潮騒を聞いてあなたを見ていたのあなたはずっと海を見ていた
山のあなたに辿り着き
人生全部吸い込んで
空に向かって叫んでみたら
先っぽ なぜか膨らんだ
どういう訳か膨らんだ
いつまで経っても捌け口は
見えぬ病のその先に
空に向かって叫んだら
....
いつまでたっても電信柱のようにたっています
恋は百万遍すどうりしてほかの誰かをむすんでます
それでもけっこう嬉しかったりするのですが
もうちょっといい脇役にもなりたかったりして
ギ ....
息の吸いかたも
息の吐きかたも
忘れてしまった
私は愛しき敗残兵
顔の作りかたも
その戻しかたも
忘れてしまった
夏が逝きます
今度こそ
言葉 ....
山ぶどうに覆われた丘陵地沿いに車を止め
アキアカネの静止
止みきらない雨
昼から夕へ傾むいてゆく
キリギリスたちの単調なコーラスに
ヒヨドリの絞り出すような歌声が響いていた
この辺りの ....
蟻だ
物凄い数の蟻だ
僕は
涎を垂らしながら
テレビのニュース映像に
釘付けになっている
パレードだ
角砂糖の数珠繋ぎだ
僕は
指をくわえながら
熱狂と陶酔の蟻の行 ....
大吉さん 二年続けて やって来た
北向けば 洗濯途中の 枕有り
相談を ヘラで返して 見上げた空の 夕暮れは
藍色の帯 海は亡きかな
ピリ辛の ゆず胡椒を ふりかけて 炒めました
....
読んだふりして投げ出した恨みも捨てにブックオフ
いまさら人生の意味なんてと言いながら尾崎豊を聴いている
じゃんけんに勝ったら寝るよと言った娘のおそだしのズルを言えなかった夜
恋人にな ....
{引用=
海のむこうは
まだ 昨日という夜のやすらぎのなか
夏の 陽をすった赤い顔の子が眠る
男の顔をしはじめた お前の
ベッドのはしに座れば 薄暗がりのそこは、
青い ....
藪虱一秒前は過去のこと
鯊釣や猫の顔した太公望
気がつけば赤坂サカス今朝の秋
色褪せた虎の法被や秋に入る
鬼灯や一歩一歩が嘘となる
竹島は島根県だよ笛ラムネ
鬼灯の ....
まるでぱっとしない南のそらの彫刻室座
でもそれは深宇宙への小窓でもあるらしい
かつてない鮮明さの神の領域が
彫刻家の仄暗い室内に展開されてゆく
ひかりと闇の融合が
可視光の色調の変化 ....
あたしに咲く
ムラサキノハナ
いいかげんなやさしさと
今だけのしあわせと
信じることはいいことです
だけど
不安だらけの穴ポコだらけの
ほんとのあたしのこころ ....
熱射を吐き出してしまった夏は
老いて死んでいく
鎮魂歌を捧げられながら
あれは一時のめまい
傾斜する意識が
さらに勢いを増して
海の底に沈もうとしている
戦場に散った無名戦士 ....
ハローワークに行ったふりをした帰りに
そうえいばキムからの着信があったなと
スリーエフの交差点で電話したら
おばさんが出て
ミキくん、ブログの作り方を教えてというので
一体あのババアが何をイ ....
焼けた砂浜を
飛び跳ねるようにして
海へとかけてゆくこども
裸足の裏がじりじりと焦げる
ポップコーンが無鉄砲にはじけて白い入道雲になる
どこまでいってもたどりつけない水平線
追えばどこ ....
夏が逝きます
ひとが逝きます
夢が逝きます
逝かないものも
きっとあるさ
ひととひととのつながり
夏が逝きます
ひとが逝きます
夢が逝きます
逝かないものも
きっとあるさ
錆びたチェーン 剥げた塗装と 積もる塵 空気の抜けた タイヤ、十年
伸びた腕 煉瓦色の肌 高い声 母のうでから 抜け出る十年
深くなる シワも記憶も愛もみな 未来だけが 淡 ....
汗ばんだシャツを投げ込む洗濯機 脱ぎ捨てるのは一日の労
一瞬で愛が深まるあの言葉涙浮かべて聞いた想い出
好きならば好きとはっきり言えばいい何も言わずに終わるのはいや
砂浜に残る足跡よく目立つ生きた証もよく目立っている
緊張を和らげよ ....
眠い、 と 呟いた
起き掛けた肢体を ゆっくりと
置きかけた
でも 平気
ちゃんと 静かに 留まって いるから
ゆるやかに
できるだけ
はみださないで
呪文のように 唱えて ....
今日の新聞の隅々まで読む
いまここでなにが起こっているのか
私の足元を確かめる
外に出て
花に木に雲に空に
あらためて挨拶をする
ありがとうと
よろしくを
私 うまれたよ
....
土の匂いがした
草の匂いがした
木の匂いがした
日陰ばかり歩いていたら
人間も虫になった
鳴くこともできず
飛ぶこともできず
交尾の仕方もわからず
それでも人間は
虫になれた ....
足音だけを削るように 影は スクリーンの向こう側だった
うたうような 雨が 溢れてた
ポツリ しずくが廻る 頭上のメリーゴーラウンド
風は 無口で みあげていた
純粋の意味を ....
{画像=120820013040.jpg}
風の音がとまった
日の光が強く押え付けてくる
ガラス窓のこちら側は醒めた水の中だ
連れ立った女学生が口をパクパク動かしている
子供を連れた ....
駆け抜けてしまえないのがもどかしい屋上だった8号館は
まばたきをするたび更新されている影あり春の日は万華鏡
「ガイブセイ?」「うん、外部生。」
かんたんに友がつくれてし ....
目的地を知らされていない旅路の途中はみなトランジット
不安定のエネルギー浮上して高気圧
空に立ち上る灰色の龍、雷
絵葉書に古い遺跡の写真ありどこか懐かしい気がする夏
蝉蝉蝉、は ....
押しだされる
水はつめたい
書物は
ため息のようにぶ厚い
きみのまぶたは
蝶の羽のようなかすかな運動をつづけている
空気は遠くなりすぎた
青はためらい
黄色は純情
うす紫 ....
僕にだけ見えない非常口
{引用=
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:::::::::::::::::::::::::::::::::
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すべてをきおくしている
とのたまう筋肉が鉱石になり地球を今
旅立った
これからのきおくはまかせるぞ
と私に託して
忘れないようにと誓う心は
ガラスキャンバスの水彩絵に似ている
定 ....
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