イスタンブールの地下鉄は
地上ばかり走っている
アクサライから旧市街へと
銀色の車体は
まるで路面電車のように
地上を走る

髭面で大きな
トルコ人のラッシュの中
日本人 ....
うたはとても眠たかったのです。

歌は やはり かぁさんが 好きでした。
かぁさんは よく 草原の 歌をうたってくれました。
かぁさんの 子守歌は ねむい ワタシを よく なでてくれました ....
電話のベルが鳴り
風景から影が消えていくのを見届けながら受話器を握る
「あなたは一万人のなかから選ばれました。」
声は筋繊維のように束になっている
間を置くことなくしゃべりつづける受話器を
 ....
 湯田は温泉街なので、道を歩いていると数人で腰を降ろし足浴で
きる場所が何ヶ所もあった。記念館に近付くにつれて、「中也ビー
ル」という暖簾の文字が風に揺られている店をいくつか見かけた。 
 中原 ....
いたずらに手をこまねいていた
(金網のむこう
少女が白い腕を差し上げる)
日暮れて
梢はゆらぎ
また
憩うように止める思い
(明るく
ふるまおうか)
きまって人が見ていた
それで
 ....
凍てる指よ
  松井の骨折のように外野は
  草が深い
  ぼくの夕陽から伸びる野の球。
  眼球のようにやわらかいものが骨折している
  ぼくのさみしい眼球譚が
  そうして麦笛に ....
点滅する少女は
望遠鏡をかかげて
現実と空想
切り取り方を気にしてる
そっと
指を放ったり
明日は雨
かさをもって
来ていない
はだしで歩く
この星ぞら
息を吸って
息を吐く
そんな簡単なことが
あなたは
出来ない

笑いあう
謝る
手を振る
おじぎする

そんな
簡単なこと

(わしの仲間は
(戦争で
(みんな死んだ
 ....
  

そんなにくるくる回ってると
溶けちゃうよって

大丈夫だよ
あたしゃバターにはなりません

その頃六本木で
夜な夜な扇子を振っていたチブラさんは
今では黒門市場通りを疾走し ....
むかし、俺に親切にしてくれた人がいた。
初めて入ったそば屋のおばちゃんだ。
俺は浪人生でひどく痩せていた。
まるで勉強ができなかったので、
ひとつも大学が受からなかった。
どうやっても勉強な ....
ママンが僕を殺しに来る
大きな拳銃を手に
銀色の拳銃を手に


小奇麗な喫茶店であなたは突然の告白をする
「俺って童貞なんだよね」
人生の先輩である貴方は
どうしてそんなに悲しい眼をし ....
それは言葉にならない思いであった
母は母であった
息子は息子であった
いずれは離れ離れになる定めだった
『ふたりは生き別れる』
それは別段、不幸なことでもなく
いつまでも悔恨に捕らわれるこ ....
 
 真紅の夜が僕を包む
 寂しがり屋のぼくは
 たくさんの友人を作ることで
 まぎわらせると思ってた

 願いは叶ったが
 人間関係のジャングルで
 疲れ果てた

 みんなバラバ ....
「ポエ根ドラマがあってもいいかもしれない」
(註:これはサブタイトルであって小熊秀雄から学んだことではありません。)

昨日、とあることがあって「罵倒する」ということについて考えてみた。罵倒する ....
教父が恐怖した歌を聞きながら
アパートのベランダ三階から視える宇宙、スバル散開星団が胸中に宿り
踊る蛇のLSD 林檎を取るイブの子孫、虎の息吹く徒ライブの
マドリガル、窓から覗くガルーダの眼がダ ....
1.

手紙は書きかけのままテーブルの上で黴びてゆく。
青黴、赤黴、黴の色ってそんなに単純だったかしら。
ふくりと黴が起きあがる、
まき散らされる胞子は常に薄い紫で、
私の部屋はすっかり煙 ....
天地創造
造られた自由
見えない拘束具

今朝食べたパンの欠片
飲みかけのコーヒーカップ
柄の剥げかけた皿

火焔を噴出しロケットが月へ届き
三輪車が影を踏み
足は一本だか二本だか ....
いってらっしゃい 
おかえりなさい 
ごはん できているわ 
おいしそうだね いただきます
そうだわ にちようび どこへいく
えいがをみて さんぽして
いっしょに ゆうはんのかいものにいこ ....
五月には
銃弾が似合うから

歩いているだけで
背筋が冷たくなる

道端に乗り捨てられて
錆び付いた自転車の
破れたサドルに
こびりついた血

青空が
急に
暗くなった

 ....
ある精神科医が
私は精神分析を
すべてのひとには
お勧めしません

ラジオで話していた
みなさん精神分析によって
善良な自分を発見したいのでしょうが
人がみんな
美しく生まれつくわ ....
うっとうしい毎日
何もしたくなくって
喧噪の中で友達の声が
頭上を漫然と通過していく

雨が降っているのを見るのが好き
出かけたくない理由が
優しく降り込めてくれるようで

 ....
ああもう、きゅうくつな生活はこりごりだ。
みんな、僕をわらってくれ
おもしろがって、笑ってくれ

愛し合って、おちゃらけて
くそまじめに遊ぶんだ

生命を尊び
愛し
太 ....
 夕暮れ時
 ゆっくりとカーテンが閉じられるように
 昼の喧騒はその熱を放射していく

 取り残されて
 口ずさむ歌は
 いつも同じで

 タイミングを図って
 振り落とされるイ ....
 僕の部屋のベッドの枕元には、去年の夏の終わり、一人旅をした
時の写真が入ったままの白いビニール袋が置かれている。中から取
り出した無数の写真の中の一枚に、雨の降る公園に立つ石碑があ
り、幾本も ....
雨がつづいて
あきちゃった


藤も観に行けない
菖蒲も観に行けない




借金ばかり



お母さん


遠分
そっちには
帰んないから
静寂の水面に一石を投ずれば
波紋がゆらり、影が波立つ
月もまた冷ややかな横顔を
一層歪めて泣き笑いする

この橋の名を面影橋と人は呼ぶ
月明かりの下で我が影を
水面に映せば見えるとい ....
白山名代
コトバコ

2004年(一年間)
文京区白山JAZZ喫茶映画館
隔月(偶数月)
主催総責任者:安田さん
実行委員:サダアイカ/キキ/小夜/ユーリ/カメ/モリマサ公 計6人
許 ....
たとえば

雨の音で目が覚めて
カーテン越しのグレーの光に
唾を飲んで
身体をこわばらせる

それが世界だ

背中に貼り付いた憂鬱を
引き剥がすように
歯を食いし ....


































 ....
どぎついサンセットで終わった一日
夜のはじまりに静まり返る東シナ海
水平線の果て光り輝く香港の淫売宿を目指して
我等が実験艦シュレスヴィッヒ・ホルスタインがひた走る
ふらふら揺れながら傾きなが ....
あおばさんのおすすめリスト(15331)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
道路をゴロゴロ走る地下鉄電車のこと- 遊羽自由詩2*06-5-16
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- セイミー自由詩506-5-16
中原中也記念館に行った日_〜後編〜- 服部 剛散文(批評 ...11*06-5-15
十二才- 吉岡孝次自由詩106-5-15
光臨- 天野茂典自由詩1106-5-15
ウォータースマイル- シャーロ ...自由詩306-5-15
呼音- umineko自由詩20*06-5-14
豹、その速さで壊れるな- AB(な ...自由詩406-5-14
浪人のアダージョ- ZUZU自由詩906-5-14
おっぱい- 虹村 凌自由詩4*06-5-14
きずな(母の日に思いを寄せて)- 恋月 ぴ ...自由詩33*06-5-14
バラバラだ・みんなで手をつなごう- 山崎 風 ...自由詩4*06-5-14
小熊秀雄に学ぶ_その1_- 降旗 り ...散文(批評 ...4*06-5-14
暗い日曜日- 六崎杏介自由詩5*06-5-13
姿見のうしろの物語- 佐々宝砂自由詩12*06-5-13
造られしモノ- 紫音自由詩1*06-5-13
しゃらびぃ- 降旗 り ...自由詩11*06-5-13
おまえの憂鬱なんて鼻歌まじりで笑い飛ばしてやるから- 大覚アキ ...自由詩406-5-12
善良- 水在らあ ...未詩・独白406-5-12
*ト音記号*- かおる自由詩9*06-5-12
さよなら、きゅうくつ- 小鳥遊儚自由詩206-5-12
渡る世間は神ばかり- 山崎 風 ...自由詩4*06-5-11
中原中也記念館に行った日_〜前編〜- 服部 剛散文(批評 ...8*06-5-10
あめ- 蒼木りん携帯写真+ ...206-5-10
面影橋- 落合朱美自由詩31*06-5-10
コトバコについて- モリマサ ...散文(批評 ...9*06-5-9
世界- 大覚アキ ...自由詩506-5-9
ひいて_ひかれて- ふるる自由詩10*06-5-9
夜に向かう実験艦シュレスヴィッヒ・ホルスタイン- 大村 浩 ...自由詩15+*06-5-9

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