夏の雪降る深海の
窓にうっすら映る影
ちょうちん鯨の大口に
飲み込まれたのかマルラメの
思考の中の小宇宙

星々の輝き 極彩は
積乱雲のその向こう
遥か彼方に拡散し
そのまま夢の辺境 ....
どんな美しいひとを
思って

いや、前にして

あなたは言葉を紡ぎだして
いるのだろう

甘く柔らかい感触は
いつも あたしの心を
くすぐるのだ

大きな体のどこに
少女のよ ....
どんなひかりになにを見つめていたのだろう

彼女をさいごこの世で彩ったひかりたちに

なんどもなんども

ありがとう言いながらぼくは震えている


髪の毛の生えていない頭にかぶってい ....
まだこれからも
咲いてゆくのだと思って
種を蒔く人がいる
空がこときれたように
雨がとつぜんやみ
後には思い出のように風が流れていた
大地もしっかりと
流れていて 古い
しきたりの中で ....
憧れは青空高く浮かぶ雲の上
いつも そこから見上げれば
勇猛が空彼方に群立つ

届かなければ届かないほど
人は触手を伸ばしたがる
子供だって大人だって

雲に乗っかれる憧れの姿は
み ....
鳩時計といっしょに3時をお知らせする ババババリバリ
爆竹ならす
はじけて散る
散り散りなって
どこへ

煙る、夜空の上に曇る

たぶん史実はほどほどに、くり返す
わたしもどこかでくり返している
軟い心臓の奥にある ....
おかあさん
おかあさーん


わたしを産んだ日は
晴れていたと聞きました
満開のサクラ
初夏のような西陽のなかで
汗をかきながら
わたしを産み落としたと。
産院の名前を覚えています ....
何もない
やるべきことが何もない
ぼんやり庭を見ている
小学校入学前で
幼稚園に通っていないぼくは
兄たちが学校に行っていて
遊び相手がいなくて
やるべきことが何もない

ぼんやりし ....
まるごとわたし、なつごもり
こんな季節なので
あなたと顔を合わすのもおっくう

真っ盛りに教室漬け
教科書ノート参考書の順で
男子と女子が、かたちもなく
見えない上下運動をくりかえす ....
苦々しい限りの“本音”を
彼女は黙って受け止める

そして、私をまっすぐ見つめて笑った

「まったく、口が悪いんだから!」

私も意地の悪い顔でふふんと鼻を鳴らし
「お互い様でしょ ....
夏の日の宇宙の深さ星の数

冷房費払うつもりで夏カジノ

チョコアイスとけきってまだ愛されず

夏館ネコがいっぱい出るテレビ

八月を生きるしかない黒揚羽

炎帝を飲み込みサ ....
その
日没に名前はない

幾重にも
さまよう翼が
無効を告げられるだけ

次々と
帰されるだけ


名もなき標は
明々と燃えながら
あまりに
静謐で

無数の火の粉 ....
{画像=120814011903.jpg}



喫茶店を出て目を上げるとポプラ並木が

今日も朝の熱気が
夏の日の予感を感じさせる
今日も暑い一日が始まるよ

朝一番のぼくはとて ....
田舎はかびくさい
亡くなった人のバイクが道筋に置かれたまま
それになにも言わずに暮らし続ける
庭の木は森のよう

思い出の中にもどされ
教室の落書きみたいに
なぞられる
そんな存在にな ....
まだ曇り空

少し前に雨が降って地面は濡れている

綺麗に洗われた石畳の道を歩き

色艶溢れて髷結う人々が行き交いそうな

長い石段をゆっくり登っていると

小さな蛙がよこから
 ....
熱を帯びたむず痒さが
背中の真ん中あたりから
尾骨に向かって這い降りていく

机の上の観葉植物の彼方に
白い砂浜が見えたことにして
遠い目をしてやり過ごす

生まれた時から猫背の内 ....
カップヌードルがのびるまで
あなたのこと考えてた
かなしいけどおなかがすくから
ズルズルと

涙がでちゃって
おなかがいっぱいなってこころがすっかすっかになって

日常はなんとなくすぎ ....
息をする間もなく朝の空気を飲み込む
死なないでねむけ 両のてのひらで香りをすくえない
浅くなっていく 汚れていなくなっていく 脳みそから真新しさが垂れだして
視界の奥はまっすぐになってしまった
 ....
Iカップに
見せかけるため
入れるのを
貧乳界では
iPadと呼ぶ
オレンジの月が

まっぷたつになって浮かんでいる

はんぶんの月が

悲しくもないのににじんでいる

だからなんだというような景色が

あらわれてはビルに隠れている


子犬 ....
ポリープが見つかりました原爆忌

夕涼み羽根軽くなる軽くなる

歯で弾いたギター燃やして夏の月

神々の人間いじめ天地炎ゆ

ハードルを全部倒して氷水

睡蓮がさりげなく咲く猫 ....
 褪色したかこはモノクロ
 セピアのくすむ
 鉄錆の
 あかがね色

 ふくざつに入り組んだそら
 四角い工場群がある昭和のはじめは卵の
 ちいさな箱
 筒状のえんとつ
 ....
固く強張った叫びの表面から
水が剥がれる
一枚の皮膚のように
音もなく
樹齢千年の眼差しに救われて

水は
季節の波紋を揺すり
懐かしい演奏を軸とする
流れと
陽光の到着を待ちなが ....
おばあちゃんが言った
ふりかえっちゃいけないよ

茄子の牛に乗って空へ帰る人たちを
見てはいけないと言った

だってさみしくなるだろう
送る方も
送られる方も、さ

藁を燃やして送 ....
先方は 意外と 
疎遠だなんて 
思って居ないのかも 知れません 

気にしているのは こちら側で 
多忙な 毎日の 中では 

日々の循環が 
あっと言う間だったりも 
するのでし ....
わたしは写実をつなぐ
紙に沈む点を見捨てる
森のむこうの森
水たまりにくちづける


紙を裂いたかたちたち
紙を裂いたかたちにつづく
涙を抄い抄われる手が
別のし ....
あなたの握るおにぎりは
いつも大きくて
中身はおおよそ梅で
わたしが出かけるときには
「お金を使わず済むように」って
たかだか100円程度のことなのに
保温のバッグに
詰めこんで
 ....
夢みる機械が煙を吐いた
明日はどうしよう

時計よりも早い回転でしっぽを生やす電信柱
ダムの真ん中に大きな城を建てて
訳あり顔で頷くロバを
線路の海に連れて行く小柄なロックンロールジプシー ....
とりどりの花散らしゆく街にきみの息づくしるし捜す

トロピカルドレス熱く纏う真夏のひとみと星とヴァンパイアー

ロードムービーからもれるつめたいバーモントの月ちょっと欠け

絶望的に収縮す ....
たまさんのおすすめリスト(5200)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
粋人の午睡- ……とあ ...自由詩10*12-8-16
蚊帳の外- 森の猫自由詩13*12-8-16
さいごこの世で- 吉岡ペペ ...自由詩1512-8-16
種を蒔く人- 岡部淳太 ...自由詩1212-8-16
憧れは雲の上- subaru★自由詩20*12-8-15
鳩時計といっしょに3時をお知らせする- 北大路京 ...自由詩13*12-8-15
きえ_なつ- 唐草フウ自由詩9*12-8-15
祈り_〜八月生まれの母へ〜- 銀猫自由詩13*12-8-15
何もないのに- 殿岡秀秋自由詩412-8-15
さまよい- りこ自由詩16*12-8-15
ティータイムのお時間です- 三奈自由詩1412-8-13
逝く夏- 北大路京 ...俳句15*12-8-13
くれない綴り- 千波 一 ...自由詩8*12-8-13
8月の空とポプラ並木- beebee自由詩1812-8-13
帰省中- 朧月自由詩712-8-13
雨のち曇り時々蛙- 灰泥軽茶自由詩8*12-8-13
背の虫- nonya自由詩19*12-8-12
かがみよかがみ、あたしは元気です- じじ自由詩20*12-8-12
ねむけ- 十二支蝶自由詩112-8-12
Aカップ短歌2_____頭脳編- 花形新次短歌112-8-11
はんぶんの月- 吉岡ペペ ...自由詩512-8-11
俳句2012_8月上旬- 北大路京 ...俳句7*12-8-10
フリーハンドのくろい線- 石川敬大自由詩15*12-8-10
水路- 綾野蒼希自由詩15+*12-8-10
盆送り- そらの珊 ...自由詩2312-8-10
気にしているのは_こちら側- 藤鈴呼自由詩6*12-8-10
ノート(羽音)- 木立 悟自由詩912-8-10
梅のおにぎり- 千波 一 ...自由詩8*12-8-9
猫の国- カマキリ自由詩912-8-9
やさしい夢- 梅昆布茶短歌612-8-9

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174