ずうんと長く
        夜がこないので
        すみれの花で
        まぶたをふさぐ
        薄っすらと閉じ切らぬ
       ....
独り 楽しむ と記し
独楽(コマ) と読む

独り楽しむためには
独りで己を支えなければならない
独りで支えるためには
日々 回り続けなければならない

そして回り続けるためには
己 ....
正義と正義のせ
めぎ合い 置き
去りにされる血
と涙 見え透い
た手口のイカサ
マ 手札は不条
理のフルハウス
パンドラの箱の
隅を 爪楊枝で
つついているの
は いったい誰
 ....
1を3でわって
3をかけたら

だけど
1を3でわったら
0.3333・・・

0.3333・・・に
3をかけても
0.9999・・・にしかならなくて

どうしても1になれな ....
 ささがきに思い出すのは小刀で鉛筆削った美術室/午後

ごぼうのささがきは、どこか鉛筆の芯を削ることに似ている。
違っているのは、ごぼうに求めるものは皮と実の部分であって、鉛筆に求めるものが芯の ....
50年まえの工場が

いまじゃ膨らんで傾いて

崩れ落ちてしまいそう

それに面した道を

その端っこを歩いていた

太陽の塔がはみ出していた

嘘くさい万国のダンス

あ ....
たとえてわかりづらくなった       参ります、参ります
      もうすぐそちらへ参ります
      陽の当たらぬ公園で
      凍えたブランコ揺れている
      さくらの蕾はふくらまず
  ....
卵と牛乳
砂糖を入れて
シュコシュコかきまぜ
食パン浸す
フライパンにマーガリンを溶かし
焼いたらシンプル出来上がり

小さな頃に初めた食べた
異国の香りは
本物ではないけれど
う ....
笑った顔がカブトガニの裏側 ウォーミングアップで力尽きた リンゴを木の枝にうまく乗せることができない

その人は寒空に部屋着のまま 油断したのだ

やっと乗せ終えたところを見計らって挨拶すれば

かじかんだ「コンニチワ」と鼻水少々 そそくさと家の ....
光がどんなに早くたって
地球を廻ることはありません

もし一秒に7回半も地球を廻ったら
ぼくの陰はずーっと伸びて
延びて のびて 
ぼくに後ろから覆い被さり
また延びて 延びて のびて
 ....
漢字の書き取りをしながら息子が大粒のなみだをぽろぽろとこぼしている
耳という字を書いていた
どうしたんだ?と聞いたが俺には言わないらしい
その後スマブラをしたんだけど俺の勝ちがちょっと続いたら
 ....
紙をこする
チャコールの音が響く部屋
モデルに雇われた猫は
ねむたそうに欠伸をしながら
裸体をテーブルの上に広げている

デイバックから化粧道具をとりだし
バスタオルを巻いた ....
空白の多い時刻表を何度も見ている ひとり双六で『1回休み』のマスにとまる 暗闇の中で
夜眼のきかない私たちは
離れ離れになり惑い
不安げに歌を口遊む
重ならない音
不協和音が大気を揺らす
世界中が苛立ちで満たされる


もっと明るいうちに
互いの眼 ....
 
わたしを見て

瞳に映るわたしだけがわたし

わたしがわたしでいるために、わたしを見て




 
大陸を渡り海を越え
渦を巻き
街を空を
夜を冷気をかき混ぜる
降り落ちた闇を雪をまき上げ
小枝を折り幹をしならせ
あらん限りの嘆きを呪いを
憎しみを籠め
声を震わせ
吠える
呻る
 ....
懐かしいという言葉を話すと
鼻の奥がツンとくる。

春はまだ来ないが、
冷たい風が吹いている。

君と二人、風に乗って行けるものなら、
君の生まれ故郷のこけし橋の欄干に行きたい。

 ....
ぼくが弱気なのは

お家のお庭から燃料がとれるから

お出かけしてまで燃料を買いにゆかなくていいから

みんなぼくには

ぼくのお家らしくしろと言う

たしかにぼくの弱気が戦場を拡散させた

だから無 ....
『お母さん、最初から一緒に寝てほしいの』
『あのね、お母さんは忙しいの。
 後で行くから、最初は一人で寝ないとね』

今夜も娘は
テディベアを抱きしめて寝ている
その規則正しい寝息を確認し ....
己の罪の数だけ
要らぬ蕾をつけるがために
言葉と孤独を闇に吐きつつ
切ない光合成を繰り広げる

届かぬ時空に
半端な想いを投げ上げて
何もつかみ取れない握力を
夜毎くどくどしく恨み ....
 *与ひょう(仮)

あなたのいのちの陰影を
はきだめから拾い集めた
{ルビ文字=もんじ}の墨と二枚の舌で
なぞりたいのです

顏の砕けたおつうさん
どうか一編の愚行と
淡雪のよう ....
【閂は開かれる】

閉ざされた記憶の門のかんぬきが
思いがけない方法で開かれることを 私は知った
たとえば 少女の髪にあったリボンが
ほどかれた瞬間に急に大人び
何かを失ったかのような遠い ....
歩き始めたのは いつだったろう
曲がり角 いくつこえただろう
何気なく 左に 曲がってしまって
迷い犬よりも 途方に暮れてた

別れ道で あることさえ
気がつかず 通り過ぎてた
いくつも ....
セロリくん
臭いから苦手だっていう人
あんがい多いんじゃないかな

触感はシャリとして蕗みたい
いたって淡泊な味なのに
強烈な野菜臭で
やたらと自己主張している

漢方薬みたいなあの ....
 数え切れない
 手に負えないくらいの
 幾千枚の白いはなびらが
 ほとんどいっせいに
 枝という枝を離れて
 舞い踊る
 まるで蝶のように
 儚げであるのだけれど
 或る意志を持って ....
 都心に雪がふると
 もう あともどりができない
 地方都市は
 いよいよ寡黙になる
 川を
 はさんで
 魚たちは遡及する
 ときおり鋭利な水性植物になって川底でひかる


 風 ....
たまさんのおすすめリスト(5200)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夜想曲- 石田とわ自由詩16*15-3-16
独楽- ただのみ ...自由詩18*15-2-21
見学者- nonya自由詩17+*15-2-21
弱者- 金子茶琳自由詩1515-2-21
夜更けの紙相撲・如月のきんぴら- そらの珊 ...散文(批評 ...9*15-2-21
こころの世界- 吉岡ペペ ...自由詩715-2-21
たとえてわかりづらくなった- 北大路京 ...自由詩515-2-19
如月便り- 石田とわ自由詩9*15-2-19
フレンチトースト- 灰泥軽茶自由詩1015-2-18
笑った顔がカブトガニの裏側- 北大路京 ...自由詩315-2-18
ウォーミングアップで力尽きた- 北大路京 ...自由詩515-2-18
渡り鳥- ただのみ ...自由詩15*15-2-18
楽しい空想ー光ー- イナエ自由詩9*15-2-18
死にたいと言うな_助けてといえ- 馬野ミキ自由詩27+15-2-18
アトリエ- オダカズ ...自由詩5*15-2-17
空白の多い時刻表を何度も見ている- 北大路京 ...自由詩415-2-16
ひとり双六で『1回休み』のマスにとまる- 北大路京 ...自由詩915-2-16
夜のオクターヴ- 衣 ミコ自由詩9*15-2-16
見て- 殿上 童自由詩14*15-2-16
冬の嵐- Lucy自由詩16*15-2-15
思い出- ……とあ ...自由詩11*15-2-15
ぼくの弱気- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...215-2-15
テディベアと詩集とブランケット- 夏美かを ...自由詩37*15-2-15
- nonya自由詩18*15-2-15
夕鶴奇譚- ただのみ ...自由詩26*15-2-14
閂は開かれる- るるりら自由詩17*15-2-14
- 金子茶琳自由詩715-2-14
【_セロリくん_】- 泡沫恋歌自由詩9*15-2-13
墓所にて- そらの珊 ...自由詩2315-2-13
都心に雪がふると- 石川敬大自由詩515-2-12

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