片足で立っていればぐらぐらする
次の一歩が決まらないから
足の下の景色を
ちゃんとみようとおもった
むかってゆく方向に
風がふけばいいのに
どうしていつも前からふくのだろう
試されて ....
窓から覗くこころ
静謐と違えるような濃紺の夜空に
規則正しい月の呼吸音
今ここにあった形はもうここに無く
冴えた輪郭は残像でしかない
バスルームにたゆたう湯気
水面の上下で冷た ....
前衛的という言葉でのりきる
「こっ、これは
ただの糸電話じゃないですか?」
「そう見えますが違います
iPhoneは誰とでもつながりますが
itoPhoneは一人としかつながりません」
「持ち出して外で使えなけれ ....
母の作る
遠足のお弁当
いつでもそこには
りんごのうさぎ
黄色い躯体に
赤い耳
役に立たない耳の端(は)を
世界に
ぴん、とそばだてて
ああ
君がい ....
遠い海を思う日
すべての手足が色あせて見えた
博物館に展示された金飾の棺のように
自我という幻が何かを閉じ込めているようだ
風化させるままに人生を問えば
その答えもまたかさこそと音をたて ....
午後に流れる
偽り無きもの
門の上の鳥
泉は鳴いて
見えない冠のうたううた
影が切り取る街の陰
空から 地から
泡の振動
水にひらく
誰かの手
....
今日 一つの悪意がとぐろを巻いていた
子供の頃に見た陰鬱な景色のよう
すべてが蠢く暗号のように
見慣れた街並みがそのまま
仄暗い陽炎にゆがむ悪夢のように
今日 一つの悪意がとぐろ ....
僕の中の水
君の中の魚
穏やかな流れにさえ
魚はとどまらない
僕の中の土
君の中の花
地面に黒い影を落として
花は咲き誇る
僕の中の空
君の中の鳥
どんなに ....
心の晴れ間は錯覚だから
いつも本当はどんより曇った空より
淀んでいること
誰も知らないわけじゃない
知らないふり?
できるわけない
心の中なん ....
愛に溢れた社会
命を大切にして
お金等いらない
食べるだけ稼ぎ
世の中が綺麗で
苦しみを分かち
理解に溢れてる
すぐ近くにある
綺麗な自然達と
働き者の仲間達
森林の様であ ....
生まれてきただけで
本当はこんなに嬉しいのに
あまりぐずらないで欲しいと思ってしまう
生まれてきただけで
本当はこんなに嬉しいのに
賢くなって欲しいと思ってしまう
生まれてきただけ ....
この粗末な杖で
渓谷の深さを探りながら
対岸に渡り
平らな岩の上に荷物を置いた
紅葉は始まったばかりで
枝は葉を乗せて
上下に ゆったりと揺れ
葉は揺れながら 左右に小刻 ....
いつもMDのラフマニノフは家に帰ると鳴りっぱなしで乾いた道と渇いた人にちょっと疲れた心をなぐさめてくれるのだが。
現実派ではもともと無いのではあるが独りの家計はあらためて可処分所得の少なさをしっかり ....
1
耳なし芳一
壇ノ浦に座す
撥は海風
火の肌をなぜる
赤い藻屑と沈んだままの(旗たち切れの)
悔いの嵐の そのなかの
2
めくらの芳一 どこへゆく
雨滝のよう 夜闇のよ ....
とししたのメンズは
いどんでくるから
つかれちゃうのよ
かちたくもないけど
かつし
かてばかったで
つぎから
てきよばわりされるし
そう ....
天安門広場できみとベースボール顔に当てたらホームランだよ
つらい暗い夕暮れ
ひとりを噛みしめる時間
あとにしたカフェで飲んだ
クランベリーソーダを思い返している
霧雨のなか
あえてテラス席で
はじめたばかりのタバコ
慣れない手つきをごまかし ....
散髪をすればスッキリ男前 ハサミ一本ミラクルチェンジ
―適応―
異国で生き抜くために身に付けた術
外国なのだもの、
文化も生活習慣も考え方も
違って当たり前
違いにいちいち目くじら立てていたって
所詮何ひとつ解決しない
抵抗は余計な葛藤 ....
おまえも ころもがえするんだろうと
犬に話しかける
ええ そろそろ冬毛が生えてくる季節です
けれど 私には長袖も半袖もありませんし
化繊や木綿や絹だとか
細かな品質表示はもとより
陰干 ....
恋人よ
その唇に
甘き吐息を重ねよう
永遠の時は
数えられないけれど
砂時計は刹那を刻む
明けない夜
ふたり魚になって
白い川を泳いでいく
愛染の
罪は深まりつつ
快 ....
わたしだったらこうするを楯に突き進んだ青い時代がありました。あなたのそうするを理解できる想像力に欠けていたのです。お互いの価値観の違いを別れる理由にしてしまう浅はかさ。沈黙は心臓10センチメンタル否セ ....
心に夕陽が沈むと
満天の星
ことばたちがキラキラと
真夜中のいきものたち
真夜中の市場にはすでに
大都会の胃袋を満たすための供物が
続々と魁偉な動物のような巨大車両や
あるいは中型や小型のさまざまな甲虫たちによって
到着し並びはじめて ....
夏の雲は膨らんだ自我
眩暈 土砂降り 稲光
遥か上には秋の雲たなびく
天使の翼のように
美しき日に坂道を上り また下り
廃屋の漆喰は剥がれ落ち
背の高い草が住む
暗がりに ....
大外刈りをかけたくてオヤジ狩りに遭う
電車のストライキはなくなった
空き地からは土管がなくなって
田んぼに案山子はいなくなった
GDPはもう20年アタマ打ちだから
ストックするほどの土管を使う工事がなくなったか ....
よしだ自転車
マドモワゼル美容院
スーパーコスモス
夜10時までやってます
パーラーラスベガス
猫を探してます
見かけた方はジェリー佐藤まで
スモッグ注意報発令中
....
連日32℃を超える暑さを
新聞、テレビは猛暑日連続○○日と騒ぎ立て
それでも夕方からいい風が吹く夏だった
こんな風に、冷房ナシの夜はいいなあ
砂浜で波を眺めているみたいで体が安らぐ
空の深さ ....
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