吉田朝足氏はきのうきょう来日した帰化人ではない。
築二十七年の邸宅は、バブル高騰の直前に七千八百万円で購入した。
それでテニスコートもプールもないのか。
と、訪れた親族を次々に絶句さ ....
葉書は、
白い壁の長方形の紙の家
うすい、
厚みしかないためにひとりで立つこともできない家
寝転がったまま まだ見ぬ遠い街を夢みているのだろうか
小さな窓がある
そこに灯されるのは あかり ....
閑散とした海辺のペンションのように
広々と逸脱した時が迎えてくれるのなら
片手間に解いてみるのも良い
この絡まった七色の意図を
だが
雨の指で打たれ続けることばは嘘
....
あたし ハイヒールの
似合う女になりたかった
白い開襟シャツのブラウスと
黒いタイトスカート
BLUE NOTE クール・ストラッティングの
レコードジャケットみたいな
美しい脚の女に憧れ ....
のぞまれない悲しみは
きっとある
のぞまれない優しさも
きっとある
ひとつ残らず
のぞまれなくても
わたしはここに
立っている
言えず終いの
いたわりがあ ....
小細工は無しというのが小細工だダイヤモンドのシャワーで流す
張り詰めたもの
鋭く一文字に空間を切り開く
切ないもの
鬱々とした恋の綱渡り
儚いものばっかりを見てはいけないのだけれど
儚さばかりが心のよすがだった
国家が機能しない病気の国 ....
バイクの後ろに乗せられて バイバイと
母の実家に行った 四歳の頃
家族と離れて 初めて一人
そんな自覚もないままに
しーんとして広く感じる居間や台所
少し高い所にある黒電話をみつめた
しば ....
2才児が
真剣な表情でタオルをたたむ
クレヨンを握った小さな手で
クッキーをつかんだ丸っこい手で
タオルをたたむ
見よう見まねで
やっと半分に
すごい!
上手ね
....
あなたが珍しく
自ら自分のアルバムを持ち出してきたから
少し不思議だった
「なんとなく」
なんて言うけど
これまで一度も
開いて見せたことなどなかったのに
あなたのアルバムには
当 ....
野イチゴ摘みに連れてって
もう夕方だけれど、そんな小さなことは忘れましょう
暗くなってもいいじゃない
月明りで摘みましょう
おいしくなくてもいいじゃない
野イチゴだってことが ....
生きるのがかったるい
起きるのがかったるい
そう 何もかもが かったるいんだ
筋の読める映画
見え透いたスローガン
愛は押しつけがましく微笑み
悪は歯を剥いて唸りかけてくるが
俺 ....
空から枯葉が落ちてくる
頭上の木から切り離されるのではなく
空の見えない高さから
無音とともに落ちてくる
空の見えない高さの
さらに高いところの
その向こうがわ
宇宙の深淵のような場所か ....
オラオラオラァ!
モダンで薄っぺらな靴なんて目じゃねぇ
ちびて薄汚れちゃぁいるが、これが歩み続けたおいらの勲章でぇ
わずかにからだがゆれている
冷気さえ眠る夜に
自分がふれた蛍光灯のスイッチの紐が
ゆれているのを見て
からだがむしょうにふるえてくる
ずいぶんと経たが
もうな ....
自分を責める
君は哀しい
君はピュアだから
君はかんたんに
傷つけられる
人を
辱しめる人って
いるんだ
....
深紅の薔薇を投げた夜
いくつもの吐息をかさねていた
僕達の想いには名前がなかった
そんなもてあました悲しみが
僕達は好きだった
いくつもの季節を共有し
違和を閉じ込めた小箱を持って ....
あるだけの色を使った絵も
覚えたてを書き並べた字も
すべてきみの詩(うた)になる
一枚一枚
大切に束ねて
詩集はきっと
ベストセラー
表紙はきみの似顔絵
母さんが描いてあげる
....
明日に何かが変わるそんな幼稚な占いをしてみたが
旅人、と言うにはあまりにも違和感を感じる
この翼
翔ぼうにも言葉が無い
昔、叱られた
送電線の一羽に孤独を感じてはいけないと
彼は孤 ....
尽きない想いに眩暈して
それでもいつかは尽きるいのち
燃やし尽くし
願い尽くす
夜も更け
この秋も発ってしまう
待たれていたころを偲ぶ
影ひとつ
過ぎて愛想尽かされ
厄介者
....
魚編の漢字が好きだ
目から鱗という言葉が好きだ
逆鱗に触れるという言葉が好きだ
そして わたしの言葉を読んでくれるだろう そんな あなたが好きだ
回遊する魚のように
....
生きていくために身体を壊す
ホッチキスでとめただけの簡単な詩集、でもそれを君は本と呼んで、束ねられた数枚の紙でしかないそれを僕に差し出すと、君は下を向いてコップについた水滴を指で撫ぜた。
何気なく開いたページには、立てこも ....
「路上で突然ですが、
果物買ってくれませんか?」
「さっきまで
そこで売っていたのですが、
少し残っちゃって」
立川駅の歩道橋の下で
前を歩いていた人に袖にされた、 ....
たとえば
人は誰かを捨てるとき
オブラートに包んで
口に入れる
ゆっくりと嘘が溶けていくように
胃の腑に落ちた
真実の味が
逆流して口の中に溢れだしたとき
その苦さに顔をゆがめ ....
自分の手のひらを見て思うんだ。
僕に、何かが出来ないかなって。
この手で何か、人のために
作ったり
奏でたり
守ったり
描いたり
....
まじないめいた
隙間がすきです
ほほえみきれない
ほの明るさも
あしたはぼくを
待ちますか
おんなじ思いの
きみですか
危ういそぶりの
ゆるしがす ....
言葉は何処までも流れてしまう
僕は君とあんなに語り合った
というのに覚えていないんだ
何も
無数に星が瞬く空を見上げていると
なんだが吸い込まれそうで
目を逸らしてしまったんだ ....
ふかくふかく沈んでいく
ひかりが ひとつひとつみえなくなり
一番遠くのほうで白い水仙がゆれている
たびたび あわがすこしずつのぼっていくと
呼吸しているこ ....
カンヴァスに描いた静物画に
わたしは真っ赤な色を置く
油絵を描く時は
その目に映るものの色と
正反対の色 ....
たまさんのおすすめリスト
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タイトル
投稿者
カテゴリ
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日付
インド人_吉田__(後)
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salco
散文(批評 ...
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12-11-28
紙の家
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そらの珊 ...
自由詩
21*
12-11-27
七色の意図
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ただのみ ...
自由詩
17*
12-11-26
【_ハイヒール_】
-
泡沫恋歌
自由詩
11*
12-11-26
夢なかば
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千波 一 ...
自由詩
18*
12-11-26
シャワー
-
北大路京 ...
短歌
3*
12-11-26
タイトロープ
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梅昆布茶
自由詩
16
12-11-25
幸せは眠っている
-
砂木
自由詩
15*
12-11-25
退避場所
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wako
自由詩
8*
12-11-25
アルバム
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小原あき
自由詩
14*
12-11-25
野イチゴ摘みに連れてって
-
ゆべし
自由詩
4
12-11-25
おっさんのブルース
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まーつん
自由詩
8*
12-11-25
枯葉
-
岡部淳太 ...
自由詩
11
12-11-24
オラオラオラァ!
-
殿上 童
自由詩
24*
12-11-24
新生_デッサン
-
前田ふむ ...
自由詩
9
12-11-23
嘘の仮面
-
多紀
自由詩
8*
12-11-23
デスペラード
-
梅昆布茶
自由詩
31
12-11-23
ホッチキスでとめただけの簡単な詩集、でもそれを君は本と呼んで
-
小原あき
自由詩
9*
12-11-23
心の旅
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ぎへいじ
自由詩
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12-11-23
いのち
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もっぷ
自由詩
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12-11-23
ホッチキスでとめただけの簡単な詩集、でもそれを君は本と呼んで
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るるりら
自由詩
23*
12-11-23
生きていくために身体を壊す
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北大路京 ...
自由詩
15*
12-11-23
ホッチキスでとめただけの簡単な詩集、でもそれを君は本と呼んで
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木屋 亞 ...
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泡沫恋歌
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12-11-22
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この指とまれ
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自由詩
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12-11-20
『流血』
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自由詩
14*
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