暖房のきいた薄闇のなかで
        ことさら物憂げにゆっくりと
        衣服を脱いでゆく

        (ここはそういう部屋だから)
 ....
訪ね来る甥姪ばかり伸び行きて輪転のごと新玉の侘び
年々に家は古びて絨毯も煤けまろうどはしゃぎごえ減る
黙然と高校サッカー観る兄の肩幅のみが去年と変わらず
嬉々と再た愚痴吐く姉の大病と幸を思えば腹 ....
未来世紀ブラジルだって、
物心ついたときから言われていたっけ
映像には黒いオルフェのモノクロ映画とSF映画
未来世紀ブラジルだって
子供の時から言われていたっけ
網膜には怪しげなコ ....
心の奥底から
ぼこん ぼこん 
呻くように
呟くように
一つ 
また一つ
上がってくる
白いあぶくを
押しつぶす
日々の生業に
心を添わせようと

外側は
辛うじて
規格品 ....
嫁いで どれくらいたった時からだろう
実家の両親が 他家の者として私に接し
夫の両親も 嫁として私と接した

血族でも 他家の者になった私は
実家の事には 深く口を出さず
それが お互いの ....
{ルビ宙=そら}に向かって 翳した{ルビ掌=て}
ちっちゃな指の隙間から
見える夜空

月と星 天上を照らす
蒼白く磨ぎ澄まされた星々は
夜の静間に息づいて
光年の{ルビ刻=とき}を数え ....
トンビが輪を描いた
僕はそこに
メッセージを探す
空っぽの空に残された 足跡に

寂しいけど 寂しくない
不思議な気分だ
君の温もりを求めなくても
すでに世界の腕が
僕を抱きかかえて ....
何もない深い海に
沈みたいときがある
そんな気持ちが
突然わたしから出入りする
たとえば地下鉄の窓からや  ....
今でも あの場所を流れています
高速道路の車列が整然と
途切れない 地平線のように続いて

形にならない声を
無差別に浴びて打たれ
そして 流れ 流れていく河

大きな河の膝の青タンを ....
人は皆いつか「自分」という
透けた衣服を、脱いでゆく 

その日まで誰もが人という 
何処かが欠けた、器です。  

(器にはゆるしという
 {ルビ一滴=いってき}の水が響く  ) 
 ....
白鶺鴒と歩道ですれ違った


Pardon, forever!



スタスタスタ、にっにっにっ
{画像=120107114152.jpg}

春になっても
その球根は芽が出なかった
「おばあちゃん、これ、フリョーヒンだね」

知ってるよ
フリョーヒンは時々現れるんだ
僕が働い ....
<1>

これがなければ
生きることができなかった

これがなくても
たぶん死ねなかったけれど

これがあったほうが
人様に迷惑をかけない
はずだった

これがあったほうが ....
あのね、正しい空はいつだって

きっと明日は暑いから動けない

たとえば夜からうまれた一瞬ならば

細胞の色にそって
私は彼女を嘘つきだと言う

線上にならぶ
黒いすきまからみえる ....
愛する{ルビ女=ひと}と結ばれる前 
この手は一度、天にあずけた 

働く場所が決まる前 
この手は一度、天にあずけた 

これから家族3人で 
叶えるたった一つの夢の為に 
妻のぬく ....
愛不足 爪を噛んでるクリスマス 

娑婆に出て10年ぶりの冬景色 

かあさんを庇い刺されたサンタさん

落とし穴落ちて出られぬ冬の浜

凍空に生きる方向見失う

鴛鴦が互い ....
〜しりとり四行詩より〜

いっぱいの 期待に
居ても立っても 居られず 
体たらくな生活は ひっそり
のつのつと降る 雪のしずか
(2005/02/15)
{引用=尊敬}
{ルビ此様=かよう}に不埒な {ルビ我=わ}が恋知らぬ
ぬしの手の上 くちづけを





{引用=友情}
喜怒哀楽の 皆を受け入れ
それでも許すは 額だけ

 ....
人生という苦手な課程を落第し続けた僕の
その沢山ある蝶番のうちの
どこへと君は紛れ込んだのだろうか
君は笑っているね
君はすべてを笑っている
君は人生とも社会とも言葉とも
笑顔で向き合って ....
彼は誰時の薄明かり
隣のプレデターが覚醒しないよう
そっとエイリアンは飼い猫に朝の挨拶を済ます
飼い猫は小さな赤い口を開け
小声でキュアと鳴く
彼女もプレデターは怖いのだ

食い扶持目当 ....
ああ、
貧乏に生まれて
貧乏のままで死んで逝く

ああ……
啄木さんや一葉さんの
気持ちがちょっと分かったけど……

才能は銀河の果てほど差がある!

ああ、もう
わたしなん ....


幼い頃、「またあおうね」の挨拶は会うでも遭うでも逢うでもなく
すべての可能性を包括していた

loveにもlikeにも捕われず
すきだとささやきたい

漢字とカタカナとアルファベ ....
           


           らくだ色の毛布のなかで            
           ひだまりに
           あたまを撫でられた
        ....
空から垂れるものは
何本の線ですか
すがるも はなすも
自分次第でしょうか

君はゆるやかな
さかをのぼっている
私はその背中を押したいけれど

おまえはおまえの…
そうきこえるき ....
溺れる人が
泳げないとは限りません
泳げるはずなのに
溺れてしまうことは
よくあることのようです
また
溺れた人を助けようとして
しがみつかれて
共に
溺れてしまうと
いうことも多 ....
もやいがほどけて

岸からゆっくり離れ惰性ですすむスワンボート

寂れた観光地の人工湖は静かでのっぺりしている

スワンボートは誰も乗っていないんだったら

おひまをいただき

ペ ....
まぶしさがいずこからかやってくる
湖面は揺れ 
私は浮かび上がろうともせず
かといって沈み込むこともなく
散り散りとなった魚たちの肉片を
生臭い目で受け止める

巣の中で縮こまる小鳥のよ ....
どこでもない幸せは
どこからやって来るのだろう
何も見えない心の奥底か
からっぽの場所に吹く風か

何気ない言葉は
どんなに深く軽い想いから生まれるのか
この思いは誰も知らない 見つから ....
きっと その
水色の子は
女の子でしょう

あなたに 毎日
愛をささやきに
来たのでしょう

私の真っ白い子は
おしゃべりで甘えん坊で
食いしん坊でした

どこからか
飛んで ....
一年の最後に
日めくりカレンダーは
ちょっとさみしげに
でも満足げに
最後の仕事を終えた

一日は
吹けばとぶような
薄っぺらい紙だったのに
過ぎ去ってみれば
こんなに厚い
めく ....
たまさんのおすすめリスト(5208)
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新年- salco短歌4*12-1-9
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お面- 砂木自由詩20*12-1-8
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再会- まーつん自由詩7*12-1-8
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なぐられ河- subaru★自由詩24+*12-1-8
人の器_- 服部 剛自由詩7+12-1-7
新年のハクセキレイ(三行詩?)- 木原東子自由詩8+*12-1-7
百年球根- そらの珊 ...自由詩11*12-1-7
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いっぱいの- 板谷みき ...自由詩1*12-1-6
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挽詩- 葉leaf自由詩512-1-6
彼は誰時(かわだれどき)のエイリアン- ……とあ ...自由詩12*12-1-6
【_嘆き……_】- 泡沫恋歌自由詩8*12-1-6
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まどろみ- 石田とわ自由詩10*12-1-6
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溺れる人- そらの珊 ...自由詩13*12-1-6
スワンボート- 灰泥軽茶自由詩6*12-1-6
氷雪の灯火- within自由詩12*12-1-6
おとずれ- 加藤自由詩8*12-1-6
幸せな子- 森の猫自由詩15*12-1-5
日めくりカレンダー- そらの珊 ...自由詩7*12-1-5

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