いいわけが思い付かなくなった
こじつければ無限にあった
あの頃は確かに
言葉は弱い私たちの
味方だった



* * * * * * *


体育館の
高い窓を見ていた
仰げ ....
夕方になると
家の中の丸いテーブルに
収穫した夕日がたくさん並べられた
トントンとまな板で
取立ての収穫を刻む音は軽快で
一日の話題は素朴だが
夕日色に包まると砂糖の香りがした
夕日 ....
雨が降っている。わたしは埋葬する。恋のような、後悔のようなものをを埋葬する。小さなものを。浴槽に腰掛けてひやりとした刃をあてられる。剃り落とされる。粟立つ。あなたの顔が見えない。膝元に屈み刃をあて .... どちらかと言えば
雨を思い出す
そういえば
どこだったっけな
あれは
ほら
おいしいカレーライスを食べた時
確か
雨が降っていたよね
他にも
そうだ
日光でそばを食べた時
雨が ....
夜中になれば静寂の火が灯る
何もかもが去っていき
あるものが忘れられる
時計の規則正しい針の音が響き
時折救急車のサイレン音が割り込んで
誰かを連れ去っていくのだが
私の背中を刺すものに出 ....
岬の突端にある一本杉
その根元に猫の額ほどの草原
崖下に望める港町は
なだらかな坂のある町で
火の見櫓以外高い建物もなく
斜面にへばりついた
小さな小さな灰色の箱の集落

漁船が停 ....
とばしても とばしても
小さな幸福は しゃぼん玉のように溢れては
淡く 脆く
空まで届かず
はじけて消える

けれど
空が水色に晴れた日には
私は 飽きることなく
幸福のしゃぼん玉を ....
午後の風がきみの髪をなぜる
ああ、とてもいいにおい
ぼくは小さな蜂になって
きみの、ひまわりの笑顔にとびこみたい

甘ったるく歌ったり
背伸びして空をかじったり
きみの気まぐれな野性に
 ....
今日はまあなんとか
明日もやりたくはないけど など
贅沢言って日が落ちる

日が落ちてからの仕事だっても
終わったら明日は明るいから
楽しい


ああ ああ
今日はよかったっすか
 ....
ちいさい秋見つけたの輪唱は
町の裏路地を通り抜け
いつしか夕日ばかりの
河原の土手へと
手をつないで駆けてゆく
そんな幼い日の幻影が
電信柱の後ろから
にっこりと顔をのぞかせ
むかし聞 ....
トモダチに

なれますように

いつの日か

もっと上手に

「笑う」練習
これもまた一つの機械と思わせる眠れぬ夜に目線を下ろし

田の寂しときに帰省し眺めればハローワークに行かぬ案山子が

一本の矢の如くにアキレスを、あのアキレス腱を、刺せ目線!

むきだしの意 ....
きょう
きみがうまれたひに
たどりつきました
ふたりでいっしょに
そのいみをすこしかみしめたい

いきかたは
ひどくつたなくて
そのすえに
きみにであったような
きがした

 ....
どうすれば眼からビームが出せますか
おでこじゃなしに
ポーズもなしに



とりあえず使い捨てでも結構です
翼をくださいお古で良いので



目に見えぬ宝があると云う ....
夕暮れには不思議な魔力があって
どういうわけかふいに門が開かれて
僕の王国に淋しい旅人を連れて来るんだ

旅人はしばらくは荘厳な夕日に見惚れているが
我に返ると皆決まって故郷に帰りたがる
 ....




○と□は似ているようで
□と○は同じでない

□と△は似ているようで
△と□は同じでない

共に感じるということと
分かったような気がすることも

似ているよう ....
走るトリル
軽快な鍵盤の連打を聴くうちに
視界が開けて広大な一本の道が現れる
どこまでも追いかけてくるスケール
トップスピードの旋律に
併走したくて意識を集中させる
Gコードを ....
明け方
碇は頼りなく
右奥の石臼が
歯軋りのように現実を粉砕する
わたしは急須の中で
丁寧に開かれているようにみえて
何層もただれていて
歯をくいしばって

  《七歳のF》
   ....
名前が流れる
片方の羽がない蜂や
スナック菓子の袋と一緒に
名前が流れる

あんたに呼んで欲しかった
あたしの名前
あんなに呼んで欲しかった
あたしの名前

藍色の夜に
ようやく ....
  世界にはたくさんの場所があり
  たくさんの営みがおこなわれている
  その日、僕が
  することを選んだのは
  床屋に行き
  髪を切ってもらうこと



  ひどく ....
「一人でディズニーランドのフィナーレに上がる花火を見た。
水族館の多面体ガラスドームに、ダイアと花の観覧車が映る時
すごくきれいだと思ったけど、同時に私が人生に欲しいものって
何だろうって ....
哀しかった夏

八月もさいごの日

ぼくのこれからを示すように

ひとりぼっちだ

車のなかで夜

なん時間も過ごすようになって

もうどのくらいたつだろう




 ....
小さい時から、人の背中に蛇口が見えた。

それは、僕が小学校に上がるか上がらないかぐらいの頃だったと思う。
その日はとても暑くて、公園で一日中友達と駆け回って遊んだ僕は、夕方、皆が帰ってしま ....
{画像=110831002002.jpg}


夜の
瑠璃色の涼気に
夏は
フゥとため息をつき
頬杖をついて
浅い眠りを眠る
薄青い羽虫は
闇の中を飛翔するであろう
夏の夜に
 ....
マイナスのこころは 似たような レベェルのマイナスの心を
呼ぶのかな
そんな はずはない
マイナスのこころは 似たような レベェルのプラスの心を
呼びたがるはず

あの晴 ....
「昨年の父の日には
おやじと蛍を見に行きました。
丁度、一年後の同じ日に、このように
いなくなった、おやじの偲ぶ会を開いている
なんてことは、夢にも思っていませんでした」

伯父さんと叔母 ....
さびれた屋上の遊園地では
もう二度と動かないパンダの乗り物が
片隅に追いやられていた

大きな看板が目の前に見える
さっきまで雨が降っていた

空がどんどん黒くなっていく
インクを塗り ....
ちか頃では
傷ついたほうが
えらいので

みんなずたずた

わたしは
Tシャツに
「まんこ野郎」

プリントして

まちをあるく
止まらない電車がある
一本乗り遅れると一日待っても電車は来ない
行き先は右か左か
悲しみを時間の中に置いて
見送るもののその先を考えている
長い読経が終わった
乗り遅れないようにと位牌 ....
紫のタツノオトシゴのような銀河と
青色の古代貝のような銀河が
衝突しているという新聞写真

深淵の黒い場所の
手の届かないドラマ
何百万年か後には一つに溶け合うという

地球が属する銀 ....
たまさんのおすすめリスト(5173)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
淘汰- 自由詩511-9-4
夕日- 花キリン自由詩7*11-9-4
埋葬- はるな自由詩611-9-4
引き立てる- 中川達矢自由詩411-9-4
夜光虫- 乱太郎自由詩20*11-9-3
野良猫その0- ……とあ ...自由詩7*11-9-3
しゃぼん玉とばそう-  白羽自由詩411-9-3
片恋と残暑- あまね自由詩24+*11-9-3
会社と時間- 野澤 尚 ...自由詩7*11-9-3
かごめかごめ- マチムラ自由詩7*11-9-2
トモダチ- 凪ぎ短歌211-9-2
「十六歳・最後の優等生」五(2010〜2010)- 榊 慧短歌411-9-2
りょう/うまれたひ- かんな自由詩21*11-9-2
◆ないものねだり- 千波 一 ...短歌4*11-9-2
夕暮れ王国- 未有花自由詩23*11-9-2
似ているようで同じでない- 麦穂の海自由詩5*11-9-2
ジャズ・ピアノ- 渡 ひろ ...自由詩18*11-9-1
浮音- 伊月りさ自由詩711-9-1
通行人_A- blue自由詩711-9-1
稲妻- 草野春心自由詩15*11-9-1
どしゃぶり長距離ランナー- 麦穂の海自由詩4*11-9-1
哀夏- 吉岡ペペ ...自由詩411-8-31
蛇口- ときこ散文(批評 ...411-8-31
夏の夜に- beebee自由詩17*11-8-31
わたしが_わたしで_あるために- るるりら自由詩22*11-8-31
メメントモリ- 麦穂の海自由詩6*11-8-30
黒い空- チアーヌ自由詩811-8-30
まちをあるく- はるな自由詩811-8-30
- 花キリン自由詩111-8-30
VV340北_VV340南_銀河- 砂木自由詩6*11-8-30

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