夜のひと
街角で下を向き、
誰だかわからないひとを待っている。

夜のひと
あなたはネオンを浴びてピンク色に輝く。

夜のひと
せめて今夜だけ
せめて今夜だけでもと
毎日のように。 ....
夕御飯は味噌汁にメザシ三匹ぐらいがちょうどいい
これは誰かが言ったこと
人生も此れくらいがちょうどいい 。

朝飯はパンにミルクコーヒーで仕事に向かう
物足りなさがちょうどいい  ....
{引用=秋空に寄りかかる鱗雲が
開け放たれた海の際までずり落ちて
きみが咳込みながらズボンを降ろすのを見ていた
秘め事はスライドガラスに貼り付けて
食べきったトマトの缶に詰めてある
きみと
 ....
硝子窓の向こう側
暗闇の中で
蜉蝣の透明な翅が
月の雫のように光っている

―― ヤミガコワイ……

呟き声がした
わずかな物音まで
深い闇に吸い込まれていく

一枚の硝子に仕 ....
微笑みの外骨格を
こじ開けて
嘘のガラス転移点を探り
じっと観察しながら
ビュレットから始める
とある愛の滴定

被験体は少し
怯えているようだ

手袋をはずして
華奢な頸椎をか ....
差し障りのない罪を
いくつも背負い込んで
眉の間に深い縦皺を寄せて
のうのうと生き長らえてきた

脱ぎ捨ててもいいような昨日を
ご丁寧にたたみ込んで
誰が見てもわかるように
不幸の ....
  胡散臭い
  新興宗教みたいな夜のバーで
  僕は水しか飲む気がしない
  みんないて
  みんないない
  ここにあるのは
  下手糞な詩の下手糞な朗読
  ここにあるのは ....
お嬢さんは入らない
永遠に入らない
けれど僕らは
いつまでも
なわを持った腕を
まわし続ける
四十肩の痛みを堪えて
ひたすらまわし続ける
声を嗄らして叫び続ける
「お嬢さん、お入んな ....
週五日希望ですが
あとの二日こそが希望です
そんなもん

人を幸せにする幸せを
知っているあなたよ
ありがとう
あなたのおかげで
この社会はやさしい

それでも
しあわせな人生な ....
人は昔
山や森から旅立ち
平らな場所を更に平らにして
共同体を作り
田畑を作り
自然から借りたものから
自らの築き上げたものから
実りを得ていた
今もそれは続いている

しかし
 ....
昼下がりの人気の少ない公園のテーブルで
ノートを広げ
考え込んでいる様子

まさか遺書でないでしょうね
まだまだ若そうな女性の人差し指が
あごを支えて止まっている

見知らぬ人だか ....
こうあるべきだと
おもっても
からだはおもうように
なってくれない

かりものの
このからだには
いでんしがやどっている

こうあるべきだと
おもっても
いでんしはな ....
房総の
浜辺で信じた
存在の
あなた 今頃
どこの海にて




遠い目で
何千万の うねる波
眺める{ルビ表情=かお}が
どこか似ていて





この{ ....
{画像=110927215321.jpg}


(扉絵:雨傘をさしてニッコリ笑うボクのアップ)

(絵?:雨傘をさして飛び出して行くボク。地面には大きな水溜り。)


雨降り
お迎え ....
泥のなかに いたね
いつも そこしか
なかったね

汚れることなど なかったね
すべてを 受けて
おのおのだった ね

なんにも 簡単じゃなかったね
だけどなんにも  ....
 
 
鬼ごっこをしているうちに
本物の鬼になっていました
友達は逃げ回っている間に
立派な大人になり
一人また一人と
遊びから抜けていきました
夜は水槽の魚に
言葉を教えて過ごしま ....
熱帯夜が明けた
翌朝の駅前通り

ハンカチを頬に押し当てながら
駅へ向かう街路樹の下に

無数のセミが落ちていた

電車を気にする私や
数歩先を歩くYシャツの人の
慌ただしい靴音が ....
二子玉ライズの空中歩道は
向かいの広大な更地へ伸びるらしいが
この世界不況下
行き先の着工が遅れに遅れて伸び悩み

曇天の早朝
工事途中の突端には
長い銀髪の天使がしゃがんでいる

 ....
降りてこない遮断機の前で
ひとり半目の
通せんぼ。

向こう岸の空気。

酸化しないと決めたはずの鉄が
怯えるかのように
急激に震えだす。

半目の背丈ほどある姿が
決まり事の便 ....
手持ち無沙汰に見上げれば夏のような雲の動きと

山すそは無残に切り開かれ
ひとの忌み嫌うものの一切合財を

そのはらわたに黙して受け入れているのか
それとも受け入れざるを得なかったのか
 ....
ヒグラシの虫かごを片付けながら
また来ますよ と夏が言ったので
私は わかってますよ と返した

入道雲と夕立も出ていくみたい


いつも 夏は勝手にやってきて
小さい 秋を残して ....
からだがかわいて
つかえなくなった

晴れた日があれば
わたしを日なたにつれていって
骨までちゃんと
腐らせてください
顔文字と にらめっこする 昼下がり
思わぬメール ほくそ笑む我
今朝は左足から玄関を出たので、帰りに雨が降ってしまった。

降り注ぐ水滴は国家予算を否決させ、太陽の寿命を2年縮めた。

おかげで地球裏の内紛はとりあえずの終結を見、駅前のパン屋は赤字になった ....
生まれて初めて
合コンというものに行った

どうやら
男が童貞であるか、そうでないかは
話の内容や、話し方ではなく
第一印象でわかるらしい

居酒屋の座敷で俺はまるで
金魚鉢に入れら ....
空にサカナ
真夜中の太陽
緑色のオレンジジュース

永遠の幼児
逆向きの時間
現代の恐竜時代

金持ちだけの社会
命の定義
音楽のない世界
信号機がつなぐ道と道を
ただアリのように進んでいけば
今日も君に会える

くしゃくしゃと音をたてて
わたしを満員電車に詰め込めば
明日も君に会える

いつまで君に会えるかな

雨が ....
{引用=  夕暮れ近くになると
  老いた女がアスファルトに
  一つの箱を置きにくる
  ただの箱だ
  ダンボールでできた、薄暗いだけの
  小さな箱
  それを置くと女はきび ....
ほしになれ ほしになれ

雑多な日常 ほしになれ
記憶の海よ ほしになれ
あらゆるいろいろ
ほしになれ


屑かごにはいろいろあるものです
捨てれば遠くに忘れていく
 ....
時の器に
夜がすこしづつ満たされていく

眠りついた月の横顔

埋もれた砂時計の砂丘は、はだしのぬくもり
天よりふる砂を見つめては
閉塞されたガラスにふれる



砂の音はや ....
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