットで

嘘泣きをしてみた

無理だった

こんな声、出るんだ

知らなかった

何があっても動じない人だねって

最近言われるから

泣いてやろうかと

思っ ....
「これを採るにはこうするんや」

口を大きく空に開けて
走り回っている
おとうと

おおきすぎるそれがちょっとこわい
私に
「これ、わたがしの味がするでぇ」

たくさんの
 ....
毎日まいにち
腕を鍛えあげることが大切だって
教わった
常に鍛錬を絶やさず
たくましい腕を持つことができたら
不自由なく生きていけるそうだ
学校は毎日まいにち
腕を鍛える授業ばかりで ....
 

   花と龍
   盲目の詩人が語る叙事詩
   わたくしが保護されている
   広場
   噴水と鳩
   駅舎に車両はない
   上野駅とローマ駅では
   蒸気機関車の匂 ....
マンホールの蓋を開けると
ハローページは既にそこまで
ぎっしりと積み上がっていて
でかくて、飲み込めね、でかくて、飲み込めね
ごきゅごきゅ喉をいわせ
頑張っている船長の隣で
僕はタウン ....
水も飲まず
GAMEに耽って
夕方
肩の痙攣が止まらなくなったら
世界の肉をしゃぶりに行く
丸めた汗臭い服を構わず羽織って
液晶に浸かった神経を
引っこぬいて


ものも言わず ....
ダヒテ。



ダヒテの発音は砂のようで
ダヒテの腕はいつもきみどりいろな気がする。
 僕の魂は重みにつぶされたりはしない
 青梅線を走る送電線に巻き込まれたりしない
 そうなったら
 ....
窓辺のてーぶる
並んだふたつの影を朝日に落とす
じゃがいも・いちご
似ても似つかぬ後姿の影を背に
似た たましいの まなざしそろえ
窓の外に光のたまる
明るいほうへ   *

 

 ....
この住宅地は
どこか変なんです
川っぷちにあって
どぶ臭いなんてことは問題じゃありません
臭いのならむしろ
どこからともなく漂う
昔の横須賀線の臭いの方が
ずっと気になります
日当たり ....
ワン!
と唐突に始まる詩
を数編書き
少女はそれから二度と詩を書こうとはしなかった
ターコイズ、ターコイズ、ターコイズ・マーチ
ターコイズ・マーチ
先生!山下君のターコイズ・マーチ ....
私はどこへ行けばいいんだろう?
外に出たいけれど、外に出られはしない。
誰にでも出来るけれど、それは出来ない。


もちろん、いつでも遠くまで行ける。
自由なのだから。
泡が心地よく頬を ....
青を受けて光る細く
短い暖を夜へと繋ぎ
長く長く伸びゆく冬
並木道の
みえない、ずっと向こう
から
容赦なくやってきた足音

かんたんには受け入れられない、
決して受け入れちゃいけない、
と わたしは
いつまでも
スカートのすそに
砂のま ....
あおばさんのおすすめリスト(15331)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
白の終わり- 合耕自由詩2*05-2-15
ペンギン- 光冨郁也自由詩6+05-2-14
子供たちに母の背中を- 天野茂典未詩・独白1005-2-13
いつか、忘れるという日のことを- 霜天自由詩1605-2-13
しゃぼんだまわたし- びわ自由詩205-2-13
念力俳句- 佐々宝砂俳句805-2-13
黄、丸、釦、春- A道化自由詩7*05-2-12
ガーネット- 佐々宝砂自由詩405-2-11
こみあげる景色- プテラノ ...自由詩6*05-2-11
かえりみち- 浅見 豊自由詩3*05-2-9
貝殻骨- 佐々宝砂短歌905-2-9
黒頭巾ちゃん- チアーヌ散文(批評 ...1005-2-7
金閣寺の夕映えは美しい- 天野茂典未詩・独白105-2-7
ボスとブリューゲルはいっぱい赤い種をまいていた- 天野茂典未詩・独白205-2-6
梯子- AB(な ...自由詩605-2-5
エトピリカは歌に歌われていた- 天野茂典未詩・独白405-2-5
毎日- たもつ自由詩1805-2-5
嘘泣き- RT未詩・独白205-2-5
わたがしが降る日に- 月山一天自由詩12*05-2-4
- アンテ自由詩12*05-2-4
水深0mの歌- 天野茂典未詩・独白505-2-3
船旅のアゲハ- たもつ自由詩8*05-2-3
世界の肉を食いに行く_a- 大村 浩 ...自由詩7*05-2-3
ダヒテと世界- 嘉村奈緒自由詩2005-2-3
早朝の青空に消ゆ_みすずノ星の_澄んだ瞳に見守られ・・・- 服部 剛自由詩12*05-2-1
長尾台住宅- 遊羽自由詩10*05-2-1
略歴- たもつ自由詩1005-1-31
サンマ- ういち自由詩105-1-30
暖つらら- ふく携帯写真+ ...5*05-1-30
誰そ彼(たそがれ)- 望月 ゆ ...自由詩5*05-1-30

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