すぐに俺の性質によって打ち消されるそれを、ただひたすら肯定されてみたい。肯定されたい。ずっと肯定していてほしい。「肯定してほしい。」口に出した事はない。しかしずっとそう思っている。
肯定され ....
遠い昔の縄文の
汚物の塚を保存する
歴史保存の尊さか
ヒマラヤ杉に隠された
世界規模の気候変動
遮光土器は本当に
差し込む闇が横一線
土塊(つちくれ)の中から捻り(ひねり)出 ....
庭に咲く向日葵の陰で
雑種の犬が寝ている
鼻先に吹いた風は部屋に入り
指先や広げた時刻表の表面を涼しくして
再び外へと出ていく
真昼の駅、三等車に乗って
てんとうむしは出征 ....
港町の浜辺に面した食堂
浜辺の見える出窓に置かれた
古ボケた大きなラジオから
流れる昔のエレジィは
淋しく悲しい旋律で
波止場につながる道沿いを
黒いショールに包まれた
港のおカマの頭上 ....
みじめな虚しさがおりてきて
散財で埋まらず/止められず
しょぼくれ/のんだくれ
霞んだ幻をつかもうと宙を掻く/爪を欠く
潮騒を遠くに/風を遠くに
人波を遠くに/ ....
ひとつの畏怖がわたしから
離れては風のようにまた寄り添う
ひとつの過去がまた終わると
また新しい過去が
....
プロ意識は 大切
物事に 明るい人が
近くに 居てこそ
安心 出来る
キッカケが 有って
通常が 通じなくて
有ったモノが
無くなった
今
遠くで
難しいことを
議論 ....
曇天の空より明(さや)か薔薇の花
五月雨や雫一つも世界かな
梅雨寒や長袖一枚はおる朝
五月雨や踏み石黒く閑(しずか)なり
外は雨燕の雛は餌を待ち
稲またぐ鷺の白さや五月晴 ....
そいつは僕の眼をじっと見つめ
/媚を売るでも無く
/何か一言言って僕の歩く先を
先回りしてしっぽを立ててステップを踏む
/石畳の路地は濡れて光っており
/黄色く彩色された建物の壁面に囲まれ、 ....
わたしのなまえは ゆきえです
わたしは夏にうまれた ゆきえです
夏にうまれたのに ゆきえなのです
幸せと言う字に 恵まれたと書きます
わたしの半分は 冬にある
そんなことを ....
くれよんの中でも
はだいろがへりやすい
おさない頃は
けしきよりひとをかきたくて
いっぱいいっぱい
はだいろをつかうけど
あれはなにいろだっけ
怒られるような
名前のくれよんは
なに ....
疚(やま)しいコトが有るから
似た様な シチュエーションで 相手を疑う
自分が 体験した事実は
容易に 想像 し易い
誰かを 慰めようとして
言い包めるつもりなんて なかったのに
....
ビンに入ったボーキサイトの見本を
男は理科室から盗んで逃げた
俺にはアルミニウムが必要だ
俺にはアルミニウムが必要だ
何度も自分に言い聞かせ
蒸し暑い住宅街の闇を疾走する
息 ....
探査星という名前の
もう戻ってこない人工矮星を
私たちは見送っている
稜線に海面が沈み
草原がブルーに染まっていく
追いかけるように
次々と浮かび上がる船団は
私たちの乗れなかった最後の ....
当たり障りのないものだけど
俺の部屋だって飛行機だと思えば
それは
ビジネスクラスなんかよりも
ずっと快適になるはずさ
酒も机もでっかいテレビだってあるし
毛足の長いカーペットを敷いてる
....
仲 仲治さんに「さぜんちゃん」などと呼ばれていますが、俺のことはどうか「左膳」とでも、呼び捨てで呼んで下さい。
ギャップ。
今日は日曜で、いわゆるオフなのですが、俺は睡眠障害で ....
いくつもの世代交代を経て
現在がある
永い間お世話になりました
ありがとう
今までいくつもの風景を映し出し
数々のメッセージを伝えてくれた
その分厚い顔
忘れはしないよ
過去は ....
立方体をばらした図形のこと
何て言うっけ? 立体模型図?
違うなぁ… 平面図か?
とにかく、立体と平面は違う訳なんだけど
瞬時にして 形を理解できる人が 羨ましい
ある意味 「線が見 ....
{画像=080802125241.jpg}
水たまりに空が映って
雲が動いていた
雨は上がったようだ
太陽は力を蓄えようとして
朝はこれからのエネルギーを予感している
陽炎がすでに
....
宇宙に開かれた水の滴の
泥の堆積
火の木っ端に
夢が沈む
雲の破片の沈殿物 また水の滴
屋敷の塀の高さに隠されていた
思い出のくす玉が
ロートルな部屋に輝く
ミラーボールの乱反射 ....
皿は 大理石
アスファルト色に咲いた
滑らかな アイスクリーム
とろり
掬い上げる 瞬間に
ぽたり
エキスが 流れ出して
勿体ない…
小さく 呟く
ソースは どうしよう ....
生温かいザリガニが
真夏の都会を歩く
いたるところから車や人や
ラッパの音が聞こえてくる
そんな暮れ方である
炭酸水を買ってくるように言われ
下働きが走る
近道のフェンスを越 ....
受精で
創造されたもの
壁のない部屋が荒れ狂う大宇宙のはるか彼方を漂っていた
巨巨巨巨巨巨巨巨巨巨巨巨巨巨巨巨巨巨巨巨巨巨巨巨巨 巨巨 あ 巨巨巨
巨大なたたずまいが四億の夜を硬化 ....
大陸に境があるように
海に海域があるように
わたしにもわたしの
ボーダーがある
あなたというボーダー
超えてはならない
神の領域
超え ....
起きると二時
ああ、夜中に目が覚めてしもうた
と、思いきや、昼の二時である
よく寝たな
と、テレビをつけるとサスペンスドラマの再放送
うむ。
面白いではないか
と、それから寝転がってテレ ....
あと
いくつ夏があるだろう
母のいる夏
母に
もしものことがあったら
私は
どんな風に送るだろう
出来れば
いくつかの詩と
数え切れない花束で
彼女を 包んで
黄泉の ....
副木が緩んだように感じるのは
早くも筋肉が落ちたからなのか
単に着けそこなっているだけなのか
左肘を傷めてから一週間が経ち
分かっていたつもりでも
それ以上に日常の所作に支障をきたして
....
ひとがそうぞうした
ロボットは
出入りぐちに立って
かんしをしている
ぷろぐらむどおりに
しはいした気になって
飼い犬には手をかまれるから
とおせんぼされて右往左往
そのようすは
か ....
小さな女の子が通りを歩いている
手荷物を持って 一人で行く
どこへいくの
頼まれたものを持って行くの
一人前なの
偉いね
路上で爆発した八歳の女の子
どこへいったの
あなたが母の胎に宿った頃
天の息吹に託された
一つの名前が
いのちの水晶に刻まれています
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477 478 479 480 481 482 483 484 485 486 487 488 489 490 491 492 493 494 495 496 497 498 499 500 501 502 503 504 505 506 507 508 509 510 511