その椅子はどこにあるのですか?

木製のベンチに根ざしたみたいな
ひょろ長い老人にたずねると
そら、にとぽつり言葉を置いて
眼球をぐるり、と回して黙りこむ

そら、空、いや宇宙だろうか
 ....
{引用=春の宵

巨人の足あとに水が溜まつてゐる。

ここからは月が近いので自転車で行かう。}


{引用=(二〇一八年四月十八日)}



  昼下がり


どうにもな ....
問う心に応えてほしい

何もかも確かめにくい

水面に投げたその石の

落ちる速度に気を取られ

本当の声をまた聞き落とす


優しい雨にごまかされて

いつか見た森の景色が ....
ええ 夢です
わたしなど夢です

あなたの目にも耳にも鼻にも残らない
夢です



いちばん隅の机の上で
ちぎり絵をふたりでしました
桃のようなほっぺを寄せあっていました

ぼ ....
ゆらゆらの揺れ
新緑、風にざわめいて
ゆるりと季節は移り変わる

未だ生かされて在る
このわたくしは
鬱な心はそのままに
只管打坐、只管打坐
ただ一心に此処に座す

幼年の己、
 ....
「決定の瞬間は一種の狂気である」
とはkのいった言葉らしい。
昭和という時代は何かと無責任だった。
敗戦によって《カミ》が《ヒト》に
降格され生き延びる・・・など。
平成天皇はある意味で ....
からだを崩して
水の音が静かに静かに
重力に逆らい天上へとそそぐ

赤ん坊がボールの中で宙返りをしている
老婆は手編みのベストを厳かにまとって
庭木は樹海の水脈を眩しげに浴びる

洞穴 ....
層成す緑が揺れています
奥まる樹木の向こうは白々、
高曇りの空に薄日が射し
何とも爽やかな風情です

(こんな景色のなかに居ると
身体中が透き通って
うっとり懐かしく溶けていく、
そん ....
犬や猫、人間たちのいる駅の
自販機の前で
え?別れてって?


ラーメンを
食べる姿が醜いと
言っただけでしょ、嘘じゃないからッ!



あんなにもすべてを許してくれるから
て ....
静かだ
ただ ただ 静かだ

そんな中で母が逝こうとしている
チューブに繋がれ点滴を打たれ死と対峙している

春だというのに
桜の花が咲こうとしているのに
母が死んでしまう
無力 無 ....
もしも 三人が しゃれこうべになったら
三人は親子だと すぐにわかる 
なぜなら 同じ頭の形してる。 と、言われ
ハチマキ姿のタコの絵のような 立派な おでこを
三つ つきあわせて
婆さんと ....
子供の頃から私は高い場所が好きだった。
家の中なら、
天井に散らばした星に手が届くロフトベッド、
に、寝ていれば、
リビングの、
話し声が遠くなるから。

床に布団を敷いて寝ると、
柱 ....
居間のコタツに当たりながら、宿題の絵日記を書いていると、お母さん
が台所から出て来た。
「コタツで寝たらだめよ。何をしているの。」
「冬休みの宿題だよ。休みの間にあった事を絵日記に書くんだ。 ....
そこには多くの家族がいて
大きな机の上に並べられた
温かいものを食べていた

それぞれが思うことを
なんとなく話して それとなく呑み込めば
喉元は 一晩中潤った

天井の蛍光灯が点滅を ....
己を 持続する
法則の サークルが
正常から 混沌へ
逸して 狂った

民謡や 数列が
混濁し 雑駁に
焦燥と 錯乱とに
情操が 破綻した

海馬を 蹂躙する
暗黒を 震源とし ....
終わりの始まりは
10歳になった猟師の息子が
父親の古いライフルで
森の木の枝のフクロウを
撃ち抜いた時だった

息子は父親を振り返り
やったと笑い
獲物から最後まで目を離すん ....
うつむきながら 一番奥に座っている
うつむいたまま バスと一緒に揺れている
ノートを隠しながら ペンが走る

紺色のプリーツスカートの
大柄な女子高生が一人
堂々と見せられない一生懸命と闘 ....
長坂の
途を巻いて
舞い降りた天使は、
寄せ波引き波に気を合わせ
光の響きを七色の虹に変えて
足早に石灰岩の舞台に水を打ち
消え逝く人々の祈りを聴き取る。

 独り独りの限界と可能性、 ....
はじめて書いた文字は
まどかの「ま」だった
うれしかった
母がほめてくれたから

不思議の国のアリスを読んでもらって
気に入った言葉を
画用紙に集めて色を塗った

コタツに入 ....
神走る
跡を追う
ただ痕跡のみ
残す
見えぬものを
聴く言葉、掬う言ノ葉
散らす人

俺は流石に音を上げた
貴女の遠去かるスピードに
流れる石、意志、猪の
猪突猛進
速度増し
 ....
老人はおまえに
ものを
放りこむ
赤々とした
その口へ

おまえの頭上で鍋が笑っている
数限りない夕餉の匂いがおまえに
染み付いている、また酒の芳しい香りと
血の流れと涙は静かに漂っ ....
あのルックス モテるだろうな間違いなく
モデルさんみたいな十等身

気にかかる 憎まれそうなニューフェイス
知らないでしょう キミのことだよ

イケメンの客寄せパンダと思ってた
女性客ら ....
木曜日
後は下り坂 週末までの道のり
曇り時々雨
心に心臓に大判焼き程の穴
木曜日 少し塞がってきたような
表裏一体感

ジャズの脈打ち 立ちこぎのようなピアノ語り
激しく一体感の ....
ひとつぶの光を追う
求められた大きな聖杯が
冷えた水蒸気をまとう
あらゆる渇きに喉が浸せるように

切り裂かれた流星は象徴を保ったまま幾片の塵となり降り注ぐこの夕闇に
君は息をひそめて自身 ....
母に愛を頂戴と 両手を差し出すと
母は遠い所を見るように 私を見つめる

朝 白い大きなお皿の上に
母の首が置いてあった
寝室の机の上にある手が握っていたのは
((少しでも足しになれば…、 ....
一日中縁側で過ごす人は
陽の目を見るのが少なくなった人だ

何を話すでもなく 寄る猫を追い払うでもなく
牛乳屋を見送って 小学生の登下校に目をやりながら
物干し竿がハンガーごと錆びていくのを ....
青い青い

空の下

沢山の

ニッコウキスゲが

咲いている

吹き抜ける



核兵器

そんなものなければ良かったのに

原子力発 ....
月にいきてえんだよ

息ができねえとか
華がないとか
雲がうかんでねえとか
音がないんだとか

そうかいそうかい、
どうでもいいんだって!

おれも男だからさあ、穴が
あった ....
疲れた心のためにインスタントコーヒーを一杯いれる

僕は悲鳴こそあげないが
なんだかいつもテンパっている

60〜70年代に掲げた自由ってなんだったのだろう

敵はいないし仲間もいない
 ....
めざめると同時に 自由の女神になっていた
すっくと立ち 右手を挙げ 情熱の象徴を高らかに天に示し
頭の中に声が響いていた「走れ!」

いや、ちょっと待て 忘れられないぢぁないか あの家の ....
たまさんのおすすめリスト(5200)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
そらの椅子- 帆場蔵人自由詩6*19-4-29
春の宵_ほか二篇- 石村自由詩22*19-4-28
- 源 想自由詩219-4-28
夢でした- 印あかり自由詩10*19-4-26
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宿り木の元で- 由木名緒 ...自由詩8*19-4-18
森林公園にて(改訂)- ひだかた ...自由詩619-4-8
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秋の夕暮れ、水溜まりはおおよそ零度- 自由詩519-3-20
雨降蝙蝠傘/想像絵本- beebee散文(批評 ...3*19-3-19
台所- 為平 澪自由詩1719-3-6
白い暈- ルラ自由詩5*19-2-28
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うつむきながら- 為平 澪自由詩119-2-17
使命(改訂)- ひだかた ...自由詩419-2-6
誰に弓を習ったの?- mizunomadoka自由詩1519-1-20
ト_なって14_元日の神々- ひだかた ...自由詩8*19-1-2
埋み火- 帆場蔵人自由詩1218-12-23
スーパーの虹- Wasabi 短歌3*18-12-22
昨日からの贈り物- 朝焼彩茜 ...自由詩5*18-12-6
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縁側- 為平 澪自由詩1018-12-5
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いきてえんだよ- 新染因循自由詩1218-12-5
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よしっ。いや、ちょっと_マテ。____- るるりら自由詩14*18-12-1

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