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あなからこどもが零れ落ちるように
夢をみている
いつか
あなたの我慢がフローリングを濡らしたように
だれかの白い肌がりんごのように
なめらかな弦
だれの望みだろうか、
夜は ほん .... 
肋骨の奥
さざめく{ルビ内海=うちうみ}
水面には
破砕された斜陽が撒かれていて
大都会みたい、
いつか つながっているという証明すらあった
いらない町みたいだね、
と つぶやくにも莫大 .... 
決意は
百円の紙ガムテープから
むかしの恋人に手渡された
曇りの夕方から
はじまる
助手席で息をひそめる狩人は
巻き戻せるようではいけない
くちびるは閉じる
それだけでは
時 .... 
明け方
碇は頼りなく
右奥の石臼が
歯軋りのように現実を粉砕する
わたしは急須の中で
丁寧に開かれているようにみえて
何層もただれていて
歯をくいしばって
  《七歳のF》
   .... 
熱風と潮のからさに生足を出したというのは言い訳だろう
追想と他人の秘密を剥がす酒 求めないはずの指先を磨ぎ
隙をみせ皮膚が食われるもよおしを芽吹ける場所が賑わっていく