夕暮れがやって来る頃決まって私の腕に止まる君
ねぐらへ帰る途中なのだろう
一羽であることもあるし
友達を連れてにぎやかにさえずることもある
いやもしかしたらきょうだいだったのかもしれない
あ ....
雪のような歌がある
静かにふってきて
いつのまにか景色を一変する
真新しい一面の白紙を前に
こころ躍らせる者
昨日を忘れてしまい
ペンのように立ち尽くす者
雪のような歌がある


 ....
ごつごつとふしくれだっていくものが
望む形に程遠く
お前を育てていくのだとしても
遠く海を越え吹き渡る風に
しなやかな枝を延べたい願いがある
あの虹は君に向かって架かっているのだろう
消えないうちにクルマを飛ばせば逢えるのかもしれないな

幸せの音がたぶん鳴っているんだろう
庭には綺麗な花が咲いてコドモが唄ってるんだろう
とき ....
とびっきりの笑顔ひとつください
おいくらでしょうか?

こころの痛みを鎮めるお薬ひとつください
どこかにありますか?

曇りのない青空のもと
もうお気に入りの傘も要らないと
言ってくれ ....
3が降っているお店を見つけた。あまりにもたくさん降っているので、ウィンドウの左端に溜まってプルプルと震えてるみたいに見える。これはきっとサンプルなんだろうと思って3の一つをつかんで引く(pull)。す .... 向こうの林の梢の上に
三角からすを止まらせて

昨日のぼくの ろくでなし
あしたに恃む すべもなし

雲にまかれた梢の陰に
三角からすを潜ませて

(三角からすっていうのがいるんです ....
目が口ほどにモノを言う人たちに囲まれて
君の視線のフィラメントが闇のように漂う
人見知りがひとり 見知らぬ人たちと
待合室でチェスの駒みたいに包囲され
遠くから黙々と頭を打つ冷たい秒針は亡霊だ ....
 二十年来使ってきたざるを買い換えた。そのざるには欠点があり(それは使い始めてすぐにわかったことだが)持ち手になる場所にほんの少し金属が出ているらしく、私はなんどもそれによって手を傷つけてきた。傷とい .... うつむく癖があるのです
うわめづかいに空を
ちらっとみる癖があるのです

ほんの少し
確認するだけでそれでいい

あるのだから
空はいつもそこに
わたしは
わたしのなかの光を
信 ....
哲学書一冊借りて秋刀魚焼く スーパーの袋にいっぱいのみかん
向かいの席に座ったおじさん
着いた駅のホームで倒れた
淋しかった夜更けのホームが
めいっぱいの 太陽の色にあふれて 


スマホで救急車を呼ぶ人 
 ....
土から抜かれた細葱を刻んで
食卓にそえる

グラスに水を入れて
残りをさせば
頭と根がのびてくる

日にひとつ
歩みをへらし
粥をへらせば
命でこのよに
帰れるけど

初雪の ....
たいせつをさがしている
大袈裟でもなく控えすぎず弾力をもつもの

空は低いが僕の中にそれをおしあげる力があるだろうか
誰も風化しない星々も変化しないのではちょっと困るのだ

粘土のように塑 ....
前に体重がかかっていますね
と 足型調べる靴屋さん

胸は反らせているはずなんだが
と わたし

町中を歩いて
ウインドウに映るわがすがた横目で眺めれば
なんと言うことだ
前屈みでせ ....
夜が明けたら
真っ白の世界
魔法使いが杖をひとふり
呪文を唱えた
犬は喜び 庭駆けまわり
猫のあたしも
心躍る

歩道橋ですれ違う子どもはみんな
いつもよりはしゃいで見える

い ....
天気予報を見ると、日本のどこかに雪のマークがついている。ツンとした空気の真ん中で、息を吐く。するとその音が思いのほか大きくて驚く。あったかい毛布を肩にかけ、音楽を聴く。ロックを。できるだけ明るいロック ....             151126
稚内から
26時中
わからないから
浮かない顔して
雪虫を眺めてた
あれは15歳の時だった
ナンバー87はと問われ
78ならば受信用5極真空管
 ....
ケンケンパ
ケンケンパ

道路にロウ石で丸を描いて

ケンケンパ
ケンケンパ

まるまる転がるよ

ケンケンパ
ケンケンパ

見上げてね

ほっとしてまた下を向き
ケン ....
もう二度と歌は歌わない
そう決めたのは
合唱コンクールの練習の時
隣の子がクスッと笑ったから
以来本当に僕は歌を歌わなかった
音楽の時間は口パクで通したし
歌のテストの日はズル休みをした
 ....
いいことはすき それはいいことだから
歌はまんべんのないレクイエム
少女も老婆も祝福される
くつがえされない真理
革命は戦いではない 現実じゃないから
コーラの泡みたい
わたしたちはつぶつ ....
例えば、それは記念日の夕食の
テーブルにある蝋燭が照らす淡い瞬間
ワインで少し赤くなった顔が綻ぶ瞬間
例えば、それは久しぶりに家族で行く海外旅行の
澄み渡る天の青を仰ぎみる瞬間
遠くに見える ....
ゾウさんのお鼻は
不思議な鼻だ
バナナをつまんでお口に入れる
水を吸い上げシャワーする
敵をひっぱたく武器になり

ああ きょうは
少年ゾウのまたの間から
鼻を入れおちんちんをいらって ....
御茶ノ水
ニコライ堂の
鐘が鳴り
ハイカロリーの
定食を食う

三分の
時が待てない
ジレンマに
カップヌードルの
美味さをおもう

岸壁を
目指した
若き日々
空はいま ....
魚屋に
問えば応える
秋鯖に
舌をなめては
味噌煮を選ぶ

甘鯛の
味をだきしめ
飯を食う
海の優しさ
潮が香りたつ

秋味の
川面は紅色
晩秋の
儀式は永遠に
水を彩 ....
ラッキーワン
ラッキーツー
ラッキースリー
ラッキーフォー
ラッキーファイブ
ラッキーシックス
ラッキーセブン
ラッキーエイト
ラッキーナイン
ラッキーテン
ラッキーイレブン
ラ ....
ヨラさんは小児麻痺だった
ヨラさんはよく笑った
ヨラさんはそのたび涎を机に垂らした
ヨラさんは頭が良くてクラスでいつも1番だった

僕はヨラさんを笑わせるのが好きだった
僕はヨラさんの涎を ....
冬庭は音符を奏でる

花の終わった残骸は
案外気難しく
やっと植木鉢から引き抜けば
無数にめぐらせた白い根は
持てるかぎりの土をかかえこんでいる
ああ うたはここからも
うまれてきてい ....
看取りは二晩続く。その二晩が終われば、二日お休み。そのあとは三日間通常の勤務。そしてまた看取りだった。看取り二日目の日はいつも息子は老人ホームで遊んだ。
「すっかり人気者だね」
同僚の立石さんがぼ ....
眠りから覚めてしばらくのあいだ、ぼくは不安なことのない世界にいられた。息子と公園で遊んでからぼくは家で仮眠をとった。
夕方のひかりがベランダから射している。掛け布団のおもてがすこしひんやりしている。 ....
たまさんのおすすめリスト(5201)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
すべての梢は止まり木である- そらの珊 ...自由詩2315-12-5
歌が聞えてくる- ただのみ ...自由詩20*15-12-5
北の木- Lucy自由詩1515-12-4
あの虹は君に向かって架かっているのだろう- 北大路京 ...自由詩1215-12-4
priceless- 梅昆布茶自由詩18*15-12-1
12,976歩- こうだた ...自由詩4*15-11-29
三角からす- オイタル自由詩8*15-11-28
ひとしれずゆくえしれず- ただのみ ...自由詩16*15-11-28
夜更けの紙相撲「記憶にさえ残らないものたちへ」- そらの珊 ...散文(批評 ...9*15-11-28
空色のこころ- 朧月自由詩415-11-27
哲学書一冊借りて秋刀魚焼く- 北大路京 ...俳句415-11-27
みかん- 藤原絵理 ...自由詩9*15-11-27
up_down_- mizunomadoka自由詩715-11-27
たいせつの歌- 梅昆布茶自由詩19*15-11-27
前屈み_ー歳を取るとはこういうことか8ー- イナエ自由詩14*15-11-27
雪が積もって- Lucy自由詩14*15-11-27
20分の儀式- ユッカ自由詩1015-11-26
ニロクジチュウ、ウカナイ- あおば自由詩8*15-11-26
ケンケンパ- 鵜飼千代 ...自由詩16*15-11-25
歌はもう歌わないと決めたけど- 夏美かを ...自由詩36*15-11-25
ゴースト・パーティー- 管城春自由詩415-11-25
瞬間- 鷲田自由詩915-11-23
- イナエ自由詩5*15-11-23
学生時代- レタス短歌2*15-11-22
秋の宴- レタス短歌215-11-22
ラッキーナンバー- 北大路京 ...自由詩815-11-22
ヨラさん- たけし自由詩9*15-11-22
冬庭の音符- そらの珊 ...自由詩16*15-11-22
看取り(3/3)- 吉岡ペペ ...自由詩315-11-22
看取り(2/3)- 吉岡ペペ ...自由詩215-11-22

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