自分探しの旅に出たまま
消息を絶って
もう5年になる
それまでは
詩人と称して
ネットに書き込んでいたが
チャリで転けて
頭を強く打ってから
自分の詩とやらが
箸にも棒にもかからない ....
夏が降り
降り終わり
何もないはざま
何もない宵


明るい
曇だけの
静けさが
滾る


横切っては消える
声と光
水たまりには
別のものが沈む

 ....
あの子がゴミだって捨てちゃったもろもろを

一ヶ月くらい水車の横に隠しておいて

さざなみがつくる境界線のもっと向こうまで

もういいやってなった一歩手前まできたら

僕ん ....
星を食べた少女は
嘘ばかりついていたから
みんなから仲間はずれにされていた

私の涙はどんな花も空色に変える、とか
私のくしゃみは太陽をほんのすこし
地球から遠ざけることができる、とか
 ....
出産を終えた私に指立てて「グッジョブ!」と言う2歳の娘 合格の通知来ぬまま卒業式 空になったグラスに飲み干した俺が恨まれている 私の スカルは 玻璃(はり)の うつわ
スキルは からっぽ なにもないわ
I am a ボーンヘッド頭が固いって言われてる 
けど いつかきっと はじけるのよ
石頭なりに 夢見ているの 

 ....
瓦礫の残る空き地は、日差しに
揺らめいていた、陽炎の向こうに
はるか彼方に、元気の良いビルが林立する
忘れ去られた、この空き地に佇んで

滅んだ営みの亡霊が語る
工員たちの笑い声や、怒鳴り ....
ただしい孤独は
凛として涼やかな音色であった

愛しい憂鬱は
窓辺に花をさして髪を梳かす

美しい季節は
褒めそやされて散る花びら達で
そこそこ保たれるものだ

どうしようもない時 ....
元彼のアカウントあり冬の暮 飴を取るときはひとつ
飴を頂くと手のひらにふたつある

言葉の意味を調べてひとつ知る
誰かと話をしていると
いつの間にか言葉の意味をふたつ知る

買い物帰りに今川焼きを買うときは
ひと ....
ああ神よ どうか
四十五パーセントくらいの誤解をお与えください
少なくても三十五 三十は行き過ぎです
勝手な想像と思い込みで
悩んだり喜んだり
怒ったり主張したり
素敵な誤解を捧げあって
 ....
綴った言葉は
ひとの目に留まったときが旬
綴っている間が旬


口にした言葉は
ひとの耳をかすめたときが旬
数年の後に思い起こすときが旬


秘めた言葉は
ひとに明かされ ....
草餅を摘んだ手にも指輪あり 地球から見えない場所で星になる 慈愛の糸でできた繭のような部屋は、安心だ。
管制塔のように 耳の中の音を分析する。


母の補聴器の購入のために 街にでた
街は祭り日。
耳の不自由な母と 私の世界は どれだけちがうのか
 ....
あの信号が変わる前に渡れたら
きっと うまくいく

ありふれた願を懸けた



決して走ってはならない

ありふれたルールを課した



早歩きがどんどん早くなる

早歩 ....
パソコンとかスマホの
画面に表示される
あの子の空とその子の空がくっついていくのを見てる
わたしの夕焼け
あちこちで
同じそれが
ひろがりつづけてひとつになるまで見ている
ここにも太陽が ....
古本屋で買ってきた
詩集の頁に
銀行の明細書が挟まっていた

お取引金額二千円
手数料百五円
お取引後残高十六円

そう記された明細書が
栞のように
詩集に挟まっていた ....
言葉の鎧を貫きたければ
言葉の剣を用いなさい

言葉の剣を防ぎたければ
言葉の鎧を用いなさい

どちらが正しい、どちらも正しい
どちらが強い、どちらも脆い
どちらが尊い、どちらも貧 ....
不幸だね。
混じりけのない、不幸だね。
純度100%の不幸だね。
もう誰も、あなたをとめられないほど不幸だね。
正真正銘、不幸だね。
今時珍しい天然モノの不幸だね。
遺伝子組み替えなんてし ....
父の手をさする

硬く曲がったままの指を
一本ずつひろげ
滞ったものが
少しずつ流れていくように
強張ったものが
僅かにほぐれていくように

節くれだった
頑丈な父の手

鍬を ....
花火見る顔で嫉妬心を隠している ぬいぐるみを口にあてて金が欲しいと叫んだ 最近
中二の娘が笑わない
あまりにも無愛想なので
お前最近目付きがゴジラに似てきたな

言ったら
本当にゴジラみたいな目で睨んできた

あまりにも怖かったので
さっさと自室に逃げた

翌日
静岡に帰 ....
あの時代に街を彷徨う男は
夜の気配のする街角で
剣玉を所在なげに操る
夕暮れの街灯の下
足を組んで剣玉する男一人

街灯から降り注ぐ
まやかしの光の粒は
ぼーっとした色を男に与え
髪 ....
異臭のする道に耳の長いネズミ
齧歯類は常に齧る。はを減らさなければ、死ぬまで、歯が伸びて行く。
猫は爪を研ぐ。爪の鞘を引き離す。死ぬまで、爪が伸びて行く。



人間は自惚れる。いろいろ挫 ....
おしるしが来てから二日後
夜、下っ腹に引きつる痛みがあった

陣痛 前駆陣痛か はたまた胎盤が剥がれてしまったのか
ネットで調べる仰向けの オロオロ妊婦

これは我慢できる痛みだから 陣痛 ....
根を断ち切ろうとしたから
枯死しかけたのだ
根は父からの愛

古い蔓を伐ったから
新芽は萎れたのだ
古い蔓は母からの愛

依存することを嫌い
愛されることを拒んで

君は自分にな ....
あおばさんのおすすめリスト(15331)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
自称詩人ヒデ- 花形新次自由詩114-6-21
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星を食べた少女- 小原あき自由詩12*14-6-20
出産を終えた私に指立てて「グッジョブ!」と言う2歳の娘- 北大路京 ...短歌814-6-20
合格の通知来ぬまま卒業式- 北大路京 ...俳句414-6-20
空になったグラスに飲み干した俺が恨まれている- 北大路京 ...自由詩214-6-20
セモリナ_フラワー- るるりら自由詩15*14-6-19
ネコジャラシ- 山部 佳自由詩214-6-19
ただしい孤独について- 梅昆布茶自由詩2014-6-19
元彼のアカウントあり冬の暮- 北大路京 ...俳句114-6-19
ひとつよりもふたつ- ichirou自由詩10*14-6-19
イノルフリ- ただのみ ...自由詩24*14-6-18
言葉の旬- 千波 一 ...自由詩414-6-18
草餅を摘んだ手にも指輪あり- 北大路京 ...俳句314-6-18
地球から見えない場所で星になる- 北大路京 ...自由詩914-6-18
透ける_風嘯_(すけるとん_ほいっする)_- るるりら自由詩16*14-6-18
早歩き- ichirou自由詩17*14-6-18
ぼろぼろの木陰を歩いている- モリマサ ...自由詩5*14-6-18
- 小川 葉自由詩714-6-18
資質- 千波 一 ...自由詩314-6-17
FUKOだね☆- うめバア自由詩514-6-17
父の手- Lucy自由詩21*14-6-17
花火見る顔で嫉妬心を隠している- 北大路京 ...自由詩614-6-17
ぬいぐるみを口にあてて金が欲しいと叫んだ- 北大路京 ...自由詩914-6-17
犯罪者の心理- ichirou携帯写真+ ...9*14-6-16
みせもの- ……とあ ...自由詩9*14-6-16
齧歯類- ……とあ ...自由詩9*14-6-15
痛みに強い女がうつ伏せで眠るまでの記録- 朝焼彩茜 ...自由詩23*14-6-15
クレマチス- Lucy自由詩1814-6-14

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