空が飛んでいる
空が飛んでいるので全ての羽が浮上する
見つめることはいつだって透きとおる
見下ろせば ものの在りかはかなしい

重力の堆積が歴史で出来ているなら
ぼくらの言葉は足跡のように ....
その昔
刑場へ向かう道程で咎人はこの橋の上に立ち
己の最期の姿を川面に映したと云う


インチキな占い師に
「貴女の前世は罪人でした」
と 言われて以来占いはやめた

この善良な ....
パンパカパーン

重大発表決定!
バカ男の考案した幻の獣についてしゃべっちゃいます

頭はシマウマ!おおっ!

身体はペンギン!ステキ!

右のハサミはカニ!
左のハサミは ....
にゃにゃにゃんにゃー(気持ちいいねー)

にゃにゃ、にゃにゃんにゃー(つか、重いって!)
いつのことでしたか
忘れてしまいましたが
絶句したその無言の先に
あの日がちらついていたのは、確かです

日溜りの微笑む
静けさのなか
涙は花ひそめ
無表情に泣いていました
それはか ....
世界はつながっているというのに
僕はまだその本当の姿を知らない

どこかで争いがおこっているというのに
僕はただ祈ることしかできない


それなのに僕は
まるで赤ん坊のように
泣 ....
「タンバリンをね
買おうと思っているのよ

できれば
きれいな色がいいわ
菜の花色の黄色とか
桃の花のようなピンクとか

ターンターンって
飛び跳ねるような音が鳴ってね
パリョーン ....
僕が
だれかの人生の
登場人物なら
脇役がいい
ほんのワンシーン
たった一言だけ
出番がある
そんな
脇役がいい
それが
憎めない
悪役ならば
なおのこといい
よろよろと海岸線を歩いていると
月が見えた
タバコの煙が風に乗って流れた
ああ俺は
照らす光におびえながら立っている

それから海に向かって眼をやった
錆びた商店街が背中にあった
波は ....
知らない人が書いた
解説付きの世界なんかを
ぼくは鵜呑みにしない

たくさんの人たちが
信じきってるデタラメを
真実だなんて思わない

ヌードの女も
どこかでの戦争も
有名人のスキ ....
自分が何者であるのかを忘却したヤモリが
月夜の草原を歩く
湿った土の上を迷いながら
虫の恋う声を聴いていた

冷えた風がつるりとした肌を撫でる
ヤモリは小さく震えた

きょろりとした眼 ....
ふわふわのシャボン玉の中では
ふわふわの魚が泳いでいる

しゅわんとはじけると
魚は空にかえっていく

私もかえりたい
空じゃなくていいから
ふわふわじゃなくてもいいから

 ....
降り積もるものだ 
わたしたちは更新されていく 
みえているものがあきらかにぬりかえられていく色に
毎秒ごとに降り積もるものに 
くちびるを噛みながら凍り付いた湖の上をショートカットする
ト ....
冷えた夜が
低地を這っている
これもまたもうひとつの
忘れられた夜であろうか
――あの人は
  貴重な生を召し上がりました
何ひとつ 言い残すことはなく
混沌の角度で経験は薄まってゆく
 ....
言葉の鱗粉を唇に引いて
舞う蝶の音域で放たれた音声は
宙にひらひらと軌跡を残し
風に混じりそして散る。
かろうじてあなたの指先に舞い落ちるなら
それはかすかに体温を奪い
意味の残滓を残すだ ....
ずるやすみの木で
かみさまを見かけた
なにをしているんですかとたずねたら
ずるやすみをしているのさとこたえた

ぼくも人のことは言えないから
ああそうですかと
おおきな幹にせなかをよりか ....
{ルビ烏=からす}と{ルビ鳩=はと}は向き合い
静止したまま じっと {ルビ睨=にら}み合っていた

空から舞い降りた一羽の白鳥
両者の間に立ち{ルビ嘴=くちばし}を天に向け
広げた翼はそれ ....


昼休みの男子休憩室の扉を開くと
新婚三ヶ月のM君の後ろ姿は正座して
愛妻弁当を黙々と食べていた

「 おいしいかい?
  結婚してみて、どうよ・・・? 」

と買ってきたコンビ ....
{引用=赤い木の実の瞳から
流れる涙は止まりませんでした}


身体の悪い妹に
この冬はどうにも寒すぎて
コンコン、コンコンと
咳を繰り返すたびに
雪が降り積もります

それでも妹 ....
「港は蒸気に包まれているよ
倉庫番の男はカモメに餌をやってるし
横縞シャツの丸太腕の男達は
朝から晩までせわしなく働いてくれる
一日中海の見えるベンチに坐り続ける老人は
二十年前に、船で出た ....
大人だってたまには
思いっきりお菓子を買いまくりたい
大人のお菓子屋さんには
ちゃんとグリコのキャラメルだってある

大人のグリコのキャラメルには
おまけに
ひとつだけ詩がついてくる
 ....
いっぴきのむしけら

どこからまよいこんだのか
へやのなかをあるいている

へんおんどうぶつのおまえだから
まふゆのさむさにうごきもにぶい

かんたんにつかまえて
ちょっとち ....
チェジはかわいい
あたしたちの街の中では世界一の女ということになっている
かわいいの次元を越えた、とマイカは言い
スヌーピーの鼻をへし折るかわいさ、とハイリは言った


チェジの腕はいつも ....
たとえば
カーテン越しの陽だまりに
できるだけぽつんと
たよりなく座ってみる

時計の針の
こちこちという音だけが
胸にひびくように
明るみの中で目をとじる

いつの日かお ....
見たことのある大人の
さらりとしたもうお帰りなさいの言葉が
肌の羞恥で
ぽた、
と、密かに融けた夕方5時


ええ
子供はわざと赤
のち、黒でした、その速度を把握でき ....
一段と冷え込む夜こそは
君のその名に相応しい

張りつめた空気
静かに降り注ぐ光に
映し出される{ルビ現実=オモテ}

打ち放った声
遙か彼方に吸い込まれ
暗く広がる{ルビ現実=ウラ ....
学校には開けることのできない
扉がありました
旧校舎の階段の裏のあたり
七つの南京錠のかけられた扉でした
錠のひとつひとつに一匹の蜘蛛が巣をかけていて
人の手を遠ざけて 日曜日になると
し ....
詐称猫は今日も星の名を騙る

彼女はあの有名な

『賭博猫』とも友達だったが

いつも騙されてはひどい目にあっている。

彼女は僕と話すときは

不思議なものを見るような目で
 ....
最初に巨大なテーブルが在つた。
テーブルこそは原初の者である。

テーブルの一辺は三千{ルビ阿僧祇=あそうぎ}四千{ルビ阿僧祇=あそうぎ}であつて、
其の対角線は五千{ルビ阿僧祇=あそうぎ}、 ....
アライグマに石鹸をわたしたら
小さな手をちょこちょこ動かして
とても楽しそうにしていた

まるまるとした石鹸は
みるみるうちに小さくなり
無数の泡だけを残して
アライグマの視 ....
あおばさんのおすすめリスト(15331)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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雨になる前に- 岡部淳太 ...自由詩10*06-1-17
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Lesson- 落合朱美自由詩40*06-1-15
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学校- 刑部憲暁自由詩206-1-15
詐称猫- 昏(ヤッ ...携帯写真+ ...7*06-1-15
蓋天宣夜- 佐々宝砂自由詩306-1-15
アライグマと石鹸- ベンジャ ...自由詩11*06-1-14

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