エッチ、スケッチ、ワンタッチ

スカートめくったら いちご柄


甘酸っぱい思い出に練乳を


 
舟が
天の使いが
父を迎えに降りてくる

モニターの
緑の輝線
彼の何かを告げている

母と私は部屋を出て
お向かいの
やけににぎわう居酒屋で

白身魚の天ぷらと
焼き鳥とサ ....
カレーを作ったが旨くない

入れるものは入れている
ジャガイモ
人参
玉ねぎ
にんにく
鶏のもも肉
そして 
いつものインスタントのルー

毎度のことなのでいいかと思ったが
ち ....
ウケグチノホソミオナガノオキナハギ彼が名前を書くことはない 小さな家の
小さな庭で
立ち止まる小さな時間

枯れた柿の木の下で
腐ってゆく
冬を越せなかった果実

もつれてしまった糸を
ほどいていくのに
疲れてしまい
あきらめてしまった春 ....
つむじ風は南南東に駆け抜ける
収束しない想いを切り裂くように

二足歩行の夜は遅々として眠れぬ夢とともに
進化論の樹を遡り霊長類の高みへとたどり着く

昨日のことはもう知らない
知る必要 ....
ちびちびやってます虚無僧ソプラノサックス 土脉潤起
つちのしょううるおいおこる


雲がほどけて
雪がこぼれる

北がやぶれて
風があらぶる

音がとだえて
水がいてつく

光がとおのき
命がしずまる

雪 ....
うっかりとすずめの焼き鳥食べてから雀の顔を直視してない

何年も開けられてない旅行カバンとんでもないうっかりが出てきそうで

ガソリンいれるとこなんで開けっ放しなん? 娘の指摘にうろたえて あ ....
私は十三年間
薄暗い工場の中で
機械の一部になって働いてきました
小さな子どもを連れて離婚した
若くもない女には3Kの仕事しかなかった
子どもを保育園に預けて働いた

毎日々
ベルトコ ....
鏨(たがね)を打ち込む

光沢のある表面に
一閃の傷をつける
堅固な光沢のある表面に
鏨(たがね)を打ち込む

切断する術は腕一つ
振り下ろす鉄槌の微妙な躊躇は
表面を滑り鏨(た ....
Vの発音 Vの発音 Vの発音 Vの発音
言語聴覚士に何度も発音を矯正される
だけどまだできない
標準的なVの発音

ボールを投げて キャッチして
ボールを投げて キャッチして
作業療法士 ....
洗濯物の模様になって
取り込まれたテントウムシ
手足を縮めて
ぼく死んでまーす

アジサイの葉に
赤と黒の水玉模様
手を触れれば地面に落ちて
ころころ転がり
ひっくり返ってぼく死 ....
金属の目録に眼を通した
あらゆる色彩がひび割れる時刻に
百万年かけて落下する思考の速度で

澱んだ大気の底に広がる地衣類のような
無数の金属の結晶が犇めく都市の上空から
走査電子顕微鏡 ....
熱燗の、おちょこの横の
受け皿に
五匹のししゃもが銀の腹を並べ
口を開いて、反っている

いつか何処かで観たような
あれはピカソの絵だったろうか?
絶望を突き抜けてしまった人が
空を仰 ....
セックスからはじまる現代詩
それは、
無駄に多い性描写
童貞のまま月にたどり着いたロケット

セックスからはじまる現代詩
それは、
風景に溶け込めない看板
ギラギラよりラギラギした看板 ....
【透明なマグマ】


あれからというもの踏切が 透明なマグマだ
車を走らせていて
次第に車を減速させ
遮断機が ゆっくりと降りている
車と車の隙間を ゆっくりと歩いていた猫が  ....
雨はなぜ私をすり抜けていくのか
そんなことを考えながら歩いている
死者を飛び越える猫のように
あるいは歩きはじめた老人のように
それは古寺へと続く苔生した山道であり
田植えが終わったばかりの ....
負けるもんか卵でとじる 道をほると
どんどんとほると
一体なにがあるのかとのぞきこんだ
黒々とした土の中に
なにがあるのかと期待した

ユンボでかきだされる黒い土は
内臓のようにみせてやっぱり土だった

そ ....
猫が背伸びしてお迎えの時間 魚上氷
うおこおりをいづる


冷たい水底で
来る日も来る日も
あわぶくの羅列を眺めてきた

滞りがちな
私の中の遅い水は
妄想だけを鰓の内側に沈殿させた

待つのは慣れて ....
 太平洋の荒い波が
 かつてひとつであった石さえも
 みっつに分断させたのよ
小説家志望の女の子の戯言が
ここでなら
信憑性をもって
語りかけてくる
干潮時にだけ現れる
海の通路を渡り ....
海に砂漠がない  
割れたガラスを見て永遠なんてないわと思うわたし


そんなんあたりまえやけ!

と、けとばしてみる




 
タクシーがつかまらない

ちょうどいいバスあるかも知れない

病院坂のからくり峠

蝉鳴く頃会えるかな

俺が弱ってしまったら会えなくなる

強くなきゃ会えなくなる


自転 ....
音は雪に食べられてしまい
部屋は
かえって生きものの息づかいでみちている

台所の戸棚のなかで
じゃがいもの芽が伸びてゆく
張りつめた胸の皮膚のしたを
薄くなった血がめぐっている

 ....
言葉の針に意図を通すのは難しい
何を繕うでもなく
きれいなシシュウを夢見ては
チクリチクリと傷つける日々


   《針子のトラ:2014年2月11日》
ちょうちょをまるくむすんだ ペンギンのいない二月の動物園
たまさんのおすすめリスト(5208)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
いちご- 殿上 童自由詩13*14-2-24
舟の儀式- umineko自由詩21*14-2-24
砂糖- ichirou自由詩10*14-2-23
ウケグチノホソミオナガノオキナハギ彼が名前を書くことはない- 北大路京 ...短歌214-2-23
小さな家- within自由詩5*14-2-23
つむじ風- 梅昆布茶自由詩1614-2-22
ちびちびやってます虚無僧ソプラノサックス- 北大路京 ...自由詩514-2-22
土脉潤起- nonya自由詩17*14-2-22
うっかり- そらの珊 ...短歌7*14-2-22
【_私の履歴書_】- 泡沫恋歌自由詩36*14-2-21
鏨(たがね)を打ち込む- ……とあ ...自由詩14*14-2-21
矯正- 夏美かを ...自由詩30*14-2-21
擬死- イナエ自由詩12*14-2-20
金属の目録- 壮佑自由詩27*14-2-20
ししゃも- 服部 剛自由詩21*14-2-20
セックスからはじまる現代詩- 左屋百色自由詩12*14-2-20
【紫】ほかならぬむらさき_オムニバス三編- るるりら自由詩23*14-2-20
饒舌な散歩- 自由詩1014-2-19
負けるもんか卵でとじる- 北大路京 ...自由詩914-2-19
ちきゅうの内臓- 朧月自由詩1014-2-19
猫が背伸びしてお迎えの時間- 北大路京 ...自由詩914-2-18
魚上氷- nonya自由詩22*14-2-17
三ッ石にて- そらの珊 ...自由詩12*14-2-17
海に砂漠がない- 北大路京 ...自由詩3*14-2-17
けとばしてみる- 殿上 童自由詩11*14-2-16
タクシーがつかまらない- 吉岡ペペ ...自由詩514-2-16
じゃがいも- はるな自由詩12+14-2-15
針子のトラ- ただのみ ...自由詩26*14-2-15
ちょうちょをまるくむすんだ- 北大路京 ...自由詩2*14-2-14
ペンギンのいない二月の動物園- 北大路京 ...俳句414-2-13

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