なにもないよりは少し傷つくほうが生きている気がしたりするのかな てのひらからこぼれるままに
ことばを拾う
忘れていた物の色やかたち
あてはまる隙間のない断片をかかえて歩く
なつかしい風景に返すためにあたためる

星々をめぐる
それは散在する島々のよう ....
クロッカスは一斉に咲く
身を寄せ合って揺れている
つめたい春の風に
小さくなって震えながら

ちょっと離れて
鉢植えの福寿草 まだ一輪だけ
太陽の親戚筋とでも言いたげに
少々毒気のある ....
庭に遊び場があったころ
雨の後には水たまりが出来
蒼空を写していた
青空には雲が流れ
雲の中にぼくの顔があった

けれども
水たまりが有ると
ハンドテニスや長縄跳びが出来ない

早 ....
僕らは何度も長いトンネルを通るたび
耳がキーンとして 生欠伸をしたり 鼻をつまんだり
想い出すよ トンネルのたび 耳がキーンとするたび

元気でいますか
僕は元気とはいえないけれど
な ....
要らないものが多過ぎる!

下駄箱の中の履かなくなった靴
クローゼットしまい込んだ流行遅れの服
屋根裏部屋に放置された古い布団

断捨離にも体力が必要で
一日延ばしにする内に
どんどん ....
故郷(ふるさと)の人無き駅にたたずめば霊(たま)あるごとく花の舞い散る あなたの声が聴こえてきます
空は美しいと知ったのは
それから間もなくのことでした

あなたの声が見えるようです
雲に隠れていても
太陽の輝きはわたしを慰めます

あなたとどうして出 ....
塾なんて無かった頃
塾なんて行く人もいなかった頃
赤い鐘が鳴っても誰も帰らない
          誰も誰も
年上のあたしとY君はいつも考えてる
どうやればみんなが連れてくる
三才や幼稚園 ....
春になると
淋しい木々の先に
白木蓮の{ルビ灯=あかり}が点る

ほんのりと明るい白い花は
どんよりした心を照らしてくれるようで
ほっと心が温かくなる

こんなふうに心が晴れない日は特 ....
歯ブラシが増えて洗面所が明るくなった もう二度と心から笑える日は来ないと思います

見たところ私よりも一回りも若いあなたは
これから半世紀以上続いていくであろう
(続いていってほしい)あなたの人生を
一度も心から笑うことなく歩ん ....
    

        ずうんと長く
        夜がこないので
        すみれの花で
        まぶたをふさぐ
        薄っすらと閉じ切らぬ
       ....
独り 楽しむ と記し
独楽(コマ) と読む

独り楽しむためには
独りで己を支えなければならない
独りで支えるためには
日々 回り続けなければならない

そして回り続けるためには
己 ....
正義と正義のせ
めぎ合い 置き
去りにされる血
と涙 見え透い
た手口のイカサ
マ 手札は不条
理のフルハウス
パンドラの箱の
隅を 爪楊枝で
つついているの
は いったい誰
 ....
1を3でわって
3をかけたら

だけど
1を3でわったら
0.3333・・・

0.3333・・・に
3をかけても
0.9999・・・にしかならなくて

どうしても1になれな ....
 ささがきに思い出すのは小刀で鉛筆削った美術室/午後

ごぼうのささがきは、どこか鉛筆の芯を削ることに似ている。
違っているのは、ごぼうに求めるものは皮と実の部分であって、鉛筆に求めるものが芯の ....
50年まえの工場が

いまじゃ膨らんで傾いて

崩れ落ちてしまいそう

それに面した道を

その端っこを歩いていた

太陽の塔がはみ出していた

嘘くさい万国のダンス

あ ....
たとえてわかりづらくなった       参ります、参ります
      もうすぐそちらへ参ります
      陽の当たらぬ公園で
      凍えたブランコ揺れている
      さくらの蕾はふくらまず
  ....
卵と牛乳
砂糖を入れて
シュコシュコかきまぜ
食パン浸す
フライパンにマーガリンを溶かし
焼いたらシンプル出来上がり

小さな頃に初めた食べた
異国の香りは
本物ではないけれど
う ....
笑った顔がカブトガニの裏側 ウォーミングアップで力尽きた リンゴを木の枝にうまく乗せることができない

その人は寒空に部屋着のまま 油断したのだ

やっと乗せ終えたところを見計らって挨拶すれば

かじかんだ「コンニチワ」と鼻水少々 そそくさと家の ....
光がどんなに早くたって
地球を廻ることはありません

もし一秒に7回半も地球を廻ったら
ぼくの陰はずーっと伸びて
延びて のびて 
ぼくに後ろから覆い被さり
また延びて 延びて のびて
 ....
漢字の書き取りをしながら息子が大粒のなみだをぽろぽろとこぼしている
耳という字を書いていた
どうしたんだ?と聞いたが俺には言わないらしい
その後スマブラをしたんだけど俺の勝ちがちょっと続いたら
 ....
紙をこする
チャコールの音が響く部屋
モデルに雇われた猫は
ねむたそうに欠伸をしながら
裸体をテーブルの上に広げている

デイバックから化粧道具をとりだし
バスタオルを巻いた ....
空白の多い時刻表を何度も見ている ひとり双六で『1回休み』のマスにとまる 暗闇の中で
夜眼のきかない私たちは
離れ離れになり惑い
不安げに歌を口遊む
重ならない音
不協和音が大気を揺らす
世界中が苛立ちで満たされる


もっと明るいうちに
互いの眼 ....
たまさんのおすすめリスト(5208)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
なにもないよりは少し傷つくほうが生きている気がしたりするのか ...- 北大路京 ...自由詩915-4-9
花を敷く- 梅昆布茶自由詩2015-4-9
どこかの庭で- ただのみ ...自由詩17*15-4-8
- イナエ自由詩15*15-4-8
元気でいますか- 北大路京 ...自由詩1015-4-8
【_断捨離できるか_】- 泡沫恋歌自由詩22*15-4-8
限界集落- 星野つば ...短歌715-4-8
出会い- 乱太郎自由詩12*15-4-7
放送所の子供達は今- 岸かの子 ...自由詩10*15-4-7
白木蓮の灯(あかり)- 未有花自由詩12*15-4-2
歯ブラシが増えて洗面所が明るくなった- 北大路京 ...自由詩1015-4-2
まだ心から笑えないあなたへ- 夏美かを ...自由詩31*15-3-20
夜想曲- 石田とわ自由詩16*15-3-16
独楽- ただのみ ...自由詩17*15-2-21
見学者- nonya自由詩17+*15-2-21
弱者- 金子茶琳自由詩1515-2-21
夜更けの紙相撲・如月のきんぴら- そらの珊 ...散文(批評 ...9*15-2-21
こころの世界- 吉岡ペペ ...自由詩715-2-21
たとえてわかりづらくなった- 北大路京 ...自由詩515-2-19
如月便り- 石田とわ自由詩9*15-2-19
フレンチトースト- 灰泥軽茶自由詩1015-2-18
笑った顔がカブトガニの裏側- 北大路京 ...自由詩315-2-18
ウォーミングアップで力尽きた- 北大路京 ...自由詩515-2-18
渡り鳥- ただのみ ...自由詩14*15-2-18
楽しい空想ー光ー- イナエ自由詩9*15-2-18
死にたいと言うな_助けてといえ- 馬野ミキ自由詩27+15-2-18
アトリエ- オダカズ ...自由詩5*15-2-17
空白の多い時刻表を何度も見ている- 北大路京 ...自由詩415-2-16
ひとり双六で『1回休み』のマスにとまる- 北大路京 ...自由詩915-2-16
夜のオクターヴ- 衣 ミコ自由詩9*15-2-16

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