最近詩を読んでいません。
退屈な自分がくすんでいます。
最近詩を書いていません。
解体された自分が飛び散っています。
最近死を考えています。
活き活きとした自分に幻滅しています。
....
夜遅く風に揺れているブランコは軋む音させ何か言っている
ゴミ捨て場カラス集まり散らかした環境破壊がそうさせている
限りなく宇宙の色に近い夜囁く言葉に喜んだ君
いつも通り朝がやっ ....
ふぅ〜
誰かのため息が
うなじをくすぐる
振り返ったら
黄色くなった“春”が立っていた
眼は真っ赤に泣きはらし
皮が捲れて鼻水が垂れている
あぁ〜
私はポケットから ....
午後三時のおやつの後で
時の抜け穴から
入っていくときに
ぼくは二つにわかれる
もうひとりのぼくは
庭に作る仮装の舞台に立つ
そこで主役を務める
普段のぼくより
威勢がいい
スト ....
涙だけをためた洗濯機に
渇ききってしなびれた心をつけ込んで何回もまわした
でも脱水するとまた、しわしわになり・・・
風にさらせば、パリッパリにまた乾く
*
じゃ口 ....
震災関連番組を見ている
私の背中に
六歳の娘が不意に覆い被さってくる
今朝思い切り叱られて
「ママなんか大嫌い」と
涙を溜めた目で私を睨みつけていた娘が
「ママ、大好き」と言いながら
....
目が疲れたので
書きかけた詩を止めた
いつも そんなことを考えては
暮れかけた思いの中をさまよう
部屋には 人はいないと気づく
誰の影もなく夕暮れが光を落とす
体が駄目になった ....
私はモノに名前などはつけない
自転車や楽器など愛すべきモノたちへ
名前をつけてはいつくしむ人たちに対して
嫌悪感ほどは抱かないがむず痒くなる
しかし私は毎日牛乳を飲むときや
....
忘れてしまえるということは
すばらしいことだとおもう
今日のことも
だれかのことも
わすれながらいきてゆく
わすれられないことを
すこしづつ手放して
花が咲くように
花がちるよ ....
えんぴつが折れるまで憧れを書き続けていた
まっくろい手のひらに重さはほとんどなくて
誰かがのせてくれた飴玉の部分だけひりひりしているようだ
信号がかわるたびに思い出を切り売りしているみたい
待 ....
130314
まずはおめでとう
年度末は
がんばったねぇと
誰かが祝杯を挙げる声もして
今日も花霞の空が続く
花と空と地との境目も無くなって
夢のような ....
しどけない午睡から醒めやらぬ眠り姫は
一人寝の孤舟の岸辺で戦の終わる日を待ち続けて
夕陽をぼんやりと眺めていた
眺望のよい塔のうえに幽閉された魂は自分の捕虜としての価値も知らずに
幼い時に ....
耕運機のように
ゆっくりと掘り返し積み重ね進んでいれば
あなたが悲しいとき
ぼくも悲しみ
疲れ
あなたの思うぼくになれたのかも知れない
でもぼくは耕運機じゃなかった ....
キリンが首を伸ばして
夜空の星を食べていた
星がなくならないように
父は星をつくった
どうしてキリンが星を食べるのか
なんて関係なかった
父はただ星をつくった
やがてキ ....
いつもたくさんの洗濯物で
満艦飾に彩られていた庭が
屈強な男どもに踏み荒らされていく
六畳間に上がりこんだ現場監督は
うち捨てられていた円卓を
作業靴の足でガンガン ....
ははーん 友達減らす作戦決行中だな
ことりことり、ないているのかうれしくてまたかなしくて冬の青ぞら
立ちつくす白い時間をせつなさは雪を見ている君の目に降る
窓とおく汽笛は過ぎてひかりのみ冬の手紙を燃やす夕べを
....
季節の足跡が白い凍土となり
剥がれた絵の具のように
海鳴りが景色に仕方なく張り付いている
此処には君はいない
それでも此処は君のいた場所
今日君はい ....
そのあと
泣きながら話したこと
そのあと
青い空に憧れたこと
そのあと
たんぽぽの綿毛が優しかったこと
きみが傍にいたこと
本のあいだにしまい込んだきもちのこと
故郷という ....
恋の病と連投続き悪霊憑依でかたおもい
それはあなたの不在より
戻ってくる沈黙が
のしかかるあいだ
かくも連ねて
欲望のあいうえおの全貌から
「ん」でふんばってる「人」よ
みえる領域に
何云うつもりないなんて
何云 ....
朝起きてカーテンを開けたら、陽が差してる。
パンを食べて、コーヒーを飲む。
スーツに着替えて、会社にいく。
メールチェックをする。返信する。
技術資料を作る。
同僚と談笑する。
昼ごはんを ....
ざんどのしょりはすすんでいますか
じょせんのじっしはすすんでいますか
拝啓
最近とんとお話を聞かなくなりましたが、
ざんどさんお元気ですか
ほうしゃせんさんお元気ですか
東日本にば ....
震災忌ただただ涙溢れてくる
いち日にひと粒と決めた涙たち 青ざめている731粒
めざしのような
ししゃものおなか眺めては
惚れたと思ったあの気持ち
いったいどこへやったのか
箸でみそ汁つついて探す
夕餉の残 ....
晴れた日にうたう歌がある
雨の日ににうたう歌がある
僕には、歌がある
意識の地中に
閉じ込められた想いは
言葉になることも許されず
凍てついた時間の底で
膝を抱え込んでいた
想い出したように吹く
溜息によく似た風を頼りに
出口を探したこともあったが ....
生命とはなんだろう。
父母を―私がまだ光だったころ―なんとなく選び、
生まれてからする「一つのテーマ」を神様からもらって、
おぎゃーと生まれてくる。涙。
年は残酷な程に大急ぎで ....
陸に上がることなど望んでいなかった
沖から寄せる波に乗せられたのだ
いつになったら戻れるのか
オットセイだったら良かったのに
だが人の助けが無くては水の上でも
自由には動けない
ましてや陸 ....
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